関われば終わりの悪役令嬢に、何故か押しが寄ってくる件

アイララ

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そして吸血鬼の恋愛は

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そして運命の日曜日がやって来た。天気は曇りで、ちょうど満月は隠れてる。

よかった。サフィル王子様は『残念だけど、満月は隠れたみたいだな。』とか言ってるけどね。

もし満月なら吸血鬼の衝動を我慢できなかったかも。後はこのまま無事にデートが終われば大丈夫よね。

「天気なんてそういう物よ。それに、月明かりのない真っ暗な方が街の光は輝くの。」

とは言っても、それを見る為に街で一番高い建物には登れない。

あそこは普段しまっているし、景色を見る為に吸血鬼の羽で登ったら正体がバレるしね。

そういう訳で、二人で近くの山へ行く事にした。

馬車に揺られユラユラと、サフィル王子様と談笑しながら山に向かってる。

楽しい時間。いつかはこの関係が終わるとしても、今日だけは、今だけは続けたかった。

馬車をいい景色が見られる場所の近くに止め、二人でそこに向かう。

『これは…素晴らしいね。家にある魔法の光が、こんな景色になるなんて。』

「そうですよね。月明かりが出てる日なら、もっと凄いのよ。だからね、一旦帰りましょう?」

身体が血を求めている。多分、雲が晴れて月が出ようとしているから。そのままではマズい。

馬車なら屋根もあるし月を隠せるはず。とにかく早くそこに入らないと、サフィル王子様にバレちゃう。

「とにかく今日は帰って、また今度にでも。」『もしかして、我慢できないのかな。』「…えっ?」

『流石に気づいてるよ、吸血鬼の事は。大丈夫、君がどんな人でも僕は愛してるよ。』

なんだ、全部バレてたのね。全くバカみたい、彼を遠ざける為に悪役令嬢を演じてたのに。

「知っていたのなら教えて欲しいわね。隠してたお詫びとして、貴方の血を飲ませてくれない?」

答える代わりに首を見せる彼。たまらず、私は彼の首に優しく牙を挿入する。

彼の血は、とても甘くて美味しかった。
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