鏡の中から覗くのは

鏡上 怜

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3.裏話

ねぇ、神様。わたしはあなたに復讐したい。・1

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 この作品は、私がこのサイトで執筆した作品の中ではかなり多くの方に読んでいただけた話だったのではないだろうかと思う。
 この物語を一言で語ってしまうとすれば、ひとりのありふれた少女・麻衣まいの生涯である。彼女は周りに馴染めず悩んでいた中学時代に、自分に親身になってくれた担任教師に処女を捧げ、の関係になる。しかし、ふたりの密会が露見したことで関係は一変する。
 担任の吉井よしいは学校を去り、麻衣を待っていたのは嘲笑と軽蔑を一身に受け続ける日々。吉井が残っていたなら、まだ救いはあったのかも知れない。しかし、ただひとり残されてしまった麻衣を救うものはなかった。彼女の救いがあるとすれば、卒業が近かったこと。

 教師と生徒。

 その関係さえ終われば、自分たちは結ばれることができるかも知れない。その可能性にすがった麻衣を待っていたのは、吉井から吐きかけられる本音と、訣別の言葉だった。

 失意の中、麻衣は初めて使ったのだ。同級生たちが彼女を貶める為に登録した出会い系SNSでの名前、「マイ」を。


 以上が、第1章「出会ったときには、もう。」の概要である。この話に裏話があるとすれば、この章の執筆当時、かなり甘いものやコーヒーにのめり込んでいたために、それがサブタイトルや、一部内容にも食い込んでいたことだろうか。
 ウインナコーヒーとは、一般的にはコーヒーの上にホイップクリームを盛ったものを指す。ウインナの由来は「ウィーン風の」なので、ウインナーではない(私は最初誤解していた)。
 ミルクセーキは、ご存知の方ならご存知かと思うが、かなり甘い。幼い頃はよく飲んでいたが、今飲んだらきっと当時を懐かしむことしかできないかも知れない。

 次回で第2章について語れればと思う。
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