シンキクサイレン

秋旻

文字の大きさ
上 下
38 / 45

3

しおりを挟む
 僕と彼女のことが噂になり、彼女だけではなく、今度は僕までもがいじめの標的となった。毎日が地獄だ。彼女と二人、無理やり女子トイレに閉じ込められたりすることが毎日のようにあった。下駄箱に汚物を入れられたり、僕の口をしびんがわりにされたりと、やりたい放題だ。
 悲痛な毎日を過ごしているうち、気がつくと僕と御手洗は、屋上の手すりの上に立っていた。僕の右手と、彼女の左手を、接着剤でくっつけた。死んでも剥がれない様に…。
しおりを挟む

処理中です...