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お姉さん達と飲み会
第37話 脱落者② 『バケツ』
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「次が『バケツ君』……『君』なんていらないわよ!あんな奴。いっそのこと剣山を落とせばよかったんだわ!」
急に激高するアメリアに戸惑いながら、とりあえず誠はシシトウを口に運ぶかなめに目をやった。
「アメリアよ。オメエと同じ『ゲルパルト連邦共和国』出身だっろ?アイツは。多少は肩を持ってやっても……」
「違いますー。アイツは地球のフランス系だもの。私はドイツ系。しかも、私のギャグのセンスは『純和風』だから違うの!」
かなめの言葉にアメリアは強烈に拒否反応を示した。
「しかし、『バケツ』はたたき上げのパイロットだったぞ。6人の中では素質は格段に高かった。それに『高卒』の『下士官』だからな。人件費の観点から言っても一番適任ではあったと思うが」
完全にバケツ扱いされている脱落者に同情を覚えつつ、誠はカウラの冷静な論評に耳を傾けていた。
「私はね、『俺はいい男だろ?モテてるだろ?』って感じの上から目線のおフランス下ネタが大嫌いなの!初日から運航部の女の子にちょっかい出しまくって、帰りに呑みに誘っても、いい男ぶりが鼻についちゃって……キー!頭にくる!私は確かにでかいわよ!『東都タワーネタ』の宝庫よ!」
誠にはアメリアのこだわりはよくわからずあいまいな笑みを浮かべるしかなかった。いわゆる『バケツ』氏が相当な典型的『エースのモテ男』キャラで、その態度がかなりアメリアの気に障っていたことだけはよくわかった。
「その態度が、『硬派』が売りの技術部の野郎共を刺激しちゃってな」
そう言いながらかなめは相変わらず速いピッチでラム酒のグラスを空けていた。
「島田先輩ですか……あの人、決闘とかしそうですね」
かなめの言葉にほんの冗談で誠はそう言った。
「したな。しっかり」
「したんですか!」
事実は小説より奇なり。カウラの返しに誠はただそう叫ぶしかなかった。
「まあな。配属三日目で医務室のひよこの手を握ったの握らないのがきっかけで裏の駐車場に島田の馬鹿がそいつを呼び出してな」
「もしかして銃は使ってないですよね?」
常に愛銃『スプリングフィールドXDM40』を持ち歩いているかなめの言うことなので、銃が出てくることも想定して誠はそうくぎを刺した。
「うんにゃ。殴り合い……まあ、結果は見えてたんだけどな。『バケツ野郎』は島田の『無限のタフさ』を知らねえから」
かなめはそこまで言うとにやりと笑って誠を覗き見た。
「なんです?その『無限のタフさ』って」
誠はそこまで言うと、今度はアメリアが身を乗り出して話をしたそうな顔をしているのでそちらに目を向けた。
「まあ、いくら殴られても平気なのよ、島田君は。そもそも相手が殴り疲れても平気で向かってくるし……まあ、五発もパンチを食らえば、そのパンチの軌道を覚えて避けたりカウンターを打ち込んでくるから。まあ、喧嘩で島田君に勝てる人がいるなら見てみたいわね」
アメリアの言葉に誠は驚愕した。典型的なヤンキーの島田に喧嘩を売る度胸は誠には無いが、それが殴り疲れるまで平気で向かってくる化け物と聞くとさすがにゾッとしてくる。
「で、辞めたんですか?」
「自慢の二枚目フェイスが台無しで、さらにアメリアが徹底的に私生活の暴露とか、ネットにあることないこと書き込んで人間関係ぶっ壊したりしたからな……まあ、うち向きじゃ無かったんだろ?ゲルパルトに残って頑張るってさ」
かなめの言葉に誠は自分が『エース気質』でないことをひたすら感謝するしかなかった。
急に激高するアメリアに戸惑いながら、とりあえず誠はシシトウを口に運ぶかなめに目をやった。
「アメリアよ。オメエと同じ『ゲルパルト連邦共和国』出身だっろ?アイツは。多少は肩を持ってやっても……」
「違いますー。アイツは地球のフランス系だもの。私はドイツ系。しかも、私のギャグのセンスは『純和風』だから違うの!」
かなめの言葉にアメリアは強烈に拒否反応を示した。
「しかし、『バケツ』はたたき上げのパイロットだったぞ。6人の中では素質は格段に高かった。それに『高卒』の『下士官』だからな。人件費の観点から言っても一番適任ではあったと思うが」
完全にバケツ扱いされている脱落者に同情を覚えつつ、誠はカウラの冷静な論評に耳を傾けていた。
「私はね、『俺はいい男だろ?モテてるだろ?』って感じの上から目線のおフランス下ネタが大嫌いなの!初日から運航部の女の子にちょっかい出しまくって、帰りに呑みに誘っても、いい男ぶりが鼻についちゃって……キー!頭にくる!私は確かにでかいわよ!『東都タワーネタ』の宝庫よ!」
誠にはアメリアのこだわりはよくわからずあいまいな笑みを浮かべるしかなかった。いわゆる『バケツ』氏が相当な典型的『エースのモテ男』キャラで、その態度がかなりアメリアの気に障っていたことだけはよくわかった。
「その態度が、『硬派』が売りの技術部の野郎共を刺激しちゃってな」
そう言いながらかなめは相変わらず速いピッチでラム酒のグラスを空けていた。
「島田先輩ですか……あの人、決闘とかしそうですね」
かなめの言葉にほんの冗談で誠はそう言った。
「したな。しっかり」
「したんですか!」
事実は小説より奇なり。カウラの返しに誠はただそう叫ぶしかなかった。
「まあな。配属三日目で医務室のひよこの手を握ったの握らないのがきっかけで裏の駐車場に島田の馬鹿がそいつを呼び出してな」
「もしかして銃は使ってないですよね?」
常に愛銃『スプリングフィールドXDM40』を持ち歩いているかなめの言うことなので、銃が出てくることも想定して誠はそうくぎを刺した。
「うんにゃ。殴り合い……まあ、結果は見えてたんだけどな。『バケツ野郎』は島田の『無限のタフさ』を知らねえから」
かなめはそこまで言うとにやりと笑って誠を覗き見た。
「なんです?その『無限のタフさ』って」
誠はそこまで言うと、今度はアメリアが身を乗り出して話をしたそうな顔をしているのでそちらに目を向けた。
「まあ、いくら殴られても平気なのよ、島田君は。そもそも相手が殴り疲れても平気で向かってくるし……まあ、五発もパンチを食らえば、そのパンチの軌道を覚えて避けたりカウンターを打ち込んでくるから。まあ、喧嘩で島田君に勝てる人がいるなら見てみたいわね」
アメリアの言葉に誠は驚愕した。典型的なヤンキーの島田に喧嘩を売る度胸は誠には無いが、それが殴り疲れるまで平気で向かってくる化け物と聞くとさすがにゾッとしてくる。
「で、辞めたんですか?」
「自慢の二枚目フェイスが台無しで、さらにアメリアが徹底的に私生活の暴露とか、ネットにあることないこと書き込んで人間関係ぶっ壊したりしたからな……まあ、うち向きじゃ無かったんだろ?ゲルパルトに残って頑張るってさ」
かなめの言葉に誠は自分が『エース気質』でないことをひたすら感謝するしかなかった。
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