母を殺した日

かやのりさ

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退院後の生活

安静に

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 入院して
半年以上がたち、学年も6年生になっていて、退院することになった。

 退院したら、安静にして、風邪ひかないように、大事にしてあげてください

と、医師や看護婦さんたちに見送られ、母は、なにか嬉しげにしていた。

私は、家で安静にできると
思っていた




笑っちゃうよね。
そんな甘い考え


退院したその日から、
私は、
女中になった。

家事全般、妹の世話、
姉母からの暴力


幼い頃の記憶は、誰でも途切れ途切れだと言う。
私の記憶では、途切れると言うよりは、タイムワープ。
海水浴していた瞬間、雪の山道にいたり、幼稚園に行っていたのに、小学校にいたり。

大人になっても、自分の記憶は、
思い出は、家族のそれと一致しないことが多い。

先日も、娘から

「お母さんは、リカちゃんの服
買ってくれなかったね
全部作ってくれたよ」

そんな楽しそうな思い出

私にはない。
覚えていない。
なんか悔しくて悲しくて辛い。

ただ、娘たちには、とても嬉しい思い出になっているようなので、
それは私も嬉しい。

せめて
思い出したいなぁ。
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