可愛げのないチート巫女とその下僕たち

鵺紅深

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第1章 接触編

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side黒

「これは、何ですか?」
 地面に落ちていた小さな欠片を集める天月様に思わず聞くと、天月様は息を吐く。どうやら、まだ私を許してくれないらしい。
「これは憑代よりしろ、恐らく何かの陶器。これを元に、さっきのは造られてた」
「造られた?あれは自然に発生したものではないと…」 
「詳しい話は省く。でも、予想通り」
 禍物まがものが生まれる過程は現代日本においてもまだ解明されていない。人の負の感情が関わっていることは間違いないとされているが、それ以上の詳しいことは分からない。残るものがないからだ。
 天月様が先程華麗に倒された禍物も、もう跡形もなく消滅している。まだ独特の匂いは残っているが消えるのも時間の問題。それが私の知る禍物というものだ。
「黒、動き始めてる。これから忙しくなる」
 天月様の淡々とした声に私は頷いた。





side天月

「ーーって、感じです」
 巫女院に戻ると興味津々な月読つくよみ様に呼び出されて報告する。間違いなく暇潰しのために呼ばれた。だって顔が実に楽しそうだもん。
「これからどうするんですの?」
「知識をくれるモノを探しに行こうかと」
「ふーん、ならまた暫くいないんですのね…寂しい」
 うん、皆月読様から逃げるもんね。その理由も質問攻めにするせいだってそろそろ分かってもいいのに…。
「知識がある、としたら何がいいと思いますか」 
「そうね、思金神おもいかねのかみ、各精霊とか神獣方、あとは…知識の巫女」
 また、面倒くさそうなのが出た。一番手間のかからないのは…知識の巫女?いや、今の巫女は変わり者だと聞いた。だとしたら…。
 少しだけ悩んでいると興味をなくしたらしい月読様がお茶を勧めてくれる。私は手を伸ばし、ゆっくりとお茶を飲んだ。
 
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