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9, クラス決め
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私の名前が呼ばれた瞬間、大広間は水を打ったように静かになった。喜びあっていた姉妹も、泣いている人も笑っている人も。これが本当の静粛と言うのか…。
しかし、静粛になったのも束の間。すぐざわざわと煩くなってきた。何を話しているかは聞き取れないが、何か近くの人達とこそこそと話しているようだが、そう話すにしてはいささか大きい声だ。雑音でしかない。
ドカッ
急にざわざわとしていた大広間で大きい音が響いた。
ピタッと雑音が止んだ。皆がゆっくりと音のした方を見る。私もつられて見る。
そこには、
──ルナがいた。
「…ごめんあそばセ。皆様随分とお元気そうですわネ。とても喜ばしい事ですワ。…しかし、少々お元気が過ぎるのではなくテ?────黙れよ、糞虫野郎共が」
話し終わったルナは柔らかい笑顔でふふふっと軽く笑いながら謝罪をしたが、話の後半はいつものようなその高い澄んだ声も笑顔を消し、凄いドスのきいた声でそう言った。
──静粛に戻った。
「ふふふっあははははッ」
思わず笑ってしまった。
まわりの人がまるで、異物を見たときのような顔で此方を見る。が、笑いは止まらない。
「ハハハハッ……あー…笑った、笑った。
ありがとな、ルナ。私のためにやってくれたんだろ?」
笑いすぎて出てしまった涙を軽く拭う。
まだ、放心状態のティアを見て、ルナの方を見る。よく見ると、ルナの足下は蜘蛛の巣状のひびが入っていることが分かる。
そして、フッと笑って見せた。
「大丈夫だ。サッサと終わらして早く話そうじゃないか」
まだ静粛状態の大広間にいる人たちにもそう笑って見せる。そしてルーのいる場所に真っ直ぐ、まわりの視線を無視して、ゆっくりと移動をする。
「……ブラックちゃん。このままでやっていいの?」
ルーがまわりに聞こえないように小声で話しかけてきた。
「いいんだよ。面白くなってきた」
「………なら、いいわね」
そう、小声で言い、バングルを私の腕につけた。バングルには2cmぐらいの透明な何色でもない石が埋め込まれている。
じっと見る。
「………」
…なにも起こらない。
光もしない。
…これは、何か不具合でもおきたのか?
「…不具合かしら?」
ルーも不審に思ったらしい。
また、徐々にざわざわと雑音が聞こえてくる。先程とは違って聞こえる声で。いや、もしかしたらわざとなのかもしれない。
「なぁ、アイツってただの人間じゃないのか?」
「わーーカーワイソー~」
「帰ってくんないかなぁーー?」
「時間の無駄ね」
「あれがそうだとカワイソウねー」
「そうそう。私も思ったー」
「あれじゃね?間違えて人間どもの中から連れてきちゃったんじゃね?」
「何それー、あり得るわー」
「てか俺、初めて見たわーあんなの」
「わたしもぉー」
「ないわ~」
「ウケる~」
「人間が俺達の所に来るんじゃねーって話だよな~」
ルナを見るとプルプルと震えている。どうやら耐えているようだ。まぁ、あまり持ちそうにないが…。
「静か──…」
注意をしようとしたルーの声が途中で止まる。
──ピカッとバングルが銀色に光ったからだ。
誰よりも長く。
誰よりも輝く。
誰よりも眩しく。
やっと光が収まった。
バングルに埋め込まれていた宝石は
──【ダイヤモンド】だ。
「……」
どうやら私は無事、ルナとティアと同じクラスになれたらしい。
しかし、静粛になったのも束の間。すぐざわざわと煩くなってきた。何を話しているかは聞き取れないが、何か近くの人達とこそこそと話しているようだが、そう話すにしてはいささか大きい声だ。雑音でしかない。
ドカッ
急にざわざわとしていた大広間で大きい音が響いた。
ピタッと雑音が止んだ。皆がゆっくりと音のした方を見る。私もつられて見る。
そこには、
──ルナがいた。
「…ごめんあそばセ。皆様随分とお元気そうですわネ。とても喜ばしい事ですワ。…しかし、少々お元気が過ぎるのではなくテ?────黙れよ、糞虫野郎共が」
話し終わったルナは柔らかい笑顔でふふふっと軽く笑いながら謝罪をしたが、話の後半はいつものようなその高い澄んだ声も笑顔を消し、凄いドスのきいた声でそう言った。
──静粛に戻った。
「ふふふっあははははッ」
思わず笑ってしまった。
まわりの人がまるで、異物を見たときのような顔で此方を見る。が、笑いは止まらない。
「ハハハハッ……あー…笑った、笑った。
ありがとな、ルナ。私のためにやってくれたんだろ?」
笑いすぎて出てしまった涙を軽く拭う。
まだ、放心状態のティアを見て、ルナの方を見る。よく見ると、ルナの足下は蜘蛛の巣状のひびが入っていることが分かる。
そして、フッと笑って見せた。
「大丈夫だ。サッサと終わらして早く話そうじゃないか」
まだ静粛状態の大広間にいる人たちにもそう笑って見せる。そしてルーのいる場所に真っ直ぐ、まわりの視線を無視して、ゆっくりと移動をする。
「……ブラックちゃん。このままでやっていいの?」
ルーがまわりに聞こえないように小声で話しかけてきた。
「いいんだよ。面白くなってきた」
「………なら、いいわね」
そう、小声で言い、バングルを私の腕につけた。バングルには2cmぐらいの透明な何色でもない石が埋め込まれている。
じっと見る。
「………」
…なにも起こらない。
光もしない。
…これは、何か不具合でもおきたのか?
「…不具合かしら?」
ルーも不審に思ったらしい。
また、徐々にざわざわと雑音が聞こえてくる。先程とは違って聞こえる声で。いや、もしかしたらわざとなのかもしれない。
「なぁ、アイツってただの人間じゃないのか?」
「わーーカーワイソー~」
「帰ってくんないかなぁーー?」
「時間の無駄ね」
「あれがそうだとカワイソウねー」
「そうそう。私も思ったー」
「あれじゃね?間違えて人間どもの中から連れてきちゃったんじゃね?」
「何それー、あり得るわー」
「てか俺、初めて見たわーあんなの」
「わたしもぉー」
「ないわ~」
「ウケる~」
「人間が俺達の所に来るんじゃねーって話だよな~」
ルナを見るとプルプルと震えている。どうやら耐えているようだ。まぁ、あまり持ちそうにないが…。
「静か──…」
注意をしようとしたルーの声が途中で止まる。
──ピカッとバングルが銀色に光ったからだ。
誰よりも長く。
誰よりも輝く。
誰よりも眩しく。
やっと光が収まった。
バングルに埋め込まれていた宝石は
──【ダイヤモンド】だ。
「……」
どうやら私は無事、ルナとティアと同じクラスになれたらしい。
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