67 / 98
第67話 ハロルドさまの超絶あぶないやつ
しおりを挟む
すーーーはーーーー。
今日も空気がおいしい、というよりいいにおい。
王宮の庭ってほんとにすごい。いっつもなにかお花が咲いてる。
あれ、でも。
「冬のあいだとかどーなんだろぉぉ?」
ぼくがこの国に来て数ヶ月、まださむーくなったりあつーくなったりしなくて、ずっと快適すぎて忘れてたけど。この国の気候ってどんなだろ?
ぼくんちの国では普通に寒かったり暑かったりしたたし、前世の日本は四季ってかんじより暑い!寒い!が激しくなってったような。
「はぁぁぁ、それぇにくらべて、ここはぁいいとこー」
季節は穏やかだし(今のとこ)、みんないい人だし(今のとこ)、なぁんにも困ったこともない(今のとこ)。
まぁ、立場上&この後の展開上、ぼくはいつまでもここでのほほんと過ごしてるわけにもいかないんだけど。冤罪事件を仕立てられる前に、どこかに逃げないといけないんだけど。
でもまだ今はあんまり考えたくない。
だって、王宮からの脱出経路がみつからないから!
王宮から出るどころか、この区域の外に出るのさえ無理! 1つ目の大門を抜けられない。
「はぁぁ」
どうにか平和にここをでていく方法ないかなぁ。
「サファさま? どうかなさいましたか?」
「あ、ううん! お花いーにおぃぃだから、たくさん息はいてぇ、たくさん吸ってみたのー」
え、なんだろ、この言い訳? アホの子みがすごい。
「あら、そうなんですわね。どんなにおいですか?」
え、すごい。侍女さん、アホの子にもにこにこで相手してくれるの。
「えっとねぇぇ、甘くてふわぁ~ってした感じ。それで――」
「あ、みつけたーー! おちびちゃーん!」
んん? この声は……。
お花のそばからぱっと立ち上がって後ろを振くと――
「ハロルドさま!」
「ふぅ、ここにいたんだね~」
ハロルドさまは、庭の土をポスポスポス、と踏みながら歩いてくる。なんだか勢いがいい。
「どうしたんですかー? ぼくにご用ですか?」
「うん、はぁ、実はね……」
ハロルドさま少し息をきらしていて、ほっぺも赤くなっている。ん? もしかして、走ってきたとか? ってことはぁ、大事なご用だったりして? それとも急ぎのご用?
「実は?」
「きみに、大事な、急ぎの用があって」
どっちもだったー! 急ぎで大事! え、それってなにぃ? ちょっとこわい。
「な、なんのご用……ですか?」
え、やだ。聞くのも怖いんだけどぉぉ。でもぉぉ、聞かないわけにもいかないしぃぃ。
「それはね……ちょっと、こっちおいで」
「え……」
なにぃぃぃ、ぼくを人気のないところに連れて行ってなんのお話なのぉぉぉ?
「これなんだけど」
「え?」
渡されたのは、袋に入った分厚いなにか。
「え、これは……」
とにかく、見てみないと――
「ダメ!」
「ひっ!」
「ここでは出さないで、ひとりになってから見て」
「え」
えぇぇぇ、なにそれええ? 人に見せられないようなもの? そんなの、なんでぼくにぃぃぃ!?
ちらっと見えた感じ、なんか紙の束っぽいの見えたけど。書類? え? なんでぼく?
「あの、じゃあ、ぼくやっぱりこれは――」
返したい! 今すぐ返して、なにもなかったことにしたい!
「部屋に帰って一人でじっくり見て」
「えっ!」
「これ、ほんとにヤバいから、絶対」
「ひぇっ! やば……ってなにが?」
「絶対、きみもひっくりかえるよ」
「え、あの、なにがですか? いったいなにが――」
「ダメ! 今は言えない!」
なんか、なんか……ハロルドさまの様子が……?
目もキラキラ、っていうかギラギラみたいになってるしぃ。
「いい? みんなには秘密だよ。兄様にも」
「えっ!」
ファランさまに内緒? なんでぇぇ?
「部屋に帰ったら、早めに確認してほしいんだ」
「で、でも……」
見たくないぃぃぃ。なんか怖いいぃぃし。
「早くね。次の計画書もすぐでるみたいだから、あんまり時間がないんだ」
「え? 計画書? え?」
「読んでも、内容は秘密だよ。兄様にも言ったらダメだからね」
「ええっ!」
なにそれ? どういうこと? 他国から来た人質な5才児が見ていいものに、ぜんぜん思えないんですけどぉぉぉぉ。
「ハロルドさま。そろそろ、お時間が――」
「あ、うん。わかってる」
うわ、いつの間に、ハロルドさまのおつきの人さんが。
「じゃあね、おちびちゃん。きっと見るんだよ?」
「え、あの」
「次あったときに話、聞かせて」
「え、ハロルドさま! あの――」
い、行ってしまった。嵐みたいにきて、行っちゃった。
ぼくの右手に、ずっしりした、なんか怖そうなものをぶらさげて。
***
侍女さんたちに、「ハロルド殿下、なにをくださったんでしょう?」なんていわれるのを「なんだろー?」と引きつり笑いで誤魔化して。お昼寝を言い訳に引きこもった寝室。
ベッドの裏側にしゃがみこんでこっそり開いた袋の中には、分厚い本。
「絵本じゃない……」
じゃなくて、ガッカリしてる場合じゃない。おそるおそる、よいしょ、と取り出してみたその本は、とてもずっしり。
「なんの本? なんで本が秘密な――」
「ふぃぇっ!?」
ぼくから、でたことないような音が出た。ため息と悲鳴の中間みたいな声。
ずっしり重たいその本の表紙に書かれていたのは――
『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』
ははははは、はんぎゃくおうじ!?
おおおおお、おうこくしはい!?
ごくひ? けいかく?
「え?」
いやいやそんな、まさか、そんな。
今日も空気がおいしい、というよりいいにおい。
王宮の庭ってほんとにすごい。いっつもなにかお花が咲いてる。
あれ、でも。
「冬のあいだとかどーなんだろぉぉ?」
ぼくがこの国に来て数ヶ月、まださむーくなったりあつーくなったりしなくて、ずっと快適すぎて忘れてたけど。この国の気候ってどんなだろ?
ぼくんちの国では普通に寒かったり暑かったりしたたし、前世の日本は四季ってかんじより暑い!寒い!が激しくなってったような。
「はぁぁぁ、それぇにくらべて、ここはぁいいとこー」
季節は穏やかだし(今のとこ)、みんないい人だし(今のとこ)、なぁんにも困ったこともない(今のとこ)。
まぁ、立場上&この後の展開上、ぼくはいつまでもここでのほほんと過ごしてるわけにもいかないんだけど。冤罪事件を仕立てられる前に、どこかに逃げないといけないんだけど。
でもまだ今はあんまり考えたくない。
だって、王宮からの脱出経路がみつからないから!
王宮から出るどころか、この区域の外に出るのさえ無理! 1つ目の大門を抜けられない。
「はぁぁ」
どうにか平和にここをでていく方法ないかなぁ。
「サファさま? どうかなさいましたか?」
「あ、ううん! お花いーにおぃぃだから、たくさん息はいてぇ、たくさん吸ってみたのー」
え、なんだろ、この言い訳? アホの子みがすごい。
「あら、そうなんですわね。どんなにおいですか?」
え、すごい。侍女さん、アホの子にもにこにこで相手してくれるの。
「えっとねぇぇ、甘くてふわぁ~ってした感じ。それで――」
「あ、みつけたーー! おちびちゃーん!」
んん? この声は……。
お花のそばからぱっと立ち上がって後ろを振くと――
「ハロルドさま!」
「ふぅ、ここにいたんだね~」
ハロルドさまは、庭の土をポスポスポス、と踏みながら歩いてくる。なんだか勢いがいい。
「どうしたんですかー? ぼくにご用ですか?」
「うん、はぁ、実はね……」
ハロルドさま少し息をきらしていて、ほっぺも赤くなっている。ん? もしかして、走ってきたとか? ってことはぁ、大事なご用だったりして? それとも急ぎのご用?
「実は?」
「きみに、大事な、急ぎの用があって」
どっちもだったー! 急ぎで大事! え、それってなにぃ? ちょっとこわい。
「な、なんのご用……ですか?」
え、やだ。聞くのも怖いんだけどぉぉ。でもぉぉ、聞かないわけにもいかないしぃぃ。
「それはね……ちょっと、こっちおいで」
「え……」
なにぃぃぃ、ぼくを人気のないところに連れて行ってなんのお話なのぉぉぉ?
「これなんだけど」
「え?」
渡されたのは、袋に入った分厚いなにか。
「え、これは……」
とにかく、見てみないと――
「ダメ!」
「ひっ!」
「ここでは出さないで、ひとりになってから見て」
「え」
えぇぇぇ、なにそれええ? 人に見せられないようなもの? そんなの、なんでぼくにぃぃぃ!?
ちらっと見えた感じ、なんか紙の束っぽいの見えたけど。書類? え? なんでぼく?
「あの、じゃあ、ぼくやっぱりこれは――」
返したい! 今すぐ返して、なにもなかったことにしたい!
「部屋に帰って一人でじっくり見て」
「えっ!」
「これ、ほんとにヤバいから、絶対」
「ひぇっ! やば……ってなにが?」
「絶対、きみもひっくりかえるよ」
「え、あの、なにがですか? いったいなにが――」
「ダメ! 今は言えない!」
なんか、なんか……ハロルドさまの様子が……?
目もキラキラ、っていうかギラギラみたいになってるしぃ。
「いい? みんなには秘密だよ。兄様にも」
「えっ!」
ファランさまに内緒? なんでぇぇ?
「部屋に帰ったら、早めに確認してほしいんだ」
「で、でも……」
見たくないぃぃぃ。なんか怖いいぃぃし。
「早くね。次の計画書もすぐでるみたいだから、あんまり時間がないんだ」
「え? 計画書? え?」
「読んでも、内容は秘密だよ。兄様にも言ったらダメだからね」
「ええっ!」
なにそれ? どういうこと? 他国から来た人質な5才児が見ていいものに、ぜんぜん思えないんですけどぉぉぉぉ。
「ハロルドさま。そろそろ、お時間が――」
「あ、うん。わかってる」
うわ、いつの間に、ハロルドさまのおつきの人さんが。
「じゃあね、おちびちゃん。きっと見るんだよ?」
「え、あの」
「次あったときに話、聞かせて」
「え、ハロルドさま! あの――」
い、行ってしまった。嵐みたいにきて、行っちゃった。
ぼくの右手に、ずっしりした、なんか怖そうなものをぶらさげて。
***
侍女さんたちに、「ハロルド殿下、なにをくださったんでしょう?」なんていわれるのを「なんだろー?」と引きつり笑いで誤魔化して。お昼寝を言い訳に引きこもった寝室。
ベッドの裏側にしゃがみこんでこっそり開いた袋の中には、分厚い本。
「絵本じゃない……」
じゃなくて、ガッカリしてる場合じゃない。おそるおそる、よいしょ、と取り出してみたその本は、とてもずっしり。
「なんの本? なんで本が秘密な――」
「ふぃぇっ!?」
ぼくから、でたことないような音が出た。ため息と悲鳴の中間みたいな声。
ずっしり重たいその本の表紙に書かれていたのは――
『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』
ははははは、はんぎゃくおうじ!?
おおおおお、おうこくしはい!?
ごくひ? けいかく?
「え?」
いやいやそんな、まさか、そんな。
224
あなたにおすすめの小説
過労死して転生したので絶対に働かないと決めたのに、何をしても才能がバレる件
やんやんつけバー
ファンタジー
過労死して異世界転生。今度こそ絶対に働かないと決めたのに、何をやっても才能がバレてしまう——。農村で静かに暮らすはずが、魔力、農業、医療……気づけば誰も放っておかない。チートで穏やか系の異世界スローライフ。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~
Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。
うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。
でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。
上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。
——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
追放先で気づいた。この世界の精霊使いは全員、聞き方を間違えている~最安もふもふ白狐と始めた、問いかけの冒険~
Lihito
ファンタジー
精霊と暮らす世界で、ノエルはギルドを追い出された。処理ミスは誰より少ない。でも「やりづらい」の一言で、理由には足りた。
手元に残ったのは、最安で契約した手のひらサイズの白い子狐だけ。言葉はたどたどしいし、力もない。誰が見ても「使えない」と笑う精霊だ。
たどり着いた町では疫病が広がっていた。高額な精霊が三度探して見つからない薬草。ノエルは最弱の白狐と半日で見つけ出す。
力で勝ったんじゃない。聞く範囲を絞り、段階を分け、小さな鼻に合った問いを重ねただけ。
——なぜこの世界では、誰も精霊への「聞き方」を知らないのか。
その違和感が、ノエルの旅を動かしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる