葬送士

りふる

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白い雲

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「……はぁ…」


或は深くため息をつくと
疲れた体を奮い起こし、仏間へと向かった


「母さん、ただいま…」


仏壇に一本の線香を立て、目を閉じ手を合わせる


「………………」


線香の香りが部屋中に広まり、その場で横になる


「今日は疲れたからこのまま寝よう……」 


食事も取らず 
母の遺影の前でうずくまり、目を閉じた


「……明日こそは…」


死者が見えなくなっている事を願って眠りについた


明日こそは、と。



ー翌日ー


シャワーと食事を済ませ、身支度を整えた或は母に挨拶をし家を出た


「………………」


警戒しながら辺りを見渡す


「……(今日はいない…?)」 


サラリーマンや小学生、犬の散歩をしているお年寄りはいるが〝アレ〟の姿は確認できない 


「……今のうちに」 


鞄を抱え走り出す 




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