月と影と愛する人

バナナ

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4月1日  朝
髪をセットする龍二。
今日は入社式か。
うちの会社はアパレル関係の会社。それ以上はよく知らない。
求人票をよく読み込んだが、採用された後忘れた。
食パンを食べながら、音楽を聞く。一人暮らしにもすっかり慣れた。
時計は6時45分を指してる。
そろそろ行くか…。
龍二「あーだるい」
こんなにもキラキラしていない新社会人もいないだろう。
自分で笑えてくる。電車に乗りこみ、会社へと向かった。



「2021年度株式会社グリブラ入社式」 
社長「新入社員の皆さん!おはようございます!!!」

一同「おはようございます!!」

龍二「っせえな…」
朝が苦手である。そして元気な奴が嫌いである。

入社式と言っても俺を含め、新入社員は3人。
1人は女。気が強そう、営業かな。
もう1人は男か。大人しそうだな。

横にはお偉いさん達が立っている。

龍二「あぁ…帰りたい」ぼそ…

1時間後。次は各担当部署に連れてかれる。

俺とさっきの女は一緒か…。
男はどうやら現場の人間らしい。

男「おはようございます!本日からお二方の上司となります!小池周平といいます!よろしく!」

女「田中里奈と申します。よろしくお願いいたします。」

龍二「深澤龍二と申します。よろしくお願いいたします。」

小池「よし!よろしくー。じゃあ案内しますねー。」

女は総務部らしい。
俺はというと経理部だ。動機は昔からスーツを着る仕事がしたかった。しかし、営業はしたくない。それだけだ。

各フロアを案内された後は総務、経理と各主任の下へつき実務を教わった。
その日は定時に上がらせてもらえた。
龍二「お先に失礼します!」

お疲れ様でーす。という声を背中で聞き、足早に帰宅する。
エレベーター前に到着すると、女が立っている。 
誰だっけ。
……………。

田中「あっ」

気づかれた…。
お互い会釈をする。
田中「お疲れ様でしたー。」
龍二「あっ、お疲れ様です。」
無言が続く…。気まずい。
ちーん。という音が鳴りエレベーターの扉が開く。
女を先に乗せる。
田中「あっありがとうございます!!」
龍二「……。」

田中「あっ、私田中里奈と申します!よろしくお願いしますー。」
龍二「あー。俺は深澤龍二です。よろしくです。」

そうだ、田中だ。
仕方ない、駅まで2人で歩くか。
それから今日あった仕事のことなど、話した。
やたらと喋る女だなーという印象。
駅に着く。
田中「じゃあ私こっちの路線なのでー。」と会釈された。
龍二「あっお疲れ様ですー。」一応会釈する。

「ふぅ…。」
1人になると安堵する。家でゲームでもするか。
こうして社会人初日は終わった。
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