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第二章
第五話
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こうしてエスリーンにまたしても地獄の日々が来た。そう、上下水道工事だ。平日の午前中の授業、夜間の授業以外ヒキコモリタイムだったのに排水管工事の音で眠れない。もっとも自業自得なのだが。
が、いいこともあった。いままでタンクに水をためて紐を引っ張ることで流してたトイレが現代風になったのだ。それだけではない。水道が来たのだ!!
今まで寮の大浴場は魔法石で沸かしていたのが普通のお風呂となった。
浄水場をへて上水道は供給され下水処理場は川に流れる。浄化センターともいう。
余った上水道水はなんと釣り堀として活用となった。
たまらずエスリーンは引きこもる第二の場所図書館に移動する。そこでも異変が起きていた。
(羊皮紙じゃない)
そう、見た目は製本された図書に見えても実は木の箱なのだ。それが今手にした本は見た目も現代日本の図書に近い。
司書に聞くと双鷲級が印刷技術を発明したからだという。よって魔導学院は出版業でもウハウハなのだそうだ。だからかつての図書は貴重本扱いにし開架図書を中心に最新技術で作られた図書に置き換えているのだ。
「ふーん。印刷技術ねえ」
ひきこもりたいエスリーンは閉架図書エリアに移った。
(あと半年かぁ。破滅フラグが消えるといいな~)
ここなら誰も来ない。
◆◇◆◇
人が居なくなったことを確認するとエスリーンはそーっと開架図書エリアの本を開いてみた。
「何これ!?」
それは魔導兵器に関することばかりだ。もちろん鉄道や水道といったものもあったが。
そして見慣れた数字と数式を見た。
(二次関数じゃね、これ。あと三角関数)
そう、放物線や鋭角を計算する書物が魔導の奥義となっていたのだ。たぶん他の授業で知ったのだろう。
(というか中学数学や高校数学ってちゃんと意味があったんだね。なんでこういうことを学校は教えてくれないのかしら)
街を出る。すると『マジックラブ』にはない建物が次々と出来てくる。駅周辺の商店街、釣堀、温室、浴場。みんなゲーム上になかったものだ。
「すごい……」
ここまで変えればもう違うゲームになるだろう。
「よっ、先生。明日授業ねえだろ。ちょっとお茶会付き合ってくれよ」
アイザックだ!!
「えっ……いいわよ」
「先生、全然貴族らしくないんだもん。ちょっと言いたいことあってね」
(乙女ゲームというジャンル枠はさすがにそのままか!!)
が、いいこともあった。いままでタンクに水をためて紐を引っ張ることで流してたトイレが現代風になったのだ。それだけではない。水道が来たのだ!!
今まで寮の大浴場は魔法石で沸かしていたのが普通のお風呂となった。
浄水場をへて上水道は供給され下水処理場は川に流れる。浄化センターともいう。
余った上水道水はなんと釣り堀として活用となった。
たまらずエスリーンは引きこもる第二の場所図書館に移動する。そこでも異変が起きていた。
(羊皮紙じゃない)
そう、見た目は製本された図書に見えても実は木の箱なのだ。それが今手にした本は見た目も現代日本の図書に近い。
司書に聞くと双鷲級が印刷技術を発明したからだという。よって魔導学院は出版業でもウハウハなのだそうだ。だからかつての図書は貴重本扱いにし開架図書を中心に最新技術で作られた図書に置き換えているのだ。
「ふーん。印刷技術ねえ」
ひきこもりたいエスリーンは閉架図書エリアに移った。
(あと半年かぁ。破滅フラグが消えるといいな~)
ここなら誰も来ない。
◆◇◆◇
人が居なくなったことを確認するとエスリーンはそーっと開架図書エリアの本を開いてみた。
「何これ!?」
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そして見慣れた数字と数式を見た。
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そう、放物線や鋭角を計算する書物が魔導の奥義となっていたのだ。たぶん他の授業で知ったのだろう。
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街を出る。すると『マジックラブ』にはない建物が次々と出来てくる。駅周辺の商店街、釣堀、温室、浴場。みんなゲーム上になかったものだ。
「すごい……」
ここまで変えればもう違うゲームになるだろう。
「よっ、先生。明日授業ねえだろ。ちょっとお茶会付き合ってくれよ」
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