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第三章
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「サラン、後は俺がサフィの身なりの手伝いをするから、甘えて休めばいい」
いやいや、おかしいでしょう。
「ユーグス卿、貴方様がいるなら私も安心です。お嬢様、それではお休みいただいてきます。失礼致します。」
サランは一礼をして、鼻歌を歌う勢いで居なくなった。
そんなサランのいたドアを見つめていれば
「サフィ体調はどうだ?」
騎士の手が頬を撫でる。
「もう元気になったわ」
撫でる手を握って、騎士の腕の中からするりと脱出する。
「…ならいい」
私の行動を静かに見守る騎士をベッド近くの椅子の前まで座ってもらうために手を引いて歩く。
「騎士、ここへ座って頂戴」
「手伝う」
「私の手が回らないところだけ手伝って欲しいの」
「…今まで通り全部手伝う。サフィ何かやましいことでもあるのか?」
やましいことがあるわけないでしょう。
「ねぇ騎士、気を悪くしないで聞いてほしいのだけど、昨日紹介した通り私には婚約者がいるのよ。幼かったあの頃ならまだしも、もう私も17歳になったの。手伝ってくれるのは有難いけど、婚約者がいる身で異性に手伝ってもらうのは…非常識だと思うの。」
現状をエドウィー王子がみたらそれこそやましいことがあるようにしか見えないわよ。
「…あの男がいるから、今までの俺たちの関係を壊せというのか?」
「…壊すわけじゃないわ。だけど、エドウィー王子が見たら、この状況はきっと好ましく思わないでしょうし、私も反対に婚約者が同じようなことをしていたら昔からだとしてもいい気はしないもの。騎士には幾度となくサランがするような事を手伝って貰って感謝しているのは事実よ。」
どう伝えたら納得してくれるのか。
「ねぇ、騎士もお父様から言われたことを律儀に守って来てくれたけど、これを機会に私から手を離せるし気兼ねなく素敵な女性との縁を見つけれるいい機会だと思わない?」
「…あぁ」
私と見つめあった瞳は静かに下を向き了承の返事が返ってきた。
「ありがとう、騎士!」
これ以上粘られたらどうしようかと悩んだが、理解してくれて良かったと笑顔になる。
騎士には椅子に座ってもらったまま、ドレッサーを開いて簡単に着れる服を探す。
「…サフィ」
「なぁに?」
「その黄色より、青色の方が似合う」
「そしたら、んー、これかしら?」
「あぁ、それだ」
騎士が指定したドレスは、人の手を借りないと時間がかかるようなデザインで悩むが、着れないことは無いと手に取って見せる。
「…サフィ、こっちへ来い。」
「なぁに、騎士」
ドレスを持ったまま騎士の近くに行けば、片手を引っ張られてバランスを崩してそのまま騎士の膝に上半身がダイブする。
私は昨日から何度ダイブすれば気が済むのかしら。
「いたたっ、もう騎士ったら!」
怒りながら起き上がろうとすると、椅子に引きずられ体を仰向けにされたかと思えばそのままお姫様抱っこをして立ち上がる騎士
いやいや、おかしいでしょう。
「ユーグス卿、貴方様がいるなら私も安心です。お嬢様、それではお休みいただいてきます。失礼致します。」
サランは一礼をして、鼻歌を歌う勢いで居なくなった。
そんなサランのいたドアを見つめていれば
「サフィ体調はどうだ?」
騎士の手が頬を撫でる。
「もう元気になったわ」
撫でる手を握って、騎士の腕の中からするりと脱出する。
「…ならいい」
私の行動を静かに見守る騎士をベッド近くの椅子の前まで座ってもらうために手を引いて歩く。
「騎士、ここへ座って頂戴」
「手伝う」
「私の手が回らないところだけ手伝って欲しいの」
「…今まで通り全部手伝う。サフィ何かやましいことでもあるのか?」
やましいことがあるわけないでしょう。
「ねぇ騎士、気を悪くしないで聞いてほしいのだけど、昨日紹介した通り私には婚約者がいるのよ。幼かったあの頃ならまだしも、もう私も17歳になったの。手伝ってくれるのは有難いけど、婚約者がいる身で異性に手伝ってもらうのは…非常識だと思うの。」
現状をエドウィー王子がみたらそれこそやましいことがあるようにしか見えないわよ。
「…あの男がいるから、今までの俺たちの関係を壊せというのか?」
「…壊すわけじゃないわ。だけど、エドウィー王子が見たら、この状況はきっと好ましく思わないでしょうし、私も反対に婚約者が同じようなことをしていたら昔からだとしてもいい気はしないもの。騎士には幾度となくサランがするような事を手伝って貰って感謝しているのは事実よ。」
どう伝えたら納得してくれるのか。
「ねぇ、騎士もお父様から言われたことを律儀に守って来てくれたけど、これを機会に私から手を離せるし気兼ねなく素敵な女性との縁を見つけれるいい機会だと思わない?」
「…あぁ」
私と見つめあった瞳は静かに下を向き了承の返事が返ってきた。
「ありがとう、騎士!」
これ以上粘られたらどうしようかと悩んだが、理解してくれて良かったと笑顔になる。
騎士には椅子に座ってもらったまま、ドレッサーを開いて簡単に着れる服を探す。
「…サフィ」
「なぁに?」
「その黄色より、青色の方が似合う」
「そしたら、んー、これかしら?」
「あぁ、それだ」
騎士が指定したドレスは、人の手を借りないと時間がかかるようなデザインで悩むが、着れないことは無いと手に取って見せる。
「…サフィ、こっちへ来い。」
「なぁに、騎士」
ドレスを持ったまま騎士の近くに行けば、片手を引っ張られてバランスを崩してそのまま騎士の膝に上半身がダイブする。
私は昨日から何度ダイブすれば気が済むのかしら。
「いたたっ、もう騎士ったら!」
怒りながら起き上がろうとすると、椅子に引きずられ体を仰向けにされたかと思えばそのままお姫様抱っこをして立ち上がる騎士
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