人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ

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第70話 次の計画書って!?

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そんなぁぁ! え、に、逃げ場なし? もう詰んでる? ぼく終わり?
次の計画書ってなに!?

『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』の次は、
『反逆王子の惨劇破滅:極秘指定・第二計画』とかあるの!?

ひぇぇぇぇぇ……こわいよぉぉぉ。

「じゃあね、おちびちゃん。明日、また来るから」

うわーーーーーん! もうダメだぁぁぁぁ。

***

「とに、かく、よむ、しか、ない――」

昨日と同じ、お昼寝してるはずの寝室、ベッドの向こう。
引き出しの奥から引っ張り出した袋を前に、自分に言い聞かせる。

「どうせもう、知られてるんだし。とにかく、中を見ないとどうしようもできないし」
ぼくはこんな計画書とか知らないです! 中も見てないです!っていっても、誰もきっと、信じてくれないし。
もう噂になってるし、ハロルドさまが証言したら終わりだし……。

「ふぇぇ……」
ハロルドさま、なんでこれ、ぼくに渡したのぉ? こんな危険物ぅぅぅ。

ぐずぐずビクビクしながら、そろーっと袋の中身を取り出す。

『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』

うわぁぁぁん! やっぱりどう見てもやばいやつぅぅ!


---

 『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』 

「ははははは!」

王子は、処刑台の上に笑い声を轟かせた。
「これで終わったと思うか? 私の計画が」

その頭上には、鋭い刃の光。 
「否! ちがうな! ここからだ。ここからすべてが始まるのだ!」 

無力な群衆は、ただ震えて目を見開くだけ。 
恐ろしい沈黙が世界を支配し、そして次の瞬間―― 

――ザシュッ! 
剣が振り下ろされ……

「ははははは!!」 

しかし、聞こえたのは首が落ちる音ではない、 王子の哄笑する声。 
そして首の代わりに落ちたのは、高く昇っていたはずの―― 

神聖なる『太陽』だった。

---

――バタン!

思わず閉じた。

「なにこれぇぇ?」

すごい面白そう! ワクワクしてきた。
ビクビクとおどおどが、ワクワクとソワソワになったんだけど、え?

「これってもしかしてぇ……」

ページをパラパラしてみると、王子様のカッコいい挿絵が!

これ、もしかしてぇ……

「え? でも、たしかに表紙に――」

『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』

「……」

『著者:アーサー・ディナルド』
「…………」

やっぱり、これぇ……

「ただの、めちゃくちゃおもしろい……お話の本?」

『反逆王子の王国支配:極秘指定・第一計画』ってぇ……
計画書の名前とかじゃなくてぇ、そういうタイトル……ってこと!?

ふぇ……それならぼく、ぼく、もしかして――

――トントントン

「……はいぃ?」
「ああ、よかった~。起きてたんだね~」

あれ? この声――

「おじゃまするよ~、おちびちゃん」
「え、ハロルドさま? どうしてぇ」

ドアを開けた侍女さんの向こうからきたのは、さっきあったばかりのハロルドさまだった。
なにぃ? もう、さいそくぅ?

「おちびちゃ~ん、あの~」
でもなんか、いつもよりちょっともじっとしてる? 眉もちょびっと下がり気味だし。

「僕、夢中になってて気づかなかったんだけど……ごめんね~」
「え?」

「渡した計画書……ああ、その本のことだよ」
「え……」

え、ごめんって、なにぃ?
やっぱり、面白そうな小説のふりしたマズい計画書なの!?

どどどど、どおおしよ? 本、持ったままだし! もう、読んでないって言い訳できないよっ!?

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