従者が記す世界大戦記

わきげストレート

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子犬の秘密5

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ペットショップにほど近いところにある適当な宿を取り、俺たちは今後について話し合った。
「不老不死の研究が完成すれば、きっとこんな小国よ、研究内容を莫大な金額で他に売る可能性があるわ。」
「そうかな?むしろ不老不死の兵団でも作って世界征服でも企むんじゃないか?」
どちらにしろろくな事にはならない。できる限りギリギリまで報告を詰め込んで、王国に対処してもらわないと。
「なあ、ふろうふしってなんだ?」
「・・・・・」
オーリィに不老不死を説明するのにかなりの時間を割いて(なんで?の嵐)、これからどうするのかを話し合った。
その1、ソビトをぶっとばす(オーリィ案)
その2、ペットショップに忍び込み研究資料を盗み出す(シルバ案)
・・・・・。
これは本格的に頭脳不足だ。
ここはゴルディア王国の外なのだよ!変なことしたら一発アウトなのに!
とりあえず今日は早めに寝て、明日は周辺の調査をしようということに落ち着いたのだった。

~ペットショップ地下~
薄暗い地下の研究室に、ソビトと背の高いローブ姿の男がいた。男は馴れ馴れしく話しかける。
「いかがですか?研究の具合は。」
「・・・毎回、いつの間にか傍にいるな。どこから入ってきたんだ。」
「そんなことはどうでもいいことです。それより早く決心してくださいよ。帝国に来た方が実験材料に困らないんですよ。」
「うるさいっ!私は、ここから離れんぞ!研究資料は私の頭の中にしか存在しないんだ!無理矢理連れて行けるものなら、やってみろ!」
「・・・いいんですよ、別に。私ならあなたの脳の中身を解析する事もできるんですから。」
「・・・・・」
「ですが、それには時間がかかり過ぎる。お互い、デメリットは最小限にしましょうよ。」
「私は・・・ここから離れない。」
「・・・ああ。あなたの奥様がここから離れられないからですか。」
「・・・!」
「あなたのいない間にいろいろ探させていただいたものでね。まぁよくもあんなに臭・・・いや、醜・・・いえいえ、失礼。ふふふ・・・」
「出ていけ!二度と来るな!」
ソビトが投げつけたフラスコは壁に当たり粉々に割れた。
そしてローブの男は姿を消した。
突如、獣のような叫びが地下室に響いた。おぞましく、心を切り裂くかのような叫び声が・・・。
「あああ・・・許してくれ・・・許して・・・」
叫び声が共鳴する中、ソビトは頭を抱え、石畳の上で身を縮め震えていた。
その日は夜が開けるまで叫びが治まることは無かった。

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