鏡の中から覗くのは

鏡上 怜

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5.activity

安堵

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 心配というのは、実に厄介である。するつもりがなくても…………、する立場ではないし、恐らくただの誤解であろうとは思ったとしても、1度気になってしまうとどうしても引っ掛かりになって残ってしまうのだ。

 100%という確信を得ないと、安心など到底できなくなるのである。

 もちろん、私の心配事がただの誤解であるということを示す状況証拠は山ほどあった。まず目に見えるところ、そして技術的な面。挙げていけばきりがないというほどに、私の心配は杞憂なのだと色々なものが告げてくる。

 しかし、疑いだしてもキリがないのである。
 場合によってはこういう風に見えることもあるのではないか? 何か特殊な条件の下でイレギュラーな事態でも起きていたのではないか? もう、ただの言いがかりにしかならない程度の疑念が、それでも引っ掛かりになっている限り付きまとい続けているのだ。
 結局、私のなかにその疑念が芽生えたとき――昨夜のことなのだが――には私には何もできず、ただ気を揉み、妙に疲れきった頭で今朝を迎えることしかできなかった。
 ふとした拍子に不安が胸を締め付け、無意識のうちに脳は様々な可能性をシミュレートし始める。

 もし私の不安がただの杞憂であった場合。
 この場合は、正直いってそれなりに失礼な話であるので、安心した旨を伝えた上で謝っておこう。まずはああ言おう、こう言おう、などなど。
 そしてもし、杞憂などではなかったとき。
 まず然るべき措置をとってから、何かしらしなくてはならないだろう。何をするべきか、それを考えていて上の空にもなりかけた。

 そしてまんじりともしない心地で先程迎えた午前0時、とうとう我慢しきれずに、確認をとってみることにしたのだった。
 非常に簡潔に告げられる、私の取り越し苦労――厳密に言うとそうと言えるものでもなかったようだが、今回私がした心配そのものは当たらないもの――だった事実。
 肩の力が抜けたし、ついでに腰からも力が抜けた。確認をとる前に思わず立ち上がっていた私は、半ば倒れ込むように椅子に腰掛け、何だろう、かなり泣きそうになってしまった。以前、私が既に死んでいて、幼い弟を置いていかなければならなくなる夢を見たことがあったが、その夢から覚めたときと同じくらいに安心したような気がする。

 今回の私の心配は、一歩間違えたらかなり失礼にあたることだったので何とも言い難いが、とりやすいものなら早めに確認をとり、心配事の種は取り除くこと。
 人によっては当たり前だと思われることと存じるが、それはかなり大切なことなのだと改めて感じた2日間であった。

 最後に言わせてほしい。

 本当に、よかった……………………!!!!
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