216 / 231
<6>
☆☆☆
しおりを挟む
「わかったって。んな、無理矢理犯そうとするような、野蛮な人間じゃねーよ。ちゃんとあんたがその気になるまで待つし」
「ならねーっつの」
「なるんだってば。ほんっと、ムカつく。なんで素直に甘えねーの?」
「もうおまえ、日本語通じ無さ過ぎ。なんで俺がおまえに甘えなきゃなんねーんだよ」
二人して睨み合って。
一ミリも色気のない会話なのに、それでも悠平にしてみればもう“恵那は可愛い”としか思えないから。
惚れてしまったことを自認してしまった以上、折れるしかないのは悠平の方で。
「まあ、いいよ、もう。俺は俺でなんか、気持ち伝えてスッキリしたし」
ふう、と大きく息を吐いて。頭を掻きむしりながら恵那から離れるとベッドにぼす、と腰かけた。
「あんたが佐竹先輩の隣にいたいってんなら、いればいい」
喧嘩したいわけじゃない。
「でも、辛いの我慢してんだったらあんたにだって逃げる権利あるし、その場所はあるから。俺は佐竹先輩泣かしてでも、あんたがココに逃げて来て笑ってくれる方がいい」
「そんなこと、しねーし。涼、泣かせるわけにはいかない」
「違うだろ。もう」
悠平のキツい視線が確実に恵那の“言い訳”を射抜く。
涼の傍にいる為の“大義名分”。
これ以上言わせないとばかりにぶった切ると。
「あんたのその後ろ向きな発言、らしくないからやめろっつってんの」
さすがに、悠平の言葉の意味が掴めなくて。
恵那は眉を寄せた。
「佐竹先輩は、あんたじゃなくて別に好きな人がいるってことなんだろ? なら、もうあんたじゃなくてその人に佐竹先輩を任せるべきなんじゃねーの?」
至極真っ当なことを言われてしまう。
「誰? 三宅先輩? それとも俺の知らない人? 誰でもいいけど、もうそいつに佐竹先輩、譲れよ」
涼は俺のモノじゃない。
それはもう明確な答えとして出ている。
そして……涼が惚れてる土岐だって、間違いなく涼に惚れていて。
譲りたくない、なんて駄々をこねていたのは自分。
隣にいて欲しいと思っているのは、涼じゃなくて自分の方で。
誰よりも、涼に甘えていたのは自分だから。涼を甘やかす、なんて嘘。自分こそが涼に甘やかされていた。
なのに今、もうその涼はいない。自分を甘やかしてくれる唯一の存在だったけれど、涼にはもう甘えることは赦されないのだ。
「ならねーっつの」
「なるんだってば。ほんっと、ムカつく。なんで素直に甘えねーの?」
「もうおまえ、日本語通じ無さ過ぎ。なんで俺がおまえに甘えなきゃなんねーんだよ」
二人して睨み合って。
一ミリも色気のない会話なのに、それでも悠平にしてみればもう“恵那は可愛い”としか思えないから。
惚れてしまったことを自認してしまった以上、折れるしかないのは悠平の方で。
「まあ、いいよ、もう。俺は俺でなんか、気持ち伝えてスッキリしたし」
ふう、と大きく息を吐いて。頭を掻きむしりながら恵那から離れるとベッドにぼす、と腰かけた。
「あんたが佐竹先輩の隣にいたいってんなら、いればいい」
喧嘩したいわけじゃない。
「でも、辛いの我慢してんだったらあんたにだって逃げる権利あるし、その場所はあるから。俺は佐竹先輩泣かしてでも、あんたがココに逃げて来て笑ってくれる方がいい」
「そんなこと、しねーし。涼、泣かせるわけにはいかない」
「違うだろ。もう」
悠平のキツい視線が確実に恵那の“言い訳”を射抜く。
涼の傍にいる為の“大義名分”。
これ以上言わせないとばかりにぶった切ると。
「あんたのその後ろ向きな発言、らしくないからやめろっつってんの」
さすがに、悠平の言葉の意味が掴めなくて。
恵那は眉を寄せた。
「佐竹先輩は、あんたじゃなくて別に好きな人がいるってことなんだろ? なら、もうあんたじゃなくてその人に佐竹先輩を任せるべきなんじゃねーの?」
至極真っ当なことを言われてしまう。
「誰? 三宅先輩? それとも俺の知らない人? 誰でもいいけど、もうそいつに佐竹先輩、譲れよ」
涼は俺のモノじゃない。
それはもう明確な答えとして出ている。
そして……涼が惚れてる土岐だって、間違いなく涼に惚れていて。
譲りたくない、なんて駄々をこねていたのは自分。
隣にいて欲しいと思っているのは、涼じゃなくて自分の方で。
誰よりも、涼に甘えていたのは自分だから。涼を甘やかす、なんて嘘。自分こそが涼に甘やかされていた。
なのに今、もうその涼はいない。自分を甘やかしてくれる唯一の存在だったけれど、涼にはもう甘えることは赦されないのだ。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。
マネージャー~お前を甲子園に連れて行ったら……野球部のエース♥マネージャー
夏目碧央
BL
強豪校の野球部に入った相沢瀬那は、ベンチ入りを目指し、とにかくガッツを認めてもらおうと、グランド整備やボール磨きを頑張った。しかし、その結果は「マネージャーにならないか?」という監督からの言葉。瀬那は葛藤の末、マネージャーに転身する。
一方、才能溢れるピッチャーの戸田遼悠。瀬那は遼悠の才能を羨ましく思っていたが、マネージャーとして関わる内に、遼悠が文字通り血のにじむような努力をしている事を知る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる