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栄光の?05式特戦(愛称未定)
第57話 『ベルゲパンツァー ティーガーⅠ』のような機体
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誠の機体がどう見ても戦闘をする姿の想像できない機体なのは確定していた。
「自衛用の武器もある。熱性のでかい高温式大型軍刀がある。アタシ等が『ダンビラ』って呼んでるのが二本だ。両方左腰に装備する。サムライみてえだろ。まあ紅兎にも同じものがあるからオリジナルじゃねーけどな……でもそこが肝だったりするんだが……今のオメーにゃ縁がねーけどな」
誠は思った。『最強』のエースと同じ武器で、活躍度で勝てる自信は絶対ない。
実家が剣道道場で、道場主の母を持つ身でも絶対無理だと確信していた。
「そして背部のフックを利用して『大型コンテナ』が連結可能。最前線の機体への補給を行う事もできるんだ」
そう言ってランは嬉しそうに語った。
「当然、集中攻撃を受ける。戦場のど真ん中でせっかく撃墜した機体を『回収』されたり、弾切れの敵に『補給』されたら面倒だからな。そこはお前の『根性』の見せ所だな」
誠を見上げるラン。彼女はかわいらしい手でポケットからチラシを取り出す。
「これが神前の機体のオリジナルだ。読め」
誠は気になってそれを受け取った。
それは新作プラモデルの広告チラシだった。
「『ベルゲパンツァー ティーガーⅠ』?なんで戦車のプラモの広告を……」
戦車のプラモには結構詳しい誠である。そんな彼でもその初めて見た『タイガーⅠ』によく似た戦車のリアルな絵を見て目を惹きつけられた。
「その『戦車回収車両』は最強戦車軍団を最強にした究極の『回収戦車』だ。オメーも『回収界』のエースになれ」
そう言うとランは気が済んだかのように、元来た道を帰っていった。
誠はチラシに目を通した。
そこには次のように書いてあっt。
「『ベルゲパンツァー ティーガーⅠ』第二次世界大戦のタイガー1のエース部隊『第508重戦車大隊』で貴重なタイガー1の回収に活躍した。ソ連軍の猛攻下でも動けなくなった同戦車を回収した」
「タイガーⅠ戦車専用『回収戦車』か……でも『タイガーⅡ』の方が有名だけど……」
そう愚痴る誠は最後の説明文に目が行った。
「その後、より重装甲・大火力の『タイガーⅡ』が開発されたが、『タイガーⅡ』はその重量ゆえに回収することが困難だったため、戦地で故障してもドイツ軍はそれを回収する手段が無かった。故障車両はすべて連合軍に利用されることを恐れた軍により爆破放棄された」
誠は主砲のある位置にクレーンのついた、その奇妙な『タイガー1戦車』の絵を眺めた。
「最強戦車軍団の……『回収者』」
自分に課せられた任務に誠の胸は高鳴り、口の中に酸っぱい液体が満ちてきた。
「自衛用の武器もある。熱性のでかい高温式大型軍刀がある。アタシ等が『ダンビラ』って呼んでるのが二本だ。両方左腰に装備する。サムライみてえだろ。まあ紅兎にも同じものがあるからオリジナルじゃねーけどな……でもそこが肝だったりするんだが……今のオメーにゃ縁がねーけどな」
誠は思った。『最強』のエースと同じ武器で、活躍度で勝てる自信は絶対ない。
実家が剣道道場で、道場主の母を持つ身でも絶対無理だと確信していた。
「そして背部のフックを利用して『大型コンテナ』が連結可能。最前線の機体への補給を行う事もできるんだ」
そう言ってランは嬉しそうに語った。
「当然、集中攻撃を受ける。戦場のど真ん中でせっかく撃墜した機体を『回収』されたり、弾切れの敵に『補給』されたら面倒だからな。そこはお前の『根性』の見せ所だな」
誠を見上げるラン。彼女はかわいらしい手でポケットからチラシを取り出す。
「これが神前の機体のオリジナルだ。読め」
誠は気になってそれを受け取った。
それは新作プラモデルの広告チラシだった。
「『ベルゲパンツァー ティーガーⅠ』?なんで戦車のプラモの広告を……」
戦車のプラモには結構詳しい誠である。そんな彼でもその初めて見た『タイガーⅠ』によく似た戦車のリアルな絵を見て目を惹きつけられた。
「その『戦車回収車両』は最強戦車軍団を最強にした究極の『回収戦車』だ。オメーも『回収界』のエースになれ」
そう言うとランは気が済んだかのように、元来た道を帰っていった。
誠はチラシに目を通した。
そこには次のように書いてあっt。
「『ベルゲパンツァー ティーガーⅠ』第二次世界大戦のタイガー1のエース部隊『第508重戦車大隊』で貴重なタイガー1の回収に活躍した。ソ連軍の猛攻下でも動けなくなった同戦車を回収した」
「タイガーⅠ戦車専用『回収戦車』か……でも『タイガーⅡ』の方が有名だけど……」
そう愚痴る誠は最後の説明文に目が行った。
「その後、より重装甲・大火力の『タイガーⅡ』が開発されたが、『タイガーⅡ』はその重量ゆえに回収することが困難だったため、戦地で故障してもドイツ軍はそれを回収する手段が無かった。故障車両はすべて連合軍に利用されることを恐れた軍により爆破放棄された」
誠は主砲のある位置にクレーンのついた、その奇妙な『タイガー1戦車』の絵を眺めた。
「最強戦車軍団の……『回収者』」
自分に課せられた任務に誠の胸は高鳴り、口の中に酸っぱい液体が満ちてきた。
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