異世界では悔いの残らないよう頑張ります!!

建月 創士

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幼年期

#27 弟子の居る生活

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 クルシュ達二人がターシャの弟子になって数日が経った。
 正直俺的には鬱陶しいったらありゃしない、朝のランニングに行くため、部屋から出ると、そこにはクルシュが待機しており、何故か一緒に走ることになる毎日。
 そして学校内でのターシャに対する粘着、その厄介さにすら気付いておらず、とてもご満悦なターシャ師匠も弟子もどっちも面倒くさいというのは珍しいのかもしれない。
 そして放課後はターシャがつきっきりで魔法や剣術の訓練。
 なんというか、朝から夜までずっと一緒というのはこういうことだろう。
 プライバシーの侵害というものを師弟だからと言う理由で正当化してしまっている気がするのだ、なんだか胸がモヤモヤする。
 これがヤキモチというものなのかもしれないが、俺がこの感情をしっかりと確認することが出来るのはもっと先なのかもしれない。

 さらにその生活を続け、早くも三ヶ月が経ったある日クルーゼがこんなことを言い出した。

「最近ターシャについて回ってるレイラって娘可愛いよな」
「お前、それを今日何回言うつもりだ?」
「いや、なんかつい口から出ちゃうンだよな」

 そう言いクルーゼは窓の外の青空を眺める。
 こいつのこんな目、初めて見た。
 むむ……コレは初恋か……。
 
 確かにレイラは可愛い、競技場で終わったあとに顔を見てつい、かわいいとつぶやいてしまったほどだ。
 キラキラと日光に照らされ輝く銀髪にクリクリとした大きな瞳。
  細くもなく太くもないちょうど良い太さの四肢……その他のすべてを合わせると、実際群を抜いて可愛いと言えるだろう。

「で?なに?告白でもするの?」
「こ、コクハク!?ムリ、無理無理無理!!できねぇよそンなこと!?」
「まぁそうだわな」

 俺はハハハ、と笑う。
 
 しっかし……この世界はやっぱりそういうことへの関心を持つ歳が早いのか、姉さんも15歳で巣立ったし。

 そんなこんなで考えを巡らせていると、教室の入り口から声がした。

「レイ先輩!決闘を申し出ます!」

 その声の主はレイラだった。
 するとレイラの横からターシャが顔を出し、こう言う。

「ごめんね、レイラちゃん自分の力を試したいって聞かなくて……大丈夫かな?」

 ターシャが訓練をつけて三ヶ月……レイラの覚えが相当良ければ、強くなっている可能性も高い、実際一度でも良いから成長をみてみたくはある。
 それから少し考えてから、俺は「いいよ」と返事する。
 するとレイラが喜びながら、ターシャに手を合わせる。

「それでは!放課後に第一闘技場で!」
「あぁ」

 レイラはそう言い手を振りルンルン気分で教室へ戻っていった。

 そして俺はクルーゼに向き直り、こう言った。

「よっし、クルーゼ、放課後行くぞ」
「……は?」
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