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第79話 謎のヒミツのすごいとこ
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「ああ、ここを曲がったらすぐだ」
「おお……見たことない廊下ですね」
今日は、ファラン様のとっておき王宮探検!
いつものお散歩とはちょっと違うやつ。
今日は大事なとこにつれてってくれるって!
「さあ、ここだ」
「はい!」
……でも、あれ?
ファランさまが立ち止まったのは、廊下の途中。ここ、と指したのは、壁。
「かべ……から……?」
そう、なーんにもない、ただの壁だ。ツヤツヤしてて、めちゃ立派な壁ではあるけども。
「そうだ、よく見ても全然わからないだろう?」
「はい! ぜんぜんです」
「では、見ててごらん」
「はいっ!」
ううう、わくわくするぅぅ!
……ん、あれ?
前になんか似たようなことやったような……なんでかなぁ、そのときよりドキドキワクワクがおっきい!
あ……あのときは、急だったから、ね。
決して、ハロルド様のつれてってくれたところがどうだとかってわけじゃ……ね、うん。
「もし――」
「……?」
ファラン様? 扉に手を伸ばしかけた手を止めて、なんかぼくを見てる。
どかしたのかな?
開け方忘れちゃった?
だいじょうぶ?
「もし……火災や災害や、なにかあったときはここから外に出られる」
「ふぇ……なる、ほど?」
といいながら、ぐぐぐと傾けた首が、もうちょっとで肩にくっつきそうになってる。
だって……壁からは逃げられないと思うの。だって、壁だし。
「さあ、サファもよく覚えておくといい。こうするんだ」
ファランさまの指が、壁のお花みたいな図形みたいな模様を3つ、とん、とん、とん、と順番に押す。
――カチ
「あれ? 今、かちっていいました? かちって」
「ああ、鍵が開いた音がしたな」
「……?」
もう、なにもかもがわからない。壁から外に出るのも、模様を押したらカチッなのも。
「ここをこうして――」
――ガチャ
あれ? 今度ははっきり聞こえたぁ。ガチャって、今、ガチャっていったね? 壁が。
「よし、開いたな」
「……?」
――キィィィ
「ふぇっっ!?」
壁が、開いた。パカーンんて。まるで、もとからドアだったみたいに。
壁なのに! え、元からドアですけど?みたいな感じで開いてる!
「さあ、行こうか」
手をどうぞ~されたから、とにかくちょんとつかむ。
でも、頭はぜんせんついていってない。
ドアになった旧壁と、まわりの現壁を見比べて見比べて……
「ほぇぇ……」
口から、あんまり聞いたことのないような、とんでもなく間の抜けた音が出た。
***
「ふぁああ、ファランさま! ここ、もしかしてあれですか? ひみつのつうろ!」
「ああ。秘密というか、非常用、ということだが」
「わああ、ひじょうよう! すごく、トクベツっぽいですね!」
「はは、そうだな。もしなにかあったら、ここから出られるんだ」
「ふぇぇ」
「少し暗いから、足元に気をつけて」
「ふぁい……」
注意して歩くとなんか、歩き方がトテトテ、ってなるな。
ファランさまも、ぼくの方をチラチラしながら、ゆっくりゆっくりだ。
壁がドアになって、「なにかあったとき用」のトクベツな通路を通るなんて、ドキドキが止まらないすぎる。
「なんか、たんけんしてるみたいですっ!」
「そう言われればそうだな」
奥の方に宝箱とかありそう。……あ、でもその場合、もれなく魔物とかもでてきそう。こわい。
ぼくは攻撃力0なのに。防御力もきっと3くらいだから、ふよふよした魔物にペチンとされただけで、終わるかもしれない。
「あのっ、魔物とか、なんかそういうのとか、でてこないですかっ? だいじょうぶですかっ?」
「……?」
ファランさまが、ピタ、と止まる。ぼくを見る目がパチパチして、あっ!となる。
あわわわ、変なこと言ったかも!
っていうか、言った!
なんだこの子!って思われたらどおおおしよおおお。
王宮に魔物とかへんな生き物がいるって言ってるみたいになる? 侮辱? これ、侮辱罪とかになる!?
怒られるやつ!?
「魔物か……サファは面白いことを考えるな」
はわわわ、どど、どういう感じ?
面白いこと=おかしなこと=変なこと=失礼なこと、とかではなく?
おこ、おこってない? だいじょーぶなやつ? どお? どっち?
「ふふ、大丈夫だ」
あ、え、ほんとに!? おこってない?
……ってあれ? ぼくの思ってること、わかったぁ??
「魔物も怖いものもいない、安心していい」
「ふぁ……はい」
あ、そっちか! そっちね、びっくりしたぁぁ。
「さあ、もう少し歩けるか?」
「はい! どんどん行けます!」
「それは頼もしい」
気分はもう探検隊だ。荷物を入れたカバンとかしょってきたら、もっとぽくなったかも。
うさたんをカバンに入れて連れてくればもっと心強かったかな。
「あ……」
でも、もしかしたら、うさたんちょっとこわいってなるかも。
それに、ここで落として迷子になったりしたら、超超超大変だし。
「うんうん」
やっぱり、お留守番しててもらって当たりだったやつ。
「……? どうかしたか?」
「いえ! あの、うさたん連れてこなくてよかったなって、思ってました。ここで、迷子になったら大変だから」
「ああ、たしかに。それは大変だな」
「はい! まいご大変だから、うさたんはだいたいいつもお留守番なんです」
「それがいいな」
だよねぇぇぇやっぱり。うさたんもたまにはお散歩したいかなーって思うけど、前に迷子未遂事件?があったからちょっと心配。
「ところで、うさぎの名前は、うさたんなのか? それとも――」
「……? なんですか?」
し、しまった、考え事しててよく聞いてなかったぁ。
「……っ! い、いや。なんでもない」
あれ? ファランさま、どうかしちゃった?
眉がキュってなってるし、なんか、ニッコリじゃない感じする。
えぇぇ、どおかしたのかな?
「……早くここを出ようか」
「……? はい」
あれええ? なんか、なんか……ぼくなんか、よくないこととかしちゃった? えええ?
「おお……見たことない廊下ですね」
今日は、ファラン様のとっておき王宮探検!
いつものお散歩とはちょっと違うやつ。
今日は大事なとこにつれてってくれるって!
「さあ、ここだ」
「はい!」
……でも、あれ?
ファランさまが立ち止まったのは、廊下の途中。ここ、と指したのは、壁。
「かべ……から……?」
そう、なーんにもない、ただの壁だ。ツヤツヤしてて、めちゃ立派な壁ではあるけども。
「そうだ、よく見ても全然わからないだろう?」
「はい! ぜんぜんです」
「では、見ててごらん」
「はいっ!」
ううう、わくわくするぅぅ!
……ん、あれ?
前になんか似たようなことやったような……なんでかなぁ、そのときよりドキドキワクワクがおっきい!
あ……あのときは、急だったから、ね。
決して、ハロルド様のつれてってくれたところがどうだとかってわけじゃ……ね、うん。
「もし――」
「……?」
ファラン様? 扉に手を伸ばしかけた手を止めて、なんかぼくを見てる。
どかしたのかな?
開け方忘れちゃった?
だいじょうぶ?
「もし……火災や災害や、なにかあったときはここから外に出られる」
「ふぇ……なる、ほど?」
といいながら、ぐぐぐと傾けた首が、もうちょっとで肩にくっつきそうになってる。
だって……壁からは逃げられないと思うの。だって、壁だし。
「さあ、サファもよく覚えておくといい。こうするんだ」
ファランさまの指が、壁のお花みたいな図形みたいな模様を3つ、とん、とん、とん、と順番に押す。
――カチ
「あれ? 今、かちっていいました? かちって」
「ああ、鍵が開いた音がしたな」
「……?」
もう、なにもかもがわからない。壁から外に出るのも、模様を押したらカチッなのも。
「ここをこうして――」
――ガチャ
あれ? 今度ははっきり聞こえたぁ。ガチャって、今、ガチャっていったね? 壁が。
「よし、開いたな」
「……?」
――キィィィ
「ふぇっっ!?」
壁が、開いた。パカーンんて。まるで、もとからドアだったみたいに。
壁なのに! え、元からドアですけど?みたいな感じで開いてる!
「さあ、行こうか」
手をどうぞ~されたから、とにかくちょんとつかむ。
でも、頭はぜんせんついていってない。
ドアになった旧壁と、まわりの現壁を見比べて見比べて……
「ほぇぇ……」
口から、あんまり聞いたことのないような、とんでもなく間の抜けた音が出た。
***
「ふぁああ、ファランさま! ここ、もしかしてあれですか? ひみつのつうろ!」
「ああ。秘密というか、非常用、ということだが」
「わああ、ひじょうよう! すごく、トクベツっぽいですね!」
「はは、そうだな。もしなにかあったら、ここから出られるんだ」
「ふぇぇ」
「少し暗いから、足元に気をつけて」
「ふぁい……」
注意して歩くとなんか、歩き方がトテトテ、ってなるな。
ファランさまも、ぼくの方をチラチラしながら、ゆっくりゆっくりだ。
壁がドアになって、「なにかあったとき用」のトクベツな通路を通るなんて、ドキドキが止まらないすぎる。
「なんか、たんけんしてるみたいですっ!」
「そう言われればそうだな」
奥の方に宝箱とかありそう。……あ、でもその場合、もれなく魔物とかもでてきそう。こわい。
ぼくは攻撃力0なのに。防御力もきっと3くらいだから、ふよふよした魔物にペチンとされただけで、終わるかもしれない。
「あのっ、魔物とか、なんかそういうのとか、でてこないですかっ? だいじょうぶですかっ?」
「……?」
ファランさまが、ピタ、と止まる。ぼくを見る目がパチパチして、あっ!となる。
あわわわ、変なこと言ったかも!
っていうか、言った!
なんだこの子!って思われたらどおおおしよおおお。
王宮に魔物とかへんな生き物がいるって言ってるみたいになる? 侮辱? これ、侮辱罪とかになる!?
怒られるやつ!?
「魔物か……サファは面白いことを考えるな」
はわわわ、どど、どういう感じ?
面白いこと=おかしなこと=変なこと=失礼なこと、とかではなく?
おこ、おこってない? だいじょーぶなやつ? どお? どっち?
「ふふ、大丈夫だ」
あ、え、ほんとに!? おこってない?
……ってあれ? ぼくの思ってること、わかったぁ??
「魔物も怖いものもいない、安心していい」
「ふぁ……はい」
あ、そっちか! そっちね、びっくりしたぁぁ。
「さあ、もう少し歩けるか?」
「はい! どんどん行けます!」
「それは頼もしい」
気分はもう探検隊だ。荷物を入れたカバンとかしょってきたら、もっとぽくなったかも。
うさたんをカバンに入れて連れてくればもっと心強かったかな。
「あ……」
でも、もしかしたら、うさたんちょっとこわいってなるかも。
それに、ここで落として迷子になったりしたら、超超超大変だし。
「うんうん」
やっぱり、お留守番しててもらって当たりだったやつ。
「……? どうかしたか?」
「いえ! あの、うさたん連れてこなくてよかったなって、思ってました。ここで、迷子になったら大変だから」
「ああ、たしかに。それは大変だな」
「はい! まいご大変だから、うさたんはだいたいいつもお留守番なんです」
「それがいいな」
だよねぇぇぇやっぱり。うさたんもたまにはお散歩したいかなーって思うけど、前に迷子未遂事件?があったからちょっと心配。
「ところで、うさぎの名前は、うさたんなのか? それとも――」
「……? なんですか?」
し、しまった、考え事しててよく聞いてなかったぁ。
「……っ! い、いや。なんでもない」
あれ? ファランさま、どうかしちゃった?
眉がキュってなってるし、なんか、ニッコリじゃない感じする。
えぇぇ、どおかしたのかな?
「……早くここを出ようか」
「……? はい」
あれええ? なんか、なんか……ぼくなんか、よくないこととかしちゃった? えええ?
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