210 / 217
22
気持ちを新たに、反撃の狼煙を
しおりを挟む
いつもお読みくださりありがとうございます。
公募制作のため、更新が大幅に遅れています。
***
《アリス視点》
みんなで客間に居ると、顔色を悪くしたマリさんが戻ってきた。
何か、とんでもない情報を手に入れたのかしら。聞くのがとても怖い。
って思っていたら、シャラが私の手を引いてお庭まで連れ出されてしまったわ。
正確に言うと、なぜか衣装部屋まで引っ張られて動きやすいお洋服を借りて着替えさせられ、お庭まで来たって感じ……何が始まるの?
「さあ、思う存分身体を動かしましょう!」
「……シャラ? お話は?」
「後でちゃんと話すわ。でも、その前にアリスは身体を動かした方が良いと思うの。今、いっぱいいっぱいでしょう?」
「……うん」
「あまり詰めすぎると、精神が参っちゃうわ。私、そうなったことがあるからわかるの」
「シャラが?」
「貴女が亡くなったって知らせを受けた時よ。2週間は飲食ができなかったもの」
「……ごめんね」
「ほーら、貴女のせいじゃないんだからそんな顔しない! ちょっと、バーヴィン! その辺に居るのでしょう?」
あー、そっか。さっき泣いたのを見られていたから、気を使ってくれたってことね。きっと、マリさんのあの表情を見て、良い情報を運んできたわけじゃないと思ったのかな。確かに、とんでもない情報だったら結構キテたかも。
シャラは、私のせいでそうなってしまったことがあるのね。申し訳なさ半分、嬉しいって気持ちが半分って感じ。彼女は強いわ。
なんて作業服姿で考えていると、生垣の向こう側から男性が出てきた。
「はい、お嬢様!」
「お庭を触りたいの。どこかお手入れが必要なところはない?」
「たくさんありますよ。……おっと、初めましてマドモアゼル。私は、公爵家庭師のバーヴィン・カルローと申します」
「はっ、初めまして。えっと……」
「この子は、アリス。土の知識は、きっと貴方以上にあるわ」
「ちょっ、シャラ……」
かなりガタイの良い身体だわ。このまま、お洋服を着替えれば軍人さんだって言われても納得しちゃうくらいの。
そんな男性が、爽やかな笑顔で私の手の甲に口付けをしてきた。どっちの名前を言おうか迷っていた私は、その行為に驚いて固まってしまう。
ちょっと待って、フレンドリーすぎるわ!
それに、庭師の方よりも知識があるなんて嘘はやめてちょうだい。恥ずかしいじゃないの!
「なんだって!? よっし、アリスお嬢さん! 僕と一緒に愛の巣をつくろうじゃないか!」
「あ、愛!? え、何っ!?」
「君と僕との相性は抜群と見た! 共に、この庭を……愛の巣を育てていこう!」
「あ、えっと……」
と、イリヤにも負けず劣らずのハイテンションで、私に迫ってくるカルロー庭師。そのテンションが、演技のようで演技じゃない……なんて言うのかな。
そう! ミュージカルの俳優さんのような感じ! そのイメージにぴったりなの。まるで、舞台から1人だけ抜け出してきたかのような……。だから、否定する気も肯定する気も起きない。
どうやって返事をするのが正解なのか分からずオロオロしていると、隣に居るシャラが肩を震わせて笑っている。
「ふふ、ダメよバーヴィン。この子は引く手数多で、男性が順番待ちしてるくらい人気なんだから」
「なんと!? では、私もその最後尾に並ばせてくださいな」
「だって、アリス。どうする?」
その笑いに感化された私も、シャラと同じく笑ってしまった。
そもそも、私にそんな男性は居ないし、死人に引く手数多って……おかしい。シャラも、面白いわ。そっちを見ると、ウィンクなんてしてきて……。これは、わざとやってるわね。だったら……。
「ふふ……。では、ご一緒にお庭を触らせてくださいな」
「もちろんでございますとも! そのまま、愛の逃避行にでも?」
「い、いえ、それは……」
「あーあ、バーヴィン振られてる~」
「お嬢様、慰めてください……」
と、ミュージカルのようなセリフをはいてみた。
すると、カルロー庭師は「ヨヨヨ」と言いながらポケットから取り出したハンカチで涙を拭う……ふりをしている。体格の良い男性がそういう行動をすると、なんだか可愛らしいと思ってしまうわ。
シャラのお屋敷に居る方たちも、みんな優しいね。それを取りまとめるシャラは、本当に素晴らしいお嬢様だわ。彼女のように、私もなりたいな。
私は、涙の演技をするカルロー庭師の頭をよしよしと撫でる。
すると、「今の行為で、僕の順番はどうなった?」と真顔で聞かれてしまった。……順番? 順番って?
その隣では、シャラが「バーヴィン、本気で地獄見るからダメよ」なんて言っている。よく分からないけど、早く土を触りたいな。
***
《アインス視点》
クリステル様の診察後、私は騎士団の待機室に呼ばれた。
このまま一旦お屋敷に帰宅しようと思ったが、どうやらまたもや何か起きたらしい。ジャック・フルニエの件でも、サレン様が2人居たという話でもなさそうだ。一瞬だけ、宮殿侍医へ戻る話をされるのかと思ったが、タイミング的に違うだろう。
案内された待機室には、ロベール殿以外の団員の姿が見られない。
「アインス、疲れてるところすまない。頼みたいことがある」
「旦那様の許可があれば、請け負います」
「フォンテーヌ子爵には、すでに早馬を向かわせている。まだ許可が取れているわけではないが、アインスにも聞きたくてな」
「ご配慮ありがとうございます。どのような内容になりますか?」
机に向かっていたロベール殿が、立ち上がり私の方へと歩いてきた。いつもとは違う雰囲気に、ただならぬものを感じる。
カウヌ国に滞在中のベルお嬢様関連か? 色々あって、精神面が消耗仕切っているところだと思われる。私もそっちに行ってカウンセリングでもしたいところだが、なぜか旦那様からの許可が降りないんだ。まあ、宮殿からのヘルプの方が優先度が高くなってしまうのは仕方ない、か……。
なんの話やら予想を立てていると、ロベール卿は一瞬だけ迷いを見せてくる。
言いにくい話なのかもしれない。
「アインスは、人物鑑定の技術を持っているか?」
「人物鑑定、といいますと?」
「そうだな……一言で表すと難しいな。例えば、髪の毛や皮膚などで特定の人物を探り当てるような技術という感じなんだが」
「ふむ……。興味深いですが、残念ながらそのような技術は夢物語の中ですな。聞いたこともありません」
「そうか、そうだよな」
「しかし、似たようなものは存じています」
「似たようなもの?」
何を言い出すのかと思えば、人物鑑定だと?
それは、医療ではなく科学の分野じゃないか。と言っても、その違いをロベール殿に「分かれ」と言う方が難しい。それほど、医療と科学は隣り合わせで切っても切れないものだからな。
にしても、人物鑑定とはまた面白いことを……。
この年になっても、まだ学びたいという意欲はある。面倒ごとには首を突っ込みたくないが、好奇心というかなんというか。……イリヤに聞かれたら「またアインスは!」と言われそうだな。
「はい。特定する人物が証拠隠滅に走ってしまっていれば難しいですが……フィンガープリント法という技術なら存じ上げております」
私がそう言うと、少し場所が離れているのにも関わらず、ロベール殿の生唾をのむ音が聞こえてくる。
さて、どんな話が出てくるのやら。
公募制作のため、更新が大幅に遅れています。
***
《アリス視点》
みんなで客間に居ると、顔色を悪くしたマリさんが戻ってきた。
何か、とんでもない情報を手に入れたのかしら。聞くのがとても怖い。
って思っていたら、シャラが私の手を引いてお庭まで連れ出されてしまったわ。
正確に言うと、なぜか衣装部屋まで引っ張られて動きやすいお洋服を借りて着替えさせられ、お庭まで来たって感じ……何が始まるの?
「さあ、思う存分身体を動かしましょう!」
「……シャラ? お話は?」
「後でちゃんと話すわ。でも、その前にアリスは身体を動かした方が良いと思うの。今、いっぱいいっぱいでしょう?」
「……うん」
「あまり詰めすぎると、精神が参っちゃうわ。私、そうなったことがあるからわかるの」
「シャラが?」
「貴女が亡くなったって知らせを受けた時よ。2週間は飲食ができなかったもの」
「……ごめんね」
「ほーら、貴女のせいじゃないんだからそんな顔しない! ちょっと、バーヴィン! その辺に居るのでしょう?」
あー、そっか。さっき泣いたのを見られていたから、気を使ってくれたってことね。きっと、マリさんのあの表情を見て、良い情報を運んできたわけじゃないと思ったのかな。確かに、とんでもない情報だったら結構キテたかも。
シャラは、私のせいでそうなってしまったことがあるのね。申し訳なさ半分、嬉しいって気持ちが半分って感じ。彼女は強いわ。
なんて作業服姿で考えていると、生垣の向こう側から男性が出てきた。
「はい、お嬢様!」
「お庭を触りたいの。どこかお手入れが必要なところはない?」
「たくさんありますよ。……おっと、初めましてマドモアゼル。私は、公爵家庭師のバーヴィン・カルローと申します」
「はっ、初めまして。えっと……」
「この子は、アリス。土の知識は、きっと貴方以上にあるわ」
「ちょっ、シャラ……」
かなりガタイの良い身体だわ。このまま、お洋服を着替えれば軍人さんだって言われても納得しちゃうくらいの。
そんな男性が、爽やかな笑顔で私の手の甲に口付けをしてきた。どっちの名前を言おうか迷っていた私は、その行為に驚いて固まってしまう。
ちょっと待って、フレンドリーすぎるわ!
それに、庭師の方よりも知識があるなんて嘘はやめてちょうだい。恥ずかしいじゃないの!
「なんだって!? よっし、アリスお嬢さん! 僕と一緒に愛の巣をつくろうじゃないか!」
「あ、愛!? え、何っ!?」
「君と僕との相性は抜群と見た! 共に、この庭を……愛の巣を育てていこう!」
「あ、えっと……」
と、イリヤにも負けず劣らずのハイテンションで、私に迫ってくるカルロー庭師。そのテンションが、演技のようで演技じゃない……なんて言うのかな。
そう! ミュージカルの俳優さんのような感じ! そのイメージにぴったりなの。まるで、舞台から1人だけ抜け出してきたかのような……。だから、否定する気も肯定する気も起きない。
どうやって返事をするのが正解なのか分からずオロオロしていると、隣に居るシャラが肩を震わせて笑っている。
「ふふ、ダメよバーヴィン。この子は引く手数多で、男性が順番待ちしてるくらい人気なんだから」
「なんと!? では、私もその最後尾に並ばせてくださいな」
「だって、アリス。どうする?」
その笑いに感化された私も、シャラと同じく笑ってしまった。
そもそも、私にそんな男性は居ないし、死人に引く手数多って……おかしい。シャラも、面白いわ。そっちを見ると、ウィンクなんてしてきて……。これは、わざとやってるわね。だったら……。
「ふふ……。では、ご一緒にお庭を触らせてくださいな」
「もちろんでございますとも! そのまま、愛の逃避行にでも?」
「い、いえ、それは……」
「あーあ、バーヴィン振られてる~」
「お嬢様、慰めてください……」
と、ミュージカルのようなセリフをはいてみた。
すると、カルロー庭師は「ヨヨヨ」と言いながらポケットから取り出したハンカチで涙を拭う……ふりをしている。体格の良い男性がそういう行動をすると、なんだか可愛らしいと思ってしまうわ。
シャラのお屋敷に居る方たちも、みんな優しいね。それを取りまとめるシャラは、本当に素晴らしいお嬢様だわ。彼女のように、私もなりたいな。
私は、涙の演技をするカルロー庭師の頭をよしよしと撫でる。
すると、「今の行為で、僕の順番はどうなった?」と真顔で聞かれてしまった。……順番? 順番って?
その隣では、シャラが「バーヴィン、本気で地獄見るからダメよ」なんて言っている。よく分からないけど、早く土を触りたいな。
***
《アインス視点》
クリステル様の診察後、私は騎士団の待機室に呼ばれた。
このまま一旦お屋敷に帰宅しようと思ったが、どうやらまたもや何か起きたらしい。ジャック・フルニエの件でも、サレン様が2人居たという話でもなさそうだ。一瞬だけ、宮殿侍医へ戻る話をされるのかと思ったが、タイミング的に違うだろう。
案内された待機室には、ロベール殿以外の団員の姿が見られない。
「アインス、疲れてるところすまない。頼みたいことがある」
「旦那様の許可があれば、請け負います」
「フォンテーヌ子爵には、すでに早馬を向かわせている。まだ許可が取れているわけではないが、アインスにも聞きたくてな」
「ご配慮ありがとうございます。どのような内容になりますか?」
机に向かっていたロベール殿が、立ち上がり私の方へと歩いてきた。いつもとは違う雰囲気に、ただならぬものを感じる。
カウヌ国に滞在中のベルお嬢様関連か? 色々あって、精神面が消耗仕切っているところだと思われる。私もそっちに行ってカウンセリングでもしたいところだが、なぜか旦那様からの許可が降りないんだ。まあ、宮殿からのヘルプの方が優先度が高くなってしまうのは仕方ない、か……。
なんの話やら予想を立てていると、ロベール卿は一瞬だけ迷いを見せてくる。
言いにくい話なのかもしれない。
「アインスは、人物鑑定の技術を持っているか?」
「人物鑑定、といいますと?」
「そうだな……一言で表すと難しいな。例えば、髪の毛や皮膚などで特定の人物を探り当てるような技術という感じなんだが」
「ふむ……。興味深いですが、残念ながらそのような技術は夢物語の中ですな。聞いたこともありません」
「そうか、そうだよな」
「しかし、似たようなものは存じています」
「似たようなもの?」
何を言い出すのかと思えば、人物鑑定だと?
それは、医療ではなく科学の分野じゃないか。と言っても、その違いをロベール殿に「分かれ」と言う方が難しい。それほど、医療と科学は隣り合わせで切っても切れないものだからな。
にしても、人物鑑定とはまた面白いことを……。
この年になっても、まだ学びたいという意欲はある。面倒ごとには首を突っ込みたくないが、好奇心というかなんというか。……イリヤに聞かれたら「またアインスは!」と言われそうだな。
「はい。特定する人物が証拠隠滅に走ってしまっていれば難しいですが……フィンガープリント法という技術なら存じ上げております」
私がそう言うと、少し場所が離れているのにも関わらず、ロベール殿の生唾をのむ音が聞こえてくる。
さて、どんな話が出てくるのやら。
0
あなたにおすすめの小説
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛とオルゴール
夜宮
恋愛
ジェシカは怒っていた。
父親が、同腹の弟ではなく妾の子を跡継ぎにしようとしていることを知ったからだ。
それに、ジェシカの恋人に横恋慕する伯爵令嬢が現れて……。
絡み合った過去と現在。
ジェシカは無事、弟を跡継ぎの座につけ、愛する人との未来を手にすることができるのだろうか。
で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★全31話7時19時更新で、全話予約投稿済みです。
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる