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3章
22話
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31度目の9月11日。僕は今日も起きて、学校へ行き、公園に寄り、家に帰って寝る。その繰り返し。何度も同じ今日を生き、変わり映えのない日常。
退屈はしない。なぜなら毎日会ってくれる少女が僕の世界を彩ってくれているから。弱い僕にそっと寄り添ってくれているから。
今日も僕は公園に向かう。そして少女の姿を確認して安堵する。
「来たよー」
「お待ちしていました」
いつもの挨拶を交わす。少女はブランコに腰かけているため、僕はブランコを囲っている柵に軽く座る。
僕が服の襟をいじっていると、少女が首を傾げながら聞いてきた。
「私はまだ着たことありませんが、学生服って少し堅苦しくありませんか?」
「そうなんだよ。特に首が詰まる感覚がすごく気持ち悪いんだ」
「着崩したりしないんですか?」
「んーそういうことしてこなかったから、タイミング逃しちゃってね」
「ふーんそういうものなんですね……。それにしても学生服似合わないですね」
ぐっ……。ずっと気にしていることを。
「知り合いのおさがりでぶかぶかだからかな?」
「その言い方だと自分の容姿は悪くないと間接的に言ってますよ?」
「そんなつもりないけど……。っていうか、君こそその言い草だと僕の容姿が悪いって言ってるように聞こえるんだけど?」
「冤罪ですよ。罪をなすりつけるのは自分の顔だけにしてください」
「……もう今度からお面被って生活しようかな」
「毎日醜態を晒されるお面の気持ちも考えてあげてくださいね」
「……もう万策尽きてるじゃん」
「冗談ですよ。ふふっ」
少女は口を手で覆う仕草を見せながら上品に笑った。
僕も少し呆れたような顔をしながら軽く笑う。
いつもの何気ない会話。幼い頃、両親から頭を優しく撫でられたあの感覚。
でも――少し違った。
確信はない。僕の思い違いかもしれない。
ただ、少女が何かを抱えているように感じたのだ。
言葉に変わりはない。僕を楽しそうになじっては笑う顔も変わらない。
だけど……長く一緒に過ごしてきた経験が、違和感の警報を鳴らしていた。
この雰囲気を壊してまで聞くことか?少女を困惑させないか?
しかしそういった考えよりも、少女の力になりたいという気持ちが勝っていた。
できるだけ嫌味にならないように明るい口調で聞いた。
「何か……僕に言いにくいことでもあるの?」
少女は僕の顔を数秒凝視して、ゆっくり視線を落とす。
僕の直観が珍しく当たったようで、少女は目を左右に動かしながら悩んでいる。
「別に言いにくいことなら大丈夫だよ。何でも開示しないといけないわけじゃないし」
少女はこちらを見て何か言いかけたが、再び下を向き、顔を伏せてしまった。
失敗した。少女に気を遣わせている。何か、何か話題を変えないと。
とりあえず口を開いてみる。
「あのさ――」
「もう」
僕よりも大きな声で少女は言葉を発した。
「もう………いいんです」
少女は今までとは違う無理して作った笑顔で僕を見た。
「いいって………どういうこと?」
「私は十分幸せをいただきました。もう満足です」
とても満足そうには見えない顔で笑っている。
少女は僕に発言させる間もなく、言葉を連ねる。
「決めてたんです………。この幸せな時間は31回までにしようって。私のわがままは31回までにしようって。いつまでも私に付き合わせたらいけないと思ったんです」
違う、僕は必死で口を挟む。
「それは違うよ。君のわがままで僕は今日を生き続けてるんじゃない。僕が現実から逃げたいがために選んだことだ。巻き込んでいるのはむしろ僕の方だよ」
「……やっぱり優しいのですね。私はその優しさに甘えていたんです。一生分を使い果たすくらい甘えていたんです」
違う。勘違いをしてる。僕は本当に逃げたくて逃げてる。僕は自己中で最低なんだ。自分の事しか考えてないんだ。
僕は会話の内容を少しだけずらす。
「大体、どうして31回なの?50回でも100回でもいいんじゃない?」
「月で考えると1か月。この線を越えてしまうと、きっと私は決断できなくなる。そう思ったからです」
――1か月。31日。744時間。267840秒。
その時間がどのような意味を持つのか僕には見当もつかなかった。
「最初は5回のつもりだったんです。だけどもうちょっとだけ、あともうちょっとだけ……。そんな風に自分をごまかしながら、タイムリミットを延ばしていきました。
あなたが家に帰るとき、このままじゃダメだと何度も思いました。だけど言い出せませんでした」
まったく気づかなかった。いつも手を振って僕を見送ってくれていた中で、そんな気持ちを抱いていたのか。
鈍感な自分が許せなくなる。
「僕は………君の重荷になっていたの?」
それは違います、と少女は先程よりも強い口調で返答する。
「あなたとの時間は本当に幸せでした。今までの苦しみが全て報われたような気持ちでした。あなたと話すと、自分を見つけられるんです。あー私こんな風に思てたんだって。私の人生はこんなにも魅力で溢れているんだって」
「それは僕だって同じだよ。君と話すことで自分の思いを知り、考えを知り、大切なものを知ることができた」
少女の作り笑顔がだんだんと崩れていく。
「でも………私が幸せを味わう分、あなたの未来を壊してるんじゃないかと感じました。私のせいで人生を台無しにしてると思ったんです」
「そんなことないよ。僕は別に未来を求めてなんかない。それに、僕がここに居たって僕の人生は続いてるんでしょ?」
「それじゃダメなんです!」
少女は今まで聞いたことのない大声で言った。その声に反響して、草木が少しざわめく。
「それじゃあダメなんです………」
僕は少女の目を見ることができない。ただ、少女の言葉を、思いを待つ。
「確かにあなたがここに居ても、あなたの人生は続きます。でも、あなたの……『あなた』の心はずっと変わらないんです。ずっと同じ環境で、ずっと同じ生活しか送れない……。私はもっと『あなた』にいろんな経験をして欲しいんです」
少女は嗚咽を堪えながら涙を拭っている。
楽な方に身を委ねるのは簡単だ。しかし少女は自ら苦しい道を選ぼうとしている。それがいかに精神力を使うのか、痛いほど分かる。
僕は声を濁しながら、思いを言葉にする。
「僕は君の言う経験が、楽しいものだけじゃなくて、辛いこと、顔を背けたくなるくらい苦しいことも含まれることを知っている。どうしようもなくきついとき、僕はそれらに立ち向かえる自信がないよ……」
大丈夫、と少女は涙を溢しながらも、いつもの笑顔で言ってくれた。
「前にも言いましたよ。あなたが途方に暮れたとき、必ず私が手を差し出します。いついかなる時でも、私が傍にいます」
その言葉は僕の心を優しく包み込む。冷めきった心を温めてくれる。
「依存……僕は君に依存してしまわないだろうか?」
「それは依存じゃありませんよ。『共存』です。あなたが私を求めることで、私はそこに存在できます。見えなくても、感じなくてもそこに居られるんです。あなたのおかげで私はいつでもあなたの心に帰ることができるんです」
――現実は残酷だ。容赦なく僕らに試練を与える。時に、僕らの動きを、思考をあらゆる方面から封じてくる。
でも……君がいるなら。その手を差し伸べてくれるのなら――。
「私だけじゃありません。お姉ちゃんもあなたのご家族もいます。帰る場所は一つじゃありませんよ」
「そうだね………。やっぱり僕は君にもらってばかりだよ」
「そんなことありません。私もあなたからたくさんのものをいただきました。持ち帰れるか心配ですよ」
僕らは笑い合う。風が帰りの時間を告げている。
「ありがとう」
僕は少女に感謝を伝える。抱えきれないくらいの気持ちを込めて。
「こちらこそありがとうございます」
少女は笑う。初めて見た時と同じ笑顔で。
僕はブランコの柵を乗り越える。振り返ると少女の姿はもうない。
でもきっと手を降っている。「また会いましょう」と言いながら僕を見届けてくれている。
僕もそれに応えるように一言伝える。
「それじゃあ、またね――」
9月12日。僕は今日も公園へ向かう。ある一言を告げるために。
公園の入り口に立ち、大きく深呼吸をする。
大丈夫。僕の中に少女がいる限り、少女は生き続ける。
いつでも少女はそこにいる。見えなくても、感じなくてもそこにいる。
僕は歩き、ブランコの目の前で立ち止まる。
そして微笑みながら、少女に告げる。
「ただいま」
退屈はしない。なぜなら毎日会ってくれる少女が僕の世界を彩ってくれているから。弱い僕にそっと寄り添ってくれているから。
今日も僕は公園に向かう。そして少女の姿を確認して安堵する。
「来たよー」
「お待ちしていました」
いつもの挨拶を交わす。少女はブランコに腰かけているため、僕はブランコを囲っている柵に軽く座る。
僕が服の襟をいじっていると、少女が首を傾げながら聞いてきた。
「私はまだ着たことありませんが、学生服って少し堅苦しくありませんか?」
「そうなんだよ。特に首が詰まる感覚がすごく気持ち悪いんだ」
「着崩したりしないんですか?」
「んーそういうことしてこなかったから、タイミング逃しちゃってね」
「ふーんそういうものなんですね……。それにしても学生服似合わないですね」
ぐっ……。ずっと気にしていることを。
「知り合いのおさがりでぶかぶかだからかな?」
「その言い方だと自分の容姿は悪くないと間接的に言ってますよ?」
「そんなつもりないけど……。っていうか、君こそその言い草だと僕の容姿が悪いって言ってるように聞こえるんだけど?」
「冤罪ですよ。罪をなすりつけるのは自分の顔だけにしてください」
「……もう今度からお面被って生活しようかな」
「毎日醜態を晒されるお面の気持ちも考えてあげてくださいね」
「……もう万策尽きてるじゃん」
「冗談ですよ。ふふっ」
少女は口を手で覆う仕草を見せながら上品に笑った。
僕も少し呆れたような顔をしながら軽く笑う。
いつもの何気ない会話。幼い頃、両親から頭を優しく撫でられたあの感覚。
でも――少し違った。
確信はない。僕の思い違いかもしれない。
ただ、少女が何かを抱えているように感じたのだ。
言葉に変わりはない。僕を楽しそうになじっては笑う顔も変わらない。
だけど……長く一緒に過ごしてきた経験が、違和感の警報を鳴らしていた。
この雰囲気を壊してまで聞くことか?少女を困惑させないか?
しかしそういった考えよりも、少女の力になりたいという気持ちが勝っていた。
できるだけ嫌味にならないように明るい口調で聞いた。
「何か……僕に言いにくいことでもあるの?」
少女は僕の顔を数秒凝視して、ゆっくり視線を落とす。
僕の直観が珍しく当たったようで、少女は目を左右に動かしながら悩んでいる。
「別に言いにくいことなら大丈夫だよ。何でも開示しないといけないわけじゃないし」
少女はこちらを見て何か言いかけたが、再び下を向き、顔を伏せてしまった。
失敗した。少女に気を遣わせている。何か、何か話題を変えないと。
とりあえず口を開いてみる。
「あのさ――」
「もう」
僕よりも大きな声で少女は言葉を発した。
「もう………いいんです」
少女は今までとは違う無理して作った笑顔で僕を見た。
「いいって………どういうこと?」
「私は十分幸せをいただきました。もう満足です」
とても満足そうには見えない顔で笑っている。
少女は僕に発言させる間もなく、言葉を連ねる。
「決めてたんです………。この幸せな時間は31回までにしようって。私のわがままは31回までにしようって。いつまでも私に付き合わせたらいけないと思ったんです」
違う、僕は必死で口を挟む。
「それは違うよ。君のわがままで僕は今日を生き続けてるんじゃない。僕が現実から逃げたいがために選んだことだ。巻き込んでいるのはむしろ僕の方だよ」
「……やっぱり優しいのですね。私はその優しさに甘えていたんです。一生分を使い果たすくらい甘えていたんです」
違う。勘違いをしてる。僕は本当に逃げたくて逃げてる。僕は自己中で最低なんだ。自分の事しか考えてないんだ。
僕は会話の内容を少しだけずらす。
「大体、どうして31回なの?50回でも100回でもいいんじゃない?」
「月で考えると1か月。この線を越えてしまうと、きっと私は決断できなくなる。そう思ったからです」
――1か月。31日。744時間。267840秒。
その時間がどのような意味を持つのか僕には見当もつかなかった。
「最初は5回のつもりだったんです。だけどもうちょっとだけ、あともうちょっとだけ……。そんな風に自分をごまかしながら、タイムリミットを延ばしていきました。
あなたが家に帰るとき、このままじゃダメだと何度も思いました。だけど言い出せませんでした」
まったく気づかなかった。いつも手を振って僕を見送ってくれていた中で、そんな気持ちを抱いていたのか。
鈍感な自分が許せなくなる。
「僕は………君の重荷になっていたの?」
それは違います、と少女は先程よりも強い口調で返答する。
「あなたとの時間は本当に幸せでした。今までの苦しみが全て報われたような気持ちでした。あなたと話すと、自分を見つけられるんです。あー私こんな風に思てたんだって。私の人生はこんなにも魅力で溢れているんだって」
「それは僕だって同じだよ。君と話すことで自分の思いを知り、考えを知り、大切なものを知ることができた」
少女の作り笑顔がだんだんと崩れていく。
「でも………私が幸せを味わう分、あなたの未来を壊してるんじゃないかと感じました。私のせいで人生を台無しにしてると思ったんです」
「そんなことないよ。僕は別に未来を求めてなんかない。それに、僕がここに居たって僕の人生は続いてるんでしょ?」
「それじゃダメなんです!」
少女は今まで聞いたことのない大声で言った。その声に反響して、草木が少しざわめく。
「それじゃあダメなんです………」
僕は少女の目を見ることができない。ただ、少女の言葉を、思いを待つ。
「確かにあなたがここに居ても、あなたの人生は続きます。でも、あなたの……『あなた』の心はずっと変わらないんです。ずっと同じ環境で、ずっと同じ生活しか送れない……。私はもっと『あなた』にいろんな経験をして欲しいんです」
少女は嗚咽を堪えながら涙を拭っている。
楽な方に身を委ねるのは簡単だ。しかし少女は自ら苦しい道を選ぼうとしている。それがいかに精神力を使うのか、痛いほど分かる。
僕は声を濁しながら、思いを言葉にする。
「僕は君の言う経験が、楽しいものだけじゃなくて、辛いこと、顔を背けたくなるくらい苦しいことも含まれることを知っている。どうしようもなくきついとき、僕はそれらに立ち向かえる自信がないよ……」
大丈夫、と少女は涙を溢しながらも、いつもの笑顔で言ってくれた。
「前にも言いましたよ。あなたが途方に暮れたとき、必ず私が手を差し出します。いついかなる時でも、私が傍にいます」
その言葉は僕の心を優しく包み込む。冷めきった心を温めてくれる。
「依存……僕は君に依存してしまわないだろうか?」
「それは依存じゃありませんよ。『共存』です。あなたが私を求めることで、私はそこに存在できます。見えなくても、感じなくてもそこに居られるんです。あなたのおかげで私はいつでもあなたの心に帰ることができるんです」
――現実は残酷だ。容赦なく僕らに試練を与える。時に、僕らの動きを、思考をあらゆる方面から封じてくる。
でも……君がいるなら。その手を差し伸べてくれるのなら――。
「私だけじゃありません。お姉ちゃんもあなたのご家族もいます。帰る場所は一つじゃありませんよ」
「そうだね………。やっぱり僕は君にもらってばかりだよ」
「そんなことありません。私もあなたからたくさんのものをいただきました。持ち帰れるか心配ですよ」
僕らは笑い合う。風が帰りの時間を告げている。
「ありがとう」
僕は少女に感謝を伝える。抱えきれないくらいの気持ちを込めて。
「こちらこそありがとうございます」
少女は笑う。初めて見た時と同じ笑顔で。
僕はブランコの柵を乗り越える。振り返ると少女の姿はもうない。
でもきっと手を降っている。「また会いましょう」と言いながら僕を見届けてくれている。
僕もそれに応えるように一言伝える。
「それじゃあ、またね――」
9月12日。僕は今日も公園へ向かう。ある一言を告げるために。
公園の入り口に立ち、大きく深呼吸をする。
大丈夫。僕の中に少女がいる限り、少女は生き続ける。
いつでも少女はそこにいる。見えなくても、感じなくてもそこにいる。
僕は歩き、ブランコの目の前で立ち止まる。
そして微笑みながら、少女に告げる。
「ただいま」
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