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栄光の?05式特戦(愛称未定)
第55話 クバルカ・ラン中佐専用アサルト・モジュール『紅兎(こうと)』弱×54
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「開けろ」
ランの言葉を聞くと白いつなぎの色白の隊員はコントロールパネルを操作した。
静かに扉が開き、『巨像』の並ぶ神殿のような『アサルト・モジュール』の置かれた巨大な倉庫にたどり着いた。
目の前には『紅い機体』が置いてある。
「まあ『戦車』の話はどうでもいーんだ。よーするにだ。こいつは汎用性ゼロ。こいつを量産するなんて酔狂な軍隊があれば、そこは戦争に絶対負ける。そういう機体だ」
『紅いアサルト・モジュール』の頭部だけが見える、薄暗い光の中、その額に白い模様があった。
それは兎のような模様に見える。
「こいつはアタシの専用機だ。アタシはこいつを『紅兎』と呼んでる」
誠はそのデュアルアイがかっこいい『紅い』機体を眺めた。
「まあ05式は弱えーから弱×54をつけるんだ。だからこいつは『05式特戦先行試験型・紅兎・弱×54』と呼ばれているわけだ」
『自分の機体に弱×54とかつけるか……普通』
目の前のクバルカ・ラン中佐の小さい背中をあきれつつ誠は眺めた。
「でも……さすが『エース』ですね。専用機なんて」
誠はとりあえず合わせるようにそう言った。
「オメーは馬鹿か?アタシがどーやって普通の機体に乗るんだよ!届かねーぞ!足!手も届かねーし」
そう言ってランはかわいらしい手足を指し示す。
「そ……そうですね」
確かにランの言うとおりである。身長は一メートル強、幼女体形で手足も短いランに、普通の機体に乗ることができるわけはなかった。そもそも先の『遼南内戦』でどんな機体に乗っていたのか誠は少し疑問に思っていた。
「オメーの考えそうなことを言っとくと、アタシの前の機体はアタシがちっちゃいから色々コックピットの部分に装置をつけて『電子戦』をやる機体だったんだ。おかげでアタシの機体は無敵だった。ちっちゃいことには便利なこともあるんだぞ。何事も『コンパクト&ハイパワー』。これがアタシのコンセプトだ」
誠はちっちゃいランを見ながらは実は、『機体に乗らない方が強い』のではないか、そんなことを考えながら誠は大きくため息をついた。
ランの言葉を聞くと白いつなぎの色白の隊員はコントロールパネルを操作した。
静かに扉が開き、『巨像』の並ぶ神殿のような『アサルト・モジュール』の置かれた巨大な倉庫にたどり着いた。
目の前には『紅い機体』が置いてある。
「まあ『戦車』の話はどうでもいーんだ。よーするにだ。こいつは汎用性ゼロ。こいつを量産するなんて酔狂な軍隊があれば、そこは戦争に絶対負ける。そういう機体だ」
『紅いアサルト・モジュール』の頭部だけが見える、薄暗い光の中、その額に白い模様があった。
それは兎のような模様に見える。
「こいつはアタシの専用機だ。アタシはこいつを『紅兎』と呼んでる」
誠はそのデュアルアイがかっこいい『紅い』機体を眺めた。
「まあ05式は弱えーから弱×54をつけるんだ。だからこいつは『05式特戦先行試験型・紅兎・弱×54』と呼ばれているわけだ」
『自分の機体に弱×54とかつけるか……普通』
目の前のクバルカ・ラン中佐の小さい背中をあきれつつ誠は眺めた。
「でも……さすが『エース』ですね。専用機なんて」
誠はとりあえず合わせるようにそう言った。
「オメーは馬鹿か?アタシがどーやって普通の機体に乗るんだよ!届かねーぞ!足!手も届かねーし」
そう言ってランはかわいらしい手足を指し示す。
「そ……そうですね」
確かにランの言うとおりである。身長は一メートル強、幼女体形で手足も短いランに、普通の機体に乗ることができるわけはなかった。そもそも先の『遼南内戦』でどんな機体に乗っていたのか誠は少し疑問に思っていた。
「オメーの考えそうなことを言っとくと、アタシの前の機体はアタシがちっちゃいから色々コックピットの部分に装置をつけて『電子戦』をやる機体だったんだ。おかげでアタシの機体は無敵だった。ちっちゃいことには便利なこともあるんだぞ。何事も『コンパクト&ハイパワー』。これがアタシのコンセプトだ」
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