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第四章
いい子だ※
リュシアンが嬉しいと俺も嬉しくて勝手に頬が緩む。けれどそんな穏やかだと感じられた時間も、次の瞬間霧となって消え去った。
「ぁあっ、ぁ、あっ、や……っ、リュシアンっ」
胸の突起にリュシアンの指が触れた。
激しい刺激に声が溢れ、ぎりしとベッドが軋むくらいに体が跳ねた。
「フィリアス、キスをしても?」
顔の横に手を突いたリュシアンが体をこちらに倒す。近付く整った顔と、リュシアンの口から出たとは思えないくらい甘い響きに全身が溶けていくようだ。
「する、したい」
夢現のような意識の中、何も考えずに言葉が出てしまう。
重たい両手を浮かしリュシアンの鍛えられた体に触れる。するとリュシアンとの距離がさらに縮まって、ゆっくりと唇が重なった。
「っ、ぁ」
唇が触れるだけで刺激が走る。体が震え、思わず爪先でシーツを乱す。
「口を開けて」
啄むように唇が触れ合い、そして離れる。たったそれだけで息が上がった俺を見てリュシアンの瞳が甘くとろりとした熱を帯びた。その瞳と同じくらい甘い声がそう囁くから、俺は従うように口を開けた。
「いい子だ」
褒められ、大きな手が頭を撫でる。
そして再び唇が重なったと思えば口内にリュシアンの舌が入り込み、俺の舌を絡め取ったことでびくんと体が大きく跳ねる。
「んん! んーっ、ん、ふぁ……っ」
顔が逃げないようにリュシアンの手が押さえている。そのせいで耳まで塞がれて、リュシアンの舌が俺の口の中を愛撫する音が鮮明に聞こえてしまう。
舌が擦れ合い、上顎や歯列をなぞられる。堪えきれない刺激に腰が浮き、目の前が白んでいく。
水を飲まされている時に何度も味わった感覚で、あまりに強い刺激だからあまり経験したくないのに、俺の体はそんなもの知らないとばかりに簡単にその瞬間に昇り詰める。
「っは、だめだリュシアン、ん、~~っ!」
なんとか言葉を発しても、それごと食べられるみたいに口がまた塞がれそのまま全身を震わせる。
口が離れ、リュシアンが頬を撫でた。けれど彼は何も言うことなく首筋に顔を埋め、それから舌と唇で肌をなぞる。全身が気怠い感覚に襲われる中再び与えられる刺激に、情けないくらい上擦った声が漏れる。
「いまダメだ、びくってするから……っ、ぁあっ!」
突起に唇が触れ、そのまま舌で舐められる。そんなところなんともないはずなのに、おかしくなってしまいそうな感覚が断続的に襲ってくる。
「リュシア、ダメだって、ぁっ」
「駄目じゃない。これは快感だ、フィリアス」
突起を舐め、片方では指で摘むようにしながらリュシアンが囁く。
「おかしいことではない。気持ちいいと声に出してみなさい」
ちゅう、とそこを吸われて背中が反る。
腰が震えて目の前が涙で滲み、口から霰もない声が溢れてしまう。これが、そうなんだろうか。こんな自分が自分でなくなるような、この感覚が。
「きもち、いい……」
微かに声に出すと、褒めるみたいにリュシアンが突起に甘く歯を立てた。噛んでは舐め、時折吸いながら俺にこれが快感だと教え込ませるみたいにリュシアンが動く。
「それ、気持ちいい……っ、リュシアン、きもちいいっ」
一度声に出して、そして実感してしまうともうそれしか考えられなくなる。体中を走るこの感覚は快感だ。気持ちよくて、頭がバカになってしまいそうになる。
いつの間にかパンツも下着も脱がされて、俺はリュシアンの前で生まれたままの姿を晒していた。それが恥ずかしくて堪らないのに、リュシアンにもっと触れて欲しくて仕方がない。
「ぁあっ! そこ、触ったら、」
「大丈夫、あなたはただ身を任せて」
大きな手が俺の中心に触れた。
もう何度も果ててしまったせいでそこは濡れていて、リュシアンが手を上下に動かすだけで耳を塞ぎたくなるような水音が室内に響く。
「これ、これだめ、きもちよすぎるからっ」
何度も首を横に振り、爪が白くなるくらいの力でシーツを掴む。
リュシアンに触られている場所全てが気持ちいい。こんな自分の声だって聞きたくないのに、あまりに快感が強すぎて勝手に声が出てしまう。
何度も中心を擦られ腰に甘い熱が溜まっていく。限界がすぐそこに迫っているのが否応でもわかって、必死に訴えた。
「また、また来てしまう……っ、リュシアン、も、ダメっ」
その瞬間唇が塞がれ、俺はリュシアンの手の中で果てた。けれどもうそこからはほとんど何も出ず、ただ空虚な快感だけがずっと体の奥に燻っている。
「ぁあっ、ぁ、あっ、や……っ、リュシアンっ」
胸の突起にリュシアンの指が触れた。
激しい刺激に声が溢れ、ぎりしとベッドが軋むくらいに体が跳ねた。
「フィリアス、キスをしても?」
顔の横に手を突いたリュシアンが体をこちらに倒す。近付く整った顔と、リュシアンの口から出たとは思えないくらい甘い響きに全身が溶けていくようだ。
「する、したい」
夢現のような意識の中、何も考えずに言葉が出てしまう。
重たい両手を浮かしリュシアンの鍛えられた体に触れる。するとリュシアンとの距離がさらに縮まって、ゆっくりと唇が重なった。
「っ、ぁ」
唇が触れるだけで刺激が走る。体が震え、思わず爪先でシーツを乱す。
「口を開けて」
啄むように唇が触れ合い、そして離れる。たったそれだけで息が上がった俺を見てリュシアンの瞳が甘くとろりとした熱を帯びた。その瞳と同じくらい甘い声がそう囁くから、俺は従うように口を開けた。
「いい子だ」
褒められ、大きな手が頭を撫でる。
そして再び唇が重なったと思えば口内にリュシアンの舌が入り込み、俺の舌を絡め取ったことでびくんと体が大きく跳ねる。
「んん! んーっ、ん、ふぁ……っ」
顔が逃げないようにリュシアンの手が押さえている。そのせいで耳まで塞がれて、リュシアンの舌が俺の口の中を愛撫する音が鮮明に聞こえてしまう。
舌が擦れ合い、上顎や歯列をなぞられる。堪えきれない刺激に腰が浮き、目の前が白んでいく。
水を飲まされている時に何度も味わった感覚で、あまりに強い刺激だからあまり経験したくないのに、俺の体はそんなもの知らないとばかりに簡単にその瞬間に昇り詰める。
「っは、だめだリュシアン、ん、~~っ!」
なんとか言葉を発しても、それごと食べられるみたいに口がまた塞がれそのまま全身を震わせる。
口が離れ、リュシアンが頬を撫でた。けれど彼は何も言うことなく首筋に顔を埋め、それから舌と唇で肌をなぞる。全身が気怠い感覚に襲われる中再び与えられる刺激に、情けないくらい上擦った声が漏れる。
「いまダメだ、びくってするから……っ、ぁあっ!」
突起に唇が触れ、そのまま舌で舐められる。そんなところなんともないはずなのに、おかしくなってしまいそうな感覚が断続的に襲ってくる。
「リュシア、ダメだって、ぁっ」
「駄目じゃない。これは快感だ、フィリアス」
突起を舐め、片方では指で摘むようにしながらリュシアンが囁く。
「おかしいことではない。気持ちいいと声に出してみなさい」
ちゅう、とそこを吸われて背中が反る。
腰が震えて目の前が涙で滲み、口から霰もない声が溢れてしまう。これが、そうなんだろうか。こんな自分が自分でなくなるような、この感覚が。
「きもち、いい……」
微かに声に出すと、褒めるみたいにリュシアンが突起に甘く歯を立てた。噛んでは舐め、時折吸いながら俺にこれが快感だと教え込ませるみたいにリュシアンが動く。
「それ、気持ちいい……っ、リュシアン、きもちいいっ」
一度声に出して、そして実感してしまうともうそれしか考えられなくなる。体中を走るこの感覚は快感だ。気持ちよくて、頭がバカになってしまいそうになる。
いつの間にかパンツも下着も脱がされて、俺はリュシアンの前で生まれたままの姿を晒していた。それが恥ずかしくて堪らないのに、リュシアンにもっと触れて欲しくて仕方がない。
「ぁあっ! そこ、触ったら、」
「大丈夫、あなたはただ身を任せて」
大きな手が俺の中心に触れた。
もう何度も果ててしまったせいでそこは濡れていて、リュシアンが手を上下に動かすだけで耳を塞ぎたくなるような水音が室内に響く。
「これ、これだめ、きもちよすぎるからっ」
何度も首を横に振り、爪が白くなるくらいの力でシーツを掴む。
リュシアンに触られている場所全てが気持ちいい。こんな自分の声だって聞きたくないのに、あまりに快感が強すぎて勝手に声が出てしまう。
何度も中心を擦られ腰に甘い熱が溜まっていく。限界がすぐそこに迫っているのが否応でもわかって、必死に訴えた。
「また、また来てしまう……っ、リュシアン、も、ダメっ」
その瞬間唇が塞がれ、俺はリュシアンの手の中で果てた。けれどもうそこからはほとんど何も出ず、ただ空虚な快感だけがずっと体の奥に燻っている。
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