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第32話 ロムレシアン・ホリデイ
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ヴィトーリア姫は
コーヒーを一口飲み
静かに語り出した
「狙撃を頼みました
ロスチャイルド卿に」
「マイヤー先生にだろ」
「先生?」
「マイヤー先生は元トランプだ」
「そうなんですか?」
ナインは姫の説明を遮るのも
どうかとは思ったが
スッキリしなさそうなので説明を始めた
「ナンバーネームは『ファイブ・ダイヤ』
ダイヤのチームリーダーだ
元々ダイヤってのは交渉担当って事で
各都市の代表とも面識があって
それで交渉上手でもあったから
マイヤー先生は
商人として一から初めて
大成功って話だよ
『先生』ってのは
俺たちの団は幼少年では
ダイヤのチームに基礎学習を習う
俺たちはマイヤ―先生だった
いい先生だけど
お金には厳しい人で
今でも俺はあの人に借金がある」
「ナインあなた借金があるの?
私の護衛で結構な金額をもらったでしょうに」
「ジュダを討つために
情報を集めたり
とにかく傭兵ってのは金がかかるんだよ
それで
そっちの話しの続きは?」
「あ
ええ
それでロスチャイルド卿から
確かな情報として私の帰路
スパニアからイリアスの間での
暗殺計画を掴んだと
情報が来ました」
「相手は?」
「それが特定できないとのことで
その規模と場所を調査するから
しばらく身を隠してほしいとの連絡があり
急遽このように対応をしたわけです」
「俺たちが実行予定だった
嘘の狙撃で対応すればよかっただろ」
「その計画はナインが対応する予定だったんですか」
「ああ
なんか成り行き上な」
「なんでも
襲撃犯は
私の死体を使う計画だったらしく
射殺劇を演じてたとしても
聖竜騎士団を襲い
死体を奪うつもりだったようです」
「死体?」
「我々王族の身体は竜に対して
大きな力を発揮するらしいです
たとえ死体でも」
「なるほどね
それで
誘拐を装って姿を消したと」
「はい
この場所は王家の者しか知りません
女王即位反対派の弟王の一族も知らないため
安全ではあります」
「なるほど
それでとりあえず
マイヤー先生の連絡待ちか」
「いえ
実はその間にやる事があります
「それは?」
「ロムレスに旅行にいきますわよ!」
「おい
自分の立場分かっているのか」
「首が
首が決まってますわ
ナイン」
「わー
ナイン
お姫様に何を!」
ナインと姫の関係値をいまいち理解していないサイが
慌てて止めに入る
「ゴホッ
話しを聞きなさいナイン
ただの観光ではありません
目的がありますの」
ロムレスとは
リグレス国
このスパニア国の西にある
ブーツの様な形をした半島にある国である
その首都がロムレス
古代ローマ帝国発祥の地だ
「大事な目的なのか」
「はい」
ナインの問いに真顔で答える姫
「命狙われてるの分かってるのか?」
すると姫は家の者にハサミを取ってくるようにつたえる
そのハサミを使い
自分の髪をバッサリと切り落とした
「これで私だとは気づかれません」
「何してんだ!」
「え
変装?」
「いや髪切ったくらいでって
そーじゃなくて
何髪切ってんだよ」
「髪はまた伸びます
それに王族は髪を伸ばさなくてはならい
決まりなんてありません
ナインはため息をつきあきらめた表情になる
「あーあ
分かったよ
じゃあ皆行くぞ」
「いえ
行くのは私とナインだけです
みなさんはここで待っていてください
大丈夫です
明日には私たちもスパニアに戻りますのから」
ナインはサイたちに待っている間に
情報収集を指示をした
あと聖竜騎士団のランスロット隊長にも
この件を伝えてもらった
そして数時間イザナミに乗り
ナインとヴィトーリアの二人はロムレスに到着した
「で
大事な用ってなんだ?」
ヴィトーリアは鞄からおもむろに一冊の本を出した
「これです」
題名は「ロムレスの休日」
今巷で大人気の小説
ある姫が新聞記者とロムレスを観光するという内容だ
本を読むナインだがあまり小説は読まない
だたとても流行っているらしく
一応目は通しているので知っていた
傭兵として生きている自分にとっては
まったく縁遠い話だと思っていた
思っていたのに
「お前!
ほんとふざけるなよ!
どれだけ今危ない状態かって」
「問題ありません!
さぁ
まずはスパニア広場でジェラートを食べます
おかしいわね
さっきまでスパニアにいたのに
リグレスのスパニア広場に行くだなんて
ふふふ」
「ふふふじゃねーから!」
「ほら行きますわよ
さっさと乗りなさい」
姫は既にイザナミの背に乗っていた
ナインは諦めて
姫様の観光に付き合った
最後
岬に行きたいといったので向かった
もう日が落ちかけており
空は赤く染まっている
「ナイン
私は女王になります」
「らしいね」
「まったく!
事の重大性に全く気付いていないようですね」
「何がだよ」
「私が
女である私が王になる
その結果
多くの争いが起き
多くの命が犠牲になるでしょう」
姫の口調は淡々としていた
感情を殺しているように
「それでも私は王にならねばならない
「なぜ?」
「それが私の義務だからです
王族に生まれた者の義務だからです」
「義務ってのは
俺たち傭兵には全く縁遠い言葉だな」
「あなただって隊長の敵討ちという義務が」
「それは義務じゃなくて
俺の仕事なんだよ
隊長から依頼された最後の仕事だ」
「そうですか
とにかく
私は国と結婚をするんです
好きな相手を見つけたあなたが羨ましかった
だから今日は私のわがままに付き合わせたかった」
「なんだよそれ」
「私はあなたが好きだったからです」
波の音があたりを包んでいる
「姫さん
俺はな」
「分かってます
私のために国と結婚する気も
私を傭兵のパートナーとする気も
無いんですよね」
「ああ」
「まったく王族になんて
生まれてくるものではないですね
自分の好きな相手を
パートナーとすることもできないなんて」
ナインは何も言わず
ただ暗くなっていく空と海の境をずっと見ていた
「さ
ナイン
帰りましょう
私は女王に
あなたは隊長の敵討ちに
義務と仕事
それぞれやらなくてはならない事ではありますものね」
そう言って
姫は静かにイザナミの方へと歩いて行く
ナインは後ろからゆっくりとついて行った
コーヒーを一口飲み
静かに語り出した
「狙撃を頼みました
ロスチャイルド卿に」
「マイヤー先生にだろ」
「先生?」
「マイヤー先生は元トランプだ」
「そうなんですか?」
ナインは姫の説明を遮るのも
どうかとは思ったが
スッキリしなさそうなので説明を始めた
「ナンバーネームは『ファイブ・ダイヤ』
ダイヤのチームリーダーだ
元々ダイヤってのは交渉担当って事で
各都市の代表とも面識があって
それで交渉上手でもあったから
マイヤー先生は
商人として一から初めて
大成功って話だよ
『先生』ってのは
俺たちの団は幼少年では
ダイヤのチームに基礎学習を習う
俺たちはマイヤ―先生だった
いい先生だけど
お金には厳しい人で
今でも俺はあの人に借金がある」
「ナインあなた借金があるの?
私の護衛で結構な金額をもらったでしょうに」
「ジュダを討つために
情報を集めたり
とにかく傭兵ってのは金がかかるんだよ
それで
そっちの話しの続きは?」
「あ
ええ
それでロスチャイルド卿から
確かな情報として私の帰路
スパニアからイリアスの間での
暗殺計画を掴んだと
情報が来ました」
「相手は?」
「それが特定できないとのことで
その規模と場所を調査するから
しばらく身を隠してほしいとの連絡があり
急遽このように対応をしたわけです」
「俺たちが実行予定だった
嘘の狙撃で対応すればよかっただろ」
「その計画はナインが対応する予定だったんですか」
「ああ
なんか成り行き上な」
「なんでも
襲撃犯は
私の死体を使う計画だったらしく
射殺劇を演じてたとしても
聖竜騎士団を襲い
死体を奪うつもりだったようです」
「死体?」
「我々王族の身体は竜に対して
大きな力を発揮するらしいです
たとえ死体でも」
「なるほどね
それで
誘拐を装って姿を消したと」
「はい
この場所は王家の者しか知りません
女王即位反対派の弟王の一族も知らないため
安全ではあります」
「なるほど
それでとりあえず
マイヤー先生の連絡待ちか」
「いえ
実はその間にやる事があります
「それは?」
「ロムレスに旅行にいきますわよ!」
「おい
自分の立場分かっているのか」
「首が
首が決まってますわ
ナイン」
「わー
ナイン
お姫様に何を!」
ナインと姫の関係値をいまいち理解していないサイが
慌てて止めに入る
「ゴホッ
話しを聞きなさいナイン
ただの観光ではありません
目的がありますの」
ロムレスとは
リグレス国
このスパニア国の西にある
ブーツの様な形をした半島にある国である
その首都がロムレス
古代ローマ帝国発祥の地だ
「大事な目的なのか」
「はい」
ナインの問いに真顔で答える姫
「命狙われてるの分かってるのか?」
すると姫は家の者にハサミを取ってくるようにつたえる
そのハサミを使い
自分の髪をバッサリと切り落とした
「これで私だとは気づかれません」
「何してんだ!」
「え
変装?」
「いや髪切ったくらいでって
そーじゃなくて
何髪切ってんだよ」
「髪はまた伸びます
それに王族は髪を伸ばさなくてはならい
決まりなんてありません
ナインはため息をつきあきらめた表情になる
「あーあ
分かったよ
じゃあ皆行くぞ」
「いえ
行くのは私とナインだけです
みなさんはここで待っていてください
大丈夫です
明日には私たちもスパニアに戻りますのから」
ナインはサイたちに待っている間に
情報収集を指示をした
あと聖竜騎士団のランスロット隊長にも
この件を伝えてもらった
そして数時間イザナミに乗り
ナインとヴィトーリアの二人はロムレスに到着した
「で
大事な用ってなんだ?」
ヴィトーリアは鞄からおもむろに一冊の本を出した
「これです」
題名は「ロムレスの休日」
今巷で大人気の小説
ある姫が新聞記者とロムレスを観光するという内容だ
本を読むナインだがあまり小説は読まない
だたとても流行っているらしく
一応目は通しているので知っていた
傭兵として生きている自分にとっては
まったく縁遠い話だと思っていた
思っていたのに
「お前!
ほんとふざけるなよ!
どれだけ今危ない状態かって」
「問題ありません!
さぁ
まずはスパニア広場でジェラートを食べます
おかしいわね
さっきまでスパニアにいたのに
リグレスのスパニア広場に行くだなんて
ふふふ」
「ふふふじゃねーから!」
「ほら行きますわよ
さっさと乗りなさい」
姫は既にイザナミの背に乗っていた
ナインは諦めて
姫様の観光に付き合った
最後
岬に行きたいといったので向かった
もう日が落ちかけており
空は赤く染まっている
「ナイン
私は女王になります」
「らしいね」
「まったく!
事の重大性に全く気付いていないようですね」
「何がだよ」
「私が
女である私が王になる
その結果
多くの争いが起き
多くの命が犠牲になるでしょう」
姫の口調は淡々としていた
感情を殺しているように
「それでも私は王にならねばならない
「なぜ?」
「それが私の義務だからです
王族に生まれた者の義務だからです」
「義務ってのは
俺たち傭兵には全く縁遠い言葉だな」
「あなただって隊長の敵討ちという義務が」
「それは義務じゃなくて
俺の仕事なんだよ
隊長から依頼された最後の仕事だ」
「そうですか
とにかく
私は国と結婚をするんです
好きな相手を見つけたあなたが羨ましかった
だから今日は私のわがままに付き合わせたかった」
「なんだよそれ」
「私はあなたが好きだったからです」
波の音があたりを包んでいる
「姫さん
俺はな」
「分かってます
私のために国と結婚する気も
私を傭兵のパートナーとする気も
無いんですよね」
「ああ」
「まったく王族になんて
生まれてくるものではないですね
自分の好きな相手を
パートナーとすることもできないなんて」
ナインは何も言わず
ただ暗くなっていく空と海の境をずっと見ていた
「さ
ナイン
帰りましょう
私は女王に
あなたは隊長の敵討ちに
義務と仕事
それぞれやらなくてはならない事ではありますものね」
そう言って
姫は静かにイザナミの方へと歩いて行く
ナインは後ろからゆっくりとついて行った
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