ひとまず恋でもしてみませんか?

奏 -sou-

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望まれた結婚式

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手際よく花嫁と花婿わかれた部屋に誘導されタキシードに着替えさせられる。

まさかとは思うが神父の前で誓を交わす時が、自分と彼女の初対面となるのかと思うと流石にそれはよく思えず、一応下の会社の人間だといえど

神父の前での初対面になるより、こちらから花嫁となる女に挨拶を今しに行くのが正しいと判断し鏡に映る自分の身なりを確かめ花嫁の顔を見てもいいか担当者に聞く。

ふたつ返事で微笑みが返ってくる。

「花嫁様、とてもお美しくございますよ。」
と、どうでもいい言葉を継ぎ足して

笑みだけ返して花嫁のいる部屋のドアをノックする。

「どうぞ。」

少し緊張しているんだと覗わす声音が聞こえる。

「失礼します」

笑みを張り付けた顔でドアを開け椅子に座り背を向けている女性のところまで足を進める。


彼女は顔を下に向けているため鏡越しにでも顔が見えずにいた。

そんな彼女を無視して
両親に挨拶すべきかと迷っていれば…

彼女の両親の方から挨拶をしに
椅子から腰をあげ俺に近づいてくる。

「初めまして、わざわざこちらまで来てくださるとは思いもしませんで足を運んでいただきありがとうございます。」

ニコニコと笑顔で腰を低く言われるとは思いもしなかった礼を言いながら俺を見てくる花嫁になる女の父親

「いえ、娘さんと結婚させていただくのですから当たり前です」

思いもしない言葉に
微笑みをはりつけて女の父親を見る。

「とんでもない、藤原様には感謝しています。より取り見取りだったでしょう中から娘を選んでいただけるとは思いもしませんでしたので。」

ハハハッと空笑に近い笑い方で親父が勝手に取り繕った結婚に感謝を述べる女の父親。

「より取り見取りなど…」
「まぁまぁ、そう謙遜なさらずに、さっ、さ、娘の姿をせっかく見に来てくださったのですから」

人が言葉を繋ぐ前に取り急ぐかのように声をのせ未だ下を向き俯く自分の娘の方に向き

「ささっ、しき顔をあげて藤原さんにご挨拶しなさい。」
「…織ちゃん」

父親の声にも反応しない娘に黙ってこちらを見ていた母親が、不安と心配を含まったどうともいえない表情で、娘の名を呼ぶ。

『こんな男は嫌だ』とでもごねるのか、それともごねた後なのか、無理に顔を合わせづしともいいだろうと女の父親に声をかけようとすれば

「織、旦那様になってくれる方だぞ…ほら」

声の音量は先ほどと変わらずだが
少々荒げたモノの言で娘の肩をゆする父親。

「…本日もお日柄よく、お会いできる日を楽しみにしておりました…ふつつかだとは思いますがよろしくお願いします。」

俯いていた顔をあげ、鏡越しに目があった女は誰かに言わされたセリフを言うかのように堅苦しい言葉を並べ、最後の方は消えてしまいそうなほど小さな声で結婚する意志を表す。

そのあと2,3言葉を交わし結婚式が行われた。

政略結婚だといえど表向き豪華に
知らない企業の人間が大半を占めた

形だけの挙式も終わり

彼女との結婚生活がこれから始まる。
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