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第8話 オールド・ストーリー
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ツー・スペードは10歳の時に戦争孤児として
トランプ傭兵団に拾われた
団長のテンペストことテン・スペードを心酔し
常に付いて回った
手先が器用だった彼ははじめ
クラブのチームに入ると思われていたが
スペード以外には入らないと
本人の希望はかたくなだった
しかしながら戦闘に関しては凡庸
戦闘員が主業務たるスペードではそれは致命的
テンペストに憧れて
二丁拳銃のツーハンドのスタイルだったが
片方の銃すらおぼつかないほどしか
実力は無かった
乗竜の腕は更にひどく
並みの竜に乗るのがやっとというありさまだった
そこからは努力を重ねるしかなかった
研鑽を重ねる日々
丁度成長期に差し掛かり
筋力や体幹が向上
日々の鍛錬がそこで花開く
ツーハンドのスタイルも形になり
一級品の竜も乗りこなせる様になった
そして念願のスペードへの参加が認められた
この日はアクセルの人生の中で最良の日だった
日々が過ぎ
ツー・スペードはアクセルの二つ名を持ち始めた頃
ナインが彼と同じく戦争孤児として拾われて来た
この無口な少年は誰にも心を開かなかったが
何故かテンペストには懐いた
当時幼かったナインは
真綿が水を吸収するが如く
戦闘技術を習得していった
ツーハンドのスタイルも身に着け
竜たちもこの少年を簡単に受け入れ
どんな竜でも簡単に乗りこなした
やがてテンペストの寵愛はナインに寄せられた
アクセルはこの弟分が憎悪の対象だった
団の名工であるライオットの銃は
団員でも簡単に持つ事できるものではなかった
アクセルはカティサークと名付けられた銃をもらい得意だったが
本心はライオットの最高傑作と言われた
ラッキーストライクという名を持つ銃を欲していた
事もあろうにその銃はナインが受け取る事になった
テンペストやライオットになぜナインなのかを聞いても
明確な回答はもらえなかった
続いてハートの長であるミネルバが
遠征で謎に満ちた黒竜をとらえて帰って来た
その黒竜は団のどの竜よりも速く
伝説級の竜と言われたが
団員でこの竜を乗りこなせる者はいなかった
アクセルも何度もトライしたが
黒竜は心を開いてはくれなかった
だが
この竜さえもナインは手に入れた
いとも簡単に
テンペストからは
弟分であるナインの面倒を見るように言われたが
それだけはできなかった
団壊滅の日
真っ先にテンペストの元に向かったアクセルだった
血に染まり
横たわるテンペストのそばにナインが立ちすくんでいた
アクセルはテンペストの脈を診たが
もうすでにこと切れていた
ナインに団長の最後を聞いても要領を得なかった
たった一言
「壊滅に追いやった奴を殺れ」
と言うだけだった
そこから二人は別の道を歩んだ
だが二人ともの当面の仕事は決まっていた
裏切者である
シックス・スペードであるジュダと
ファイブ・スペードであるダーティ・ロウ
この二人を殺す事だ
そんなアクセルとナインは
団壊滅から初めて顔を合わせたのが
ドラゴンレースだった
だがこのレースには
参加者たちの様々な思惑が潜んでいるのだった
トランプ傭兵団に拾われた
団長のテンペストことテン・スペードを心酔し
常に付いて回った
手先が器用だった彼ははじめ
クラブのチームに入ると思われていたが
スペード以外には入らないと
本人の希望はかたくなだった
しかしながら戦闘に関しては凡庸
戦闘員が主業務たるスペードではそれは致命的
テンペストに憧れて
二丁拳銃のツーハンドのスタイルだったが
片方の銃すらおぼつかないほどしか
実力は無かった
乗竜の腕は更にひどく
並みの竜に乗るのがやっとというありさまだった
そこからは努力を重ねるしかなかった
研鑽を重ねる日々
丁度成長期に差し掛かり
筋力や体幹が向上
日々の鍛錬がそこで花開く
ツーハンドのスタイルも形になり
一級品の竜も乗りこなせる様になった
そして念願のスペードへの参加が認められた
この日はアクセルの人生の中で最良の日だった
日々が過ぎ
ツー・スペードはアクセルの二つ名を持ち始めた頃
ナインが彼と同じく戦争孤児として拾われて来た
この無口な少年は誰にも心を開かなかったが
何故かテンペストには懐いた
当時幼かったナインは
真綿が水を吸収するが如く
戦闘技術を習得していった
ツーハンドのスタイルも身に着け
竜たちもこの少年を簡単に受け入れ
どんな竜でも簡単に乗りこなした
やがてテンペストの寵愛はナインに寄せられた
アクセルはこの弟分が憎悪の対象だった
団の名工であるライオットの銃は
団員でも簡単に持つ事できるものではなかった
アクセルはカティサークと名付けられた銃をもらい得意だったが
本心はライオットの最高傑作と言われた
ラッキーストライクという名を持つ銃を欲していた
事もあろうにその銃はナインが受け取る事になった
テンペストやライオットになぜナインなのかを聞いても
明確な回答はもらえなかった
続いてハートの長であるミネルバが
遠征で謎に満ちた黒竜をとらえて帰って来た
その黒竜は団のどの竜よりも速く
伝説級の竜と言われたが
団員でこの竜を乗りこなせる者はいなかった
アクセルも何度もトライしたが
黒竜は心を開いてはくれなかった
だが
この竜さえもナインは手に入れた
いとも簡単に
テンペストからは
弟分であるナインの面倒を見るように言われたが
それだけはできなかった
団壊滅の日
真っ先にテンペストの元に向かったアクセルだった
血に染まり
横たわるテンペストのそばにナインが立ちすくんでいた
アクセルはテンペストの脈を診たが
もうすでにこと切れていた
ナインに団長の最後を聞いても要領を得なかった
たった一言
「壊滅に追いやった奴を殺れ」
と言うだけだった
そこから二人は別の道を歩んだ
だが二人ともの当面の仕事は決まっていた
裏切者である
シックス・スペードであるジュダと
ファイブ・スペードであるダーティ・ロウ
この二人を殺す事だ
そんなアクセルとナインは
団壊滅から初めて顔を合わせたのが
ドラゴンレースだった
だがこのレースには
参加者たちの様々な思惑が潜んでいるのだった
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