17 / 30
17 逃げないで
しおりを挟む
夕食後、クロノスはうきうきとした様子で言った。
「さあ巫女。お風呂に行くよ」
「はあ……」
仕方ない。その代わりに30分の約束をしてもらったのだし。
浴室に備え付けられた脱衣所にクロノスと一緒に入る。
何のためらいもなく服を脱いでいく夫の逞しい背中を見ながら、セイラは必死に考えを巡らせた。
いくら何でも全裸は無理だ。暗い寝室ならともかく、浴室はわりと明るい。何もかも見えてしまう。
「旦那さま。胸と腰にはタオルを巻いてもいいでしょう?」
「…………。じゃあ俺が目隠しするっていうのはどう?」
そうきたか。
これも交渉ってことですね、ジェシカさん。
「まあいいですよ。ぜっっったいに見ないでくださいね?」
「心配なら君が俺の目隠しをしたらいい。思いっきり縛ってくれていいから」
セイラは遠慮なくクロノスの目隠しをした。髪がさらさらして滑りそうだけど、ぎゅっと縛れば大丈夫だろう。
「……よしっ。じゃ、行きますよ」
「本当に遠慮ないね。全く見えない……」
クロノスの手を引いて浴室へ入っていく。
「まず最初に、わたしが旦那さまを洗ってあげますね」
セイラは昨晩と同じ要領でクロノスの体を洗ってあげた。よく泡立てて丁寧にこすり、最後にお湯で流す。
裸で目隠ししているクロノスの姿を見ていると、「わたし達、何やってんのかな」という気分になってきたが、あえて深く考えない。
「旦那さま。わたしの体を洗うのは、背中だけってことでいいでしょう?」
「ええ~……。腕と脚も洗ってあげたいんだけどな」
「……別にいいですけど、足は膝から下だけにしてください」
「うん、いいよ」
クロノスの前に移動して、彼に背中を向けて膝立ちになる。骨ばった大きな手にそっと石鹸を握らせた。
「わたしは旦那さまの前にいますから、あとはお願いしますね」
「うん」
念のため、胸は両手で包んでおく。心臓がどきどきとうるさい。
「ひっ……」
ぬるっとした手がうなじに触れると、ぞわぞわと何かが背筋を駆け上がった。体の線をなぞるような動きに、思わず逃げ出しそうになる。
「どこ行くの、巫女。まだ終わってないよ」
武骨な手がセイラの体を引き戻した。乳房の下に長い指が触れる。
「っど、どこ触ってるんですか!」
「どこかなぁ。だって君が逃げようとするから」
「……わ、分かりました。じっとしてます」
セイラは歯を食いしばってクロノスの手の感触に耐えた。
でも。
「旦那さま。わざとやってるんでしょう?」
「ん? なにが?」
「なんでそんな……いやらしい触り方するんです?」
「君がそう感じるだけだよ。俺はただ、丁寧に洗ってるだけ」
「ん、も……もういいでしょ、流してください」
「まだ」
しつこい!
何だか頭がクラクラしてきて、セイラは浴槽の淵にもたれた。
「巫女? なんかふらふらしてない?」
「ちょっと……気持ち悪くて……」
「ええ?」
クロノスは目隠しを取ってしまった。
ああ、せっかく見えないようにしていたのに。
「のぼせたんだね、もう出よう」
クロノスはセイラの体の泡を流し、彼女の体を抱き上げて脱衣所まで運んだ。丁寧にセイラの体を拭き、夜着を着せて、リナとナナが用意した冷たい水まで飲ませてくれる。
そのかいがいしい様子は正直に嬉しいとも思う。
思うんだけども。
わたしのこと、ちゃんと一人の女性として見てくれてるのかな……。
法具はいまだに青いままだ。まるでサファイアのように、真っ青なまま。人間の心はそんなに簡単に変えられない。
セイラだってクロノスのことをどう思っているのか自分でも分からないのだ。好きかと聞かれれば好きだと思うけど、どういう〝好き〟なのかはよく分からない……。
ベッドに横になると、クロノスはセイラを抱きかかえたまま眠ってしまう。セイラも彼の硬い胸に頬を寄せて目を閉じた。
◇ ◆ ◇
デジレは現在27歳。クロノスとは乳兄弟であり、この王子が生まれたときからずっと傍で仕えている。だからクロノスのことは誰よりも知っているつもりだ。
彼の苦しみも、孤独も。
母はデジレが15の時に城を出て、繊維問屋を営むようになった。コルバルだけでなく近隣諸国にも店舗を持ち、当然ながらシュレフにもその店はある。デジレの情報網は母の力、家族の力によって支えられていた。
彼の頭にはシュレフの王宮内の事情もほとんど入っている。最も権力を持つ妃は誰か、王子と姫は何人いるか、それぞれどのような性格か。
だからずっと不思議だった。どうして巫女の力を持つ姫がいないのかと。
―――まさか、王宮にいなかったとは。
シュレフでは妃の入れ替わりが激しい。寵愛を失った妃は自ら後宮を出たりするし、その時に自分の子も連れていったりする。全てを把握するのはデジレでも困難だった。
デジレは視線を執務机の方に向ける。そこにはいつも通り、膝に巫女をのせた主の姿があった。
巫女を初めて見たとき、デジレは「今までの女性とはタイプが違うな」と思ったものだ。
大きな目とは対照的な小さな鼻と口。少し幼い印象を与えるのだが、体はしっかりと女性らしい輪郭をしている。なんというか、ギャップのある姫君だった。
主はどう思うだろうかと不安だったが、彼は思いの外、この姫を気に入ったらしい。
巫女がこの城に来て以来、クロノスの様子はガラリと変わった。いつも無表情で冷めた目をしていた彼とは大違いだ。今のクロノスは明らかに巫女に対して執着している。
デジレは王子の婚約者を思い浮かべていた。
一人目はアクの強い姫君で、クロノスに合わせることすら出来なかった。二人目は儚げな美少女で押しに弱く、クロノスに付き合った挙句、心を病んで寝込んでしまった。
どちらの女性に対しても、主はまるで彼女たちを試すようにしつこい絡み方をしていた。嫌がらせに近かったと思う。
それが今ではどうだ。彼は本気で巫女に執着している。
初夜の様子からしておかしい。今までの彼なら、すでに妻となった女性を無理やり抱いていただろう。だが巫女に対しては最後まで行為をせず、跡だけを残して終えたようだ。翌朝の巫女は赤い跡だらけで不憫だったが、あれはまるで「これは俺のものだ」という子供じみた主張のようだと思った。
ただ残念ながらクロノスは自身の執着に気付いていない様子で、それがデジレには心配だった。王子は愛すことにも愛されることにもひどく慎重になっている。無意識のうちに、誰も愛さない、と自己暗示でもかけているかのようだ。
―――巫女様には、頑張っていただかねば。
目の前でいちゃついている夫婦を置き去りにして執務室を出る。あれはほっといても大丈夫だろう、とデジレには分かっていた。
「さあ巫女。お風呂に行くよ」
「はあ……」
仕方ない。その代わりに30分の約束をしてもらったのだし。
浴室に備え付けられた脱衣所にクロノスと一緒に入る。
何のためらいもなく服を脱いでいく夫の逞しい背中を見ながら、セイラは必死に考えを巡らせた。
いくら何でも全裸は無理だ。暗い寝室ならともかく、浴室はわりと明るい。何もかも見えてしまう。
「旦那さま。胸と腰にはタオルを巻いてもいいでしょう?」
「…………。じゃあ俺が目隠しするっていうのはどう?」
そうきたか。
これも交渉ってことですね、ジェシカさん。
「まあいいですよ。ぜっっったいに見ないでくださいね?」
「心配なら君が俺の目隠しをしたらいい。思いっきり縛ってくれていいから」
セイラは遠慮なくクロノスの目隠しをした。髪がさらさらして滑りそうだけど、ぎゅっと縛れば大丈夫だろう。
「……よしっ。じゃ、行きますよ」
「本当に遠慮ないね。全く見えない……」
クロノスの手を引いて浴室へ入っていく。
「まず最初に、わたしが旦那さまを洗ってあげますね」
セイラは昨晩と同じ要領でクロノスの体を洗ってあげた。よく泡立てて丁寧にこすり、最後にお湯で流す。
裸で目隠ししているクロノスの姿を見ていると、「わたし達、何やってんのかな」という気分になってきたが、あえて深く考えない。
「旦那さま。わたしの体を洗うのは、背中だけってことでいいでしょう?」
「ええ~……。腕と脚も洗ってあげたいんだけどな」
「……別にいいですけど、足は膝から下だけにしてください」
「うん、いいよ」
クロノスの前に移動して、彼に背中を向けて膝立ちになる。骨ばった大きな手にそっと石鹸を握らせた。
「わたしは旦那さまの前にいますから、あとはお願いしますね」
「うん」
念のため、胸は両手で包んでおく。心臓がどきどきとうるさい。
「ひっ……」
ぬるっとした手がうなじに触れると、ぞわぞわと何かが背筋を駆け上がった。体の線をなぞるような動きに、思わず逃げ出しそうになる。
「どこ行くの、巫女。まだ終わってないよ」
武骨な手がセイラの体を引き戻した。乳房の下に長い指が触れる。
「っど、どこ触ってるんですか!」
「どこかなぁ。だって君が逃げようとするから」
「……わ、分かりました。じっとしてます」
セイラは歯を食いしばってクロノスの手の感触に耐えた。
でも。
「旦那さま。わざとやってるんでしょう?」
「ん? なにが?」
「なんでそんな……いやらしい触り方するんです?」
「君がそう感じるだけだよ。俺はただ、丁寧に洗ってるだけ」
「ん、も……もういいでしょ、流してください」
「まだ」
しつこい!
何だか頭がクラクラしてきて、セイラは浴槽の淵にもたれた。
「巫女? なんかふらふらしてない?」
「ちょっと……気持ち悪くて……」
「ええ?」
クロノスは目隠しを取ってしまった。
ああ、せっかく見えないようにしていたのに。
「のぼせたんだね、もう出よう」
クロノスはセイラの体の泡を流し、彼女の体を抱き上げて脱衣所まで運んだ。丁寧にセイラの体を拭き、夜着を着せて、リナとナナが用意した冷たい水まで飲ませてくれる。
そのかいがいしい様子は正直に嬉しいとも思う。
思うんだけども。
わたしのこと、ちゃんと一人の女性として見てくれてるのかな……。
法具はいまだに青いままだ。まるでサファイアのように、真っ青なまま。人間の心はそんなに簡単に変えられない。
セイラだってクロノスのことをどう思っているのか自分でも分からないのだ。好きかと聞かれれば好きだと思うけど、どういう〝好き〟なのかはよく分からない……。
ベッドに横になると、クロノスはセイラを抱きかかえたまま眠ってしまう。セイラも彼の硬い胸に頬を寄せて目を閉じた。
◇ ◆ ◇
デジレは現在27歳。クロノスとは乳兄弟であり、この王子が生まれたときからずっと傍で仕えている。だからクロノスのことは誰よりも知っているつもりだ。
彼の苦しみも、孤独も。
母はデジレが15の時に城を出て、繊維問屋を営むようになった。コルバルだけでなく近隣諸国にも店舗を持ち、当然ながらシュレフにもその店はある。デジレの情報網は母の力、家族の力によって支えられていた。
彼の頭にはシュレフの王宮内の事情もほとんど入っている。最も権力を持つ妃は誰か、王子と姫は何人いるか、それぞれどのような性格か。
だからずっと不思議だった。どうして巫女の力を持つ姫がいないのかと。
―――まさか、王宮にいなかったとは。
シュレフでは妃の入れ替わりが激しい。寵愛を失った妃は自ら後宮を出たりするし、その時に自分の子も連れていったりする。全てを把握するのはデジレでも困難だった。
デジレは視線を執務机の方に向ける。そこにはいつも通り、膝に巫女をのせた主の姿があった。
巫女を初めて見たとき、デジレは「今までの女性とはタイプが違うな」と思ったものだ。
大きな目とは対照的な小さな鼻と口。少し幼い印象を与えるのだが、体はしっかりと女性らしい輪郭をしている。なんというか、ギャップのある姫君だった。
主はどう思うだろうかと不安だったが、彼は思いの外、この姫を気に入ったらしい。
巫女がこの城に来て以来、クロノスの様子はガラリと変わった。いつも無表情で冷めた目をしていた彼とは大違いだ。今のクロノスは明らかに巫女に対して執着している。
デジレは王子の婚約者を思い浮かべていた。
一人目はアクの強い姫君で、クロノスに合わせることすら出来なかった。二人目は儚げな美少女で押しに弱く、クロノスに付き合った挙句、心を病んで寝込んでしまった。
どちらの女性に対しても、主はまるで彼女たちを試すようにしつこい絡み方をしていた。嫌がらせに近かったと思う。
それが今ではどうだ。彼は本気で巫女に執着している。
初夜の様子からしておかしい。今までの彼なら、すでに妻となった女性を無理やり抱いていただろう。だが巫女に対しては最後まで行為をせず、跡だけを残して終えたようだ。翌朝の巫女は赤い跡だらけで不憫だったが、あれはまるで「これは俺のものだ」という子供じみた主張のようだと思った。
ただ残念ながらクロノスは自身の執着に気付いていない様子で、それがデジレには心配だった。王子は愛すことにも愛されることにもひどく慎重になっている。無意識のうちに、誰も愛さない、と自己暗示でもかけているかのようだ。
―――巫女様には、頑張っていただかねば。
目の前でいちゃついている夫婦を置き去りにして執務室を出る。あれはほっといても大丈夫だろう、とデジレには分かっていた。
1
あなたにおすすめの小説
祓い師レイラの日常 〜それはちょっとヤなもんで〜
本見りん
恋愛
「ヤ。それはちょっと困りますね……。お断りします」
呪いが人々の身近にあるこの世界。
小さな街で呪いを解く『祓い師』の仕事をしているレイラは、今日もコレが日常なのである。嫌な依頼はザックリと断る。……もしくは2倍3倍の料金で。
まだ15歳の彼女はこの街一番と呼ばれる『祓い師』。腕は確かなのでこれでも依頼が途切れる事はなかった。
そんなレイラの元に彼女が住む王国の王家からだと言う貴族が依頼に訪れた。貴族相手にもレイラは通常運転でお断りを入れたのだが……。
単純に婚約破棄したかっただけなのに、生まれた時から外堀埋められてたって話する?
甘寧
恋愛
婚約破棄したい令嬢が、実は溺愛されていたというテンプレのようなお話です。
……作者がただ単に糸目、関西弁男子を書きたかっただけなんです。
※不定期更新です。
「無能な妻」と蔑まれた令嬢は、離婚後に隣国の王子に溺愛されました。
腐ったバナナ
恋愛
公爵令嬢アリアンナは、魔力を持たないという理由で、夫である侯爵エドガーから無能な妻と蔑まれる日々を送っていた。
魔力至上主義の貴族社会で価値を見いだされないことに絶望したアリアンナは、ついに離婚を決断。
多額の慰謝料と引き換えに、無能な妻という足枷を捨て、自由な平民として辺境へと旅立つ。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
訳あり冷徹社長はただの優男でした
あさの紅茶
恋愛
独身喪女の私に、突然お姉ちゃんが子供(2歳)を押し付けてきた
いや、待て
育児放棄にも程があるでしょう
音信不通の姉
泣き出す子供
父親は誰だよ
怒り心頭の中、なしくずし的に子育てをすることになった私、橋本美咲(23歳)
これはもう、人生詰んだと思った
**********
この作品は他のサイトにも掲載しています
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
君を探す物語~転生したお姫様は王子様に気づかない
あきた
恋愛
昔からずっと探していた王子と姫のロマンス物語。
タイトルが思い出せずにどの本だったのかを毎日探し続ける朔(さく)。
図書委員を押し付けられた朔(さく)は同じく図書委員で学校一のモテ男、橘(たちばな)と過ごすことになる。
実は朔の探していた『お話』は、朔の前世で、現世に転生していたのだった。
同じく転生したのに、朔に全く気付いて貰えない、元王子の橘は困惑する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる