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知らない世界、知らない国、知らない街
特訓
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ツバキは朝早く起きて走り込みをしていた。
「はぁ、はぁ。」
立ち止まり息を整える。
「いつも元気ね。」
通り過ぎる直後、あるお店の店主に話しかけられた。ツバキは日課の走り込みをチツール街に来る前もしていた。
「おはようございます。」
「うん、おはよう。」
店主のおばさんはパチ屋。この世界ではパンのことをパチと言うらしい。いつもこの道を通ると話しかけてくれて焼きたてのパチをくれる。
「今日は何パチがいい?」
「何がありますか?」
「チョスパチ、ロンメパチ、サスラパチ、おしータバパチ他にも色々あるよ。」
「うーん・・じゃあ、サスラパチお願いします。」
「わかった。ちょっと待ってね。」
店主が奥に消える。袋に入ったサスラパチを持って店主が笑顔で戻ってきた。
「はい。これね。みんなで食べて~。」
「ありがとうございます。」
胸に抱えて宿に戻る。サスラパチは日本で言うところのフランスパンみたいなやつ。チョスはチョコでロンメはメロン、おしータバは塩バター。少し捻ってある名前に謎々クイズをやっているみたいでツバキは楽しんでいた。
「サクラさん~ただいま!」
自分の部屋には戻らず、サクラの部屋に向かった。
「ツバキさん・・早いですね。」
「サクラさん?」
「なんですか?」
「なんだか、疲れてる?」
「え?」
「顔がなんだか疲れているみたいだから。大丈夫?」
「大丈夫です。」
サクラは部屋にツバキを招き入れる。
「今日はアハマさんとの訓練ですよね?頑張ってください。」
「うん!」
サクラとツバキは店主にもらったパチを半分にして好きな具を挟んで食べた。食べてから、部屋に戻ってシャワーを浴びてから協会にツバキは行った。
「おはよう。」
「おはようございます。」
協会に行くとアハマが出迎えてくれた。
「さて、ツバキちゃん。地下の訓練場に行こうか。そこでは、色んな冒険者が訓練しているから話しかけてどんどん手合わせしたらより、上達するだろうね。」
地下に行きながらツバキとアハマは話をする。
「アハマさん・・どうしてここまでしてくれるんですか?」
純粋な疑問をアハマにぶつける。
「・・それは、」
アハマは言葉を飲み込んで、口を閉ざした。
「アハマさん?」
「ついたよ。」
答えてはくれなかった。訓練場にはたくさんの人が剣を振るっていた。
「あ!アハマさん!」
ある冒険者がアハマに向かって手を振る。
「隣にいるのって、新しく来たやつだっただよな?」
「アハマ~手合わせしよう~!」
ある冒険者がアハマに言う。アハマは「また今度な」と手を振りかえす。
「ツバキちゃん・・やろうか。」
「はい!」
【お主はいつまで寝るつもりなんだ?】
キクの体に座る。キクはまだ、起きない。
【はぁ。お主は何を考えているんだ?本当は、サクラとツバキと一緒に行動したいはずなのに・・】
氷狐は足を組み寝ているキクの顔を見る。
【我は・・お主のために・・ここにいるんだ。お主は、自由に、この世界を見ればいい。人探しなんって・・しなくたって・・我は・・我はここにいるぞ。我は・・はぁ、何やってるんだろうか。】
氷狐はキクの頬に移動して、小さい手で頬を突っつく。
【起きねえな。】
そのまま夜になってしまった。
「はぁ、はぁ。」
立ち止まり息を整える。
「いつも元気ね。」
通り過ぎる直後、あるお店の店主に話しかけられた。ツバキは日課の走り込みをチツール街に来る前もしていた。
「おはようございます。」
「うん、おはよう。」
店主のおばさんはパチ屋。この世界ではパンのことをパチと言うらしい。いつもこの道を通ると話しかけてくれて焼きたてのパチをくれる。
「今日は何パチがいい?」
「何がありますか?」
「チョスパチ、ロンメパチ、サスラパチ、おしータバパチ他にも色々あるよ。」
「うーん・・じゃあ、サスラパチお願いします。」
「わかった。ちょっと待ってね。」
店主が奥に消える。袋に入ったサスラパチを持って店主が笑顔で戻ってきた。
「はい。これね。みんなで食べて~。」
「ありがとうございます。」
胸に抱えて宿に戻る。サスラパチは日本で言うところのフランスパンみたいなやつ。チョスはチョコでロンメはメロン、おしータバは塩バター。少し捻ってある名前に謎々クイズをやっているみたいでツバキは楽しんでいた。
「サクラさん~ただいま!」
自分の部屋には戻らず、サクラの部屋に向かった。
「ツバキさん・・早いですね。」
「サクラさん?」
「なんですか?」
「なんだか、疲れてる?」
「え?」
「顔がなんだか疲れているみたいだから。大丈夫?」
「大丈夫です。」
サクラは部屋にツバキを招き入れる。
「今日はアハマさんとの訓練ですよね?頑張ってください。」
「うん!」
サクラとツバキは店主にもらったパチを半分にして好きな具を挟んで食べた。食べてから、部屋に戻ってシャワーを浴びてから協会にツバキは行った。
「おはよう。」
「おはようございます。」
協会に行くとアハマが出迎えてくれた。
「さて、ツバキちゃん。地下の訓練場に行こうか。そこでは、色んな冒険者が訓練しているから話しかけてどんどん手合わせしたらより、上達するだろうね。」
地下に行きながらツバキとアハマは話をする。
「アハマさん・・どうしてここまでしてくれるんですか?」
純粋な疑問をアハマにぶつける。
「・・それは、」
アハマは言葉を飲み込んで、口を閉ざした。
「アハマさん?」
「ついたよ。」
答えてはくれなかった。訓練場にはたくさんの人が剣を振るっていた。
「あ!アハマさん!」
ある冒険者がアハマに向かって手を振る。
「隣にいるのって、新しく来たやつだっただよな?」
「アハマ~手合わせしよう~!」
ある冒険者がアハマに言う。アハマは「また今度な」と手を振りかえす。
「ツバキちゃん・・やろうか。」
「はい!」
【お主はいつまで寝るつもりなんだ?】
キクの体に座る。キクはまだ、起きない。
【はぁ。お主は何を考えているんだ?本当は、サクラとツバキと一緒に行動したいはずなのに・・】
氷狐は足を組み寝ているキクの顔を見る。
【我は・・お主のために・・ここにいるんだ。お主は、自由に、この世界を見ればいい。人探しなんって・・しなくたって・・我は・・我はここにいるぞ。我は・・はぁ、何やってるんだろうか。】
氷狐はキクの頬に移動して、小さい手で頬を突っつく。
【起きねえな。】
そのまま夜になってしまった。
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