歴史が争う物語2 〜戦いの真実篇〜

藍条森也

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第二話 いま、逆襲の刻

八章 ジェイの帰還

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 宮殿のバルコニー。
 アステスはひとり、そこに立ち、辺りを見回していた。
 三年前。レオンハルト国王レオナルドによって追放されたハリエットが、
 『日に当たらない場所で、地道に自分の役割を果たす人間が報われる国を作る』
 その思いで廃墟となった町にやってきてただひとり、国作りを行おうとしたところからはじまった『新しい国』。ハリエットを慕う人々が集まり、諸国をたばねる存在にまでなった。三年前は単なる『掘っ立て小屋』に過ぎなかった宮殿も人々の尽力によって一応、諸国連合のおさとして面目が保つ程度には増築されていた。
 もっとも、当のハリエットはそんな宮殿で寝起きするのは気が引けるようだ。
 「わたしが『新しい国』を作ることを望んだのは、日の当たらない場所で地道に自分の役割を果たす人々が報われる国を作るためです。わたしが贅沢な暮らしをするためではありません」
 そう言って、宮殿を作ることを拒んでいた。
 そこをアステスが熱心に説得した。と言うより、物分かりの悪い子供に説教するように説きつづけた。
 「陛下の御心みこころはどうあれ、人は権威の象徴を欲しがるもの。自分たちの国の国王ともあろう方が掘っ立て小屋に住んでいるとあっては、国民も自分たちの国を誇ることができません。国民が誇れるようにするためにもどうか王宮の整備を」
 そう言いつづけ、どうにか宮殿作りを承知させたのだ。
 それでも、例えばレオンハルトなどに比べればごくごく手狭で質素な宮殿であったけれど。それでも、この三年間で見違えるほどに整備されたのはまちがいない。
 ――三年、か。
 アステスは心に呟いた。
 三年。
 言葉にしてしまえば一瞬だし、こうして過ぎ去ってしまえばやはり、一瞬に思える。しかし、その三年の間になんと色々なことがあったことか。
 熊猛ゆうもう紅蓮隊ぐれんたいの敗北と勇者の敗死。
 それは確かに人々に大きな衝撃を与えた。しかし、人類は絶望したりはしなかった。勇者が失われたかわりに一人ひとりが自分の出来ることを行い、踏みとどまった。いまこうして宮殿のバルコニーから見える範囲においても作物を育てるもの、日々のパンを焼く物、家を作るもの、防壁を補修するもの、武器や鎧を作るもの……それぞれの職に就くそれぞれの人間が皆、必死に立ち働いている。
 鬼部おにべに殺された夫や息子の仇を取る。
 その一心で慣れない戦場に飛び込んだ女たちはいまも、鎧兜に身を包み、戦闘訓練に明け暮れている。
 西の遊牧国家ポリエバトルから送られた種馬を用いた馬の繁殖事業も軌道に乗っている。この辺り一帯の地形と気候は馬の繁殖と調教には確かにうってつけで、この三年間で多くの駿馬しゅんめが産まれている。この馬たちは『新しい国』の特産品としてすでに大陸中に知られており、人類に強力な機動力をもたらすと共に『新しい国』の財政を支える柱となっている。
 ――そうだ。これが人間の、人類の姿だ。たったひとりの勇者などになんの意味がある。勇者など無用。この心がある限り、人類は決して負けない。
 アステスはそう確信していた。
 頭上から、まるで合図を送るかのような羽音がした。
 上を見上げる。そこにはひときわ立派な翼を広げたおおわしが舞っていた。アステスの顔がほころぶ。
 「やあ、ベルン。また報告をもってきてくれたのか」
 その声と共に腕を差し出す。空を舞っていたおおわしは当然のごとくその腕にとまった。なにかをねだるようにアステスの顔を突っつく。
 「わかった、わかった。ほら、お礼だよ」
 と、アステスは小さな干し肉の欠片を差し出した。おおわしのベルンは満足そうにその『報酬』を受け取り、呑み込んだ。その間にアステスはベルンの脚に結ばれた文書を回収していた。
 おおわしのベルン。
 鬼界きかいとうにただひとり乗り込み、情報収集に当たっている『逃げ兎』[注一]ことアルノ。そのアルノの盟友であり、欠かせない協力者がベルン。アルノの集めた情報はこうしてベルンの脚に結ばれ、人類のもとへと運ばれるのだ。
 「お前がいてくれなかったらせっかくの情報も届かないからね。本当にありがとう。感謝しているよ」
 アステスはそう言ってベルンの頭をかいてやった。
 ベルンは『わかっていればいいのだ』とばかりに偉そうに一声、鳴いた。それから、大きく翼を広げ、アステスの腕から飛びだった。宙を二、三回、舞ってから、盟友であるアルノのもとへと帰って行く。その姿を見送り、アステスは文書を広げた。その顔が見るみる引き締まる。
 「鬼界きかいとうの地理。使えそうな道。鬼部おにべの集落……相変わらず見事な情報だ。まさか、たったひとりでこれほどの情報を定期的に送り届けてくるとはな。アルノス将軍からあの少年を紹介されたときには『こんなひ弱な子供がなんの役に立つのか』と思ったものだが……さすが、アルノス将軍の見る目は確かだったと言うことだな」
 アステスはそう呟くときびすを返した。この文書を『形式上の』上官である国王ハリエットに届けるために。

 アステスが宮殿の廊下を歩いていくと、すれ違った人々が男女を問わず振り返り、見つめ、うっとりとした表情になる。
 三年前、決まり文句のように『紅顔の美少年』と言われていたアステスの美貌は、この三年間でますます磨きがかかっていた。その美しさと愛らしさを兼ね備えた風貌は男女を問わず魅了する。その人気振りはもはや宗教的なものと言ってもよく、『新しい国』の偶像として多くの信者が会を作り、讃えているほどだ。本人にとってはどうでもいいことだが。
 三年前、上官であったジェイが諸国連合総将の地位に就き、中核となる戦士団の育成のためにこの地をはなれ、内陸に移った。その際、副官であったアステスがジェイの地位を受け継ぐ形で警護騎士団長となった。もちろん、『自分の上官はジェイ団長ただひとり!』を――国王ハリエットの前ですら――公言するアステスである。ジェイが内陸に移るというなら自分もついていくつもりだった。あくまでもジェイの副官として補佐するつもりだったのだ。しかし――。
 「熊猛ゆうもう紅蓮隊ぐれんたいの壊滅によって失われたのは一介の戦士ばかりではない。経験のある指揮官もその多くが失われた。いまの人類に指揮経験のある人間を一カ所に集めておく余裕はない。お前は警護騎士団長となり、この地を守り抜いてくれ。おれが帰ってくるその日まで」
 ジェイ本人からそう言われては断れるはずもない。そして、アステスはその言葉を守り、今日のこの日まで『新しい国』を守り抜いてきた。
 アステスは国王の執務室の前にやってきた。扉をノックする。
 「どうぞ」
 と、なかから澄んだ声がした。
 「失礼します、陛下」
 アステスは扉を開け、なかに入った。
 国王の執務室。
 そうと知らないものが見ればせいぜい地方役人の事務部屋としか思わないだろう。それぐらい、狭くて殺風景な部屋。小さな卓と小さな椅子がひとつずつあるだけで余分な装飾などなにもない。あるものは壁に並ぶ本棚とそこを埋め尽くす膨大な資料だけ。ハリエットは日々、この狭い部屋のなかで国王としての仕事に没頭しているのである。
 ――このお方は国王となったいまも決して華美を求めず、黙々と自分の職務を果たしておられる。その点は文句なく立派だ。
 ハリエットに対してはなにかと点の辛いアステスもそのことは全面的に認めていた。
 「陛下。先ほどベルンが到着し、逃げ兎からの情報を届けて参りました」
 逃げ兎。
 アステスがアルノのことをそう呼ぶのはさげすみからではない。その逃げ足の速さによる情報収集能力に敬意を払っているからだ。
 「そうですか」
 ハリエットは顔をほころばせると文書を受け取った。
 ハリエットも充分に貴族の令嬢らしい清楚で愛らしい美貌の持ち主なのだが、男女を問わず人を魅了するアステスの美貌の前では霞んでしまう。
 もっとも、ハリエット本人はまったく気にしていない。ハリエットは外見で勝負している人間ではなかったし、より優れた美貌の主の前で霞んでしまうのはフィオナやスヴェトラーナで慣れていた。
 「相変わらず、見事な情報ですね。量も多く、分析も緻密です」
 文書を一読したハリエットは感嘆の思いを込めてそう言った。
 アステスもうなずいた。
 「はい。質量共にきわめて優れた情報です。我々、人類軍がいずれ鬼界きかいとうに攻め込むときにはこの情報はまさに宝となるでしょう」
 「確かに。アルノス将軍は素晴らしい人物を紹介してくださいました」
 ハリエットはそう言った後、アステスに告げた。
 「こちらにも重要な知らせが届きました。これをご覧ください」
 ハリエットはアステスに一枚の封書を差し出した。受け取ったアステスは封書を開いた。なかの手紙を一読すると、その美しくも愛らしい美貌が喜びに輝いた。
 「おおっ! ついにアンドレアさまがレオンハルトの王都を征圧したのですね⁉」
 「はい。これで、アンドレアさまがレオンハルトの国王。あくまでも、ご子息であるアートさまが成人するまでの間の仮の王と言う立場ですが。レオナルド陛下は……」
 「陛下!」
 レオナルド陛下。その呼び方に――。
 アステスは苛烈と言っていい叫びをあげた。
 「いまや、レオンハルト国王はアンドレア陛下であらせられます。それ以外のものに国王としての敬称をつけて呼ぶなどアンドレア陛下に対し奉り失礼というものです」
 その言葉に――。
 ハリエットはハッとなった表情をした。
 「……確かにそうですね。うかつでした。レオナルド……は」
 レオナルド。
 そう呼び捨てにはしたもののなんとも言いづらそうだ。
 確かに、ハリエットは追放される以前は盛んにレオナルド批判を繰り返す急先鋒ではあった。だからと言って、アンドレアやアステスのようには割り切れない。そもそも、ハリエットはレオナルドを打倒するとか、追放するとか、そんなことを望んでいたわけではない。勇者ガヴァンや熊猛ゆうもう将軍しょうぐんウォルターに対するのと同じように、ひとりでは戦えないことを知り、周囲との協力関係を築くことの大切さを知ってもらいたかっただけなのだ。
 アステスにしてみればハリエットのそんな点が甘く思えるし、歯がゆくもある。
 ――この方はあまりにも人を信じすぎる。こんな甘いことで本当に諸国連合を率い、鬼部おにべとの戦争を戦いぬけるのか。
 そう疑わずにはいられない。
 そんなアステスの心を知ってか知らずか、ハリエットはつづけた。
 「愛人であるデボラ……と、共に国から追放したそうです」
 「三年前とは立場が逆転したわけですね。おごりたかぶった愚かものにはふさわしい末路です」
 アステスの言葉には一切の容赦がない。
 三年前。当時はまだ人類防衛の最前線であった町エンカウンにおいて、国王レオナルド、熊猛ゆうもう将軍しょうぐんウォルター、勇者ガヴァンたちが町を守るために奮闘した兵士たち――ジェイとアステスの部下たち――の死体を踏みにじったことは忘れていない。できることなら三人ともこの手で斬り捨ててやりたいと思っていた。
 うちふたりはすでに敵との戦いに果てるという――アステスから見れば――もったいないほどの死に方をした。残るひとり、長兄であるレオナルドにはせめて、追放されたあげくの惨めな死を期待したいところだった。
 「アンドレアさま……アンドレア陛下からは正式に諸国連合への加盟を求める書類がどいております。もちろん、諸手もろてをあげて歓迎します。アンドレア陛下の武勇とかのが鍛えあげた闘戦とうせんの集団。かのたちは人類にとって強力な力となることでしょう」
 アンドレアがレオンハルトに帰還するに際して、かのとかのの率いる闘戦とうせんたちに武器、鎧、その他の装備品を提供したのはハリエットをはじめとする諸国連合だった。アンドレアがレオンハルト国王になったあと、諸国連語に加盟することはその時点ですでに決まっていたことだった。
 「ならば、逆襲もしやすくなりますね。本来、切り捨てていたはずのレオンハルトが新たな戦力として加わったことになるわけですから」
 「はい……」
 アステスの言葉に――。
 ハリエットは表情を曇らせた。
 「……わたしたちはこの三年間、守りを固め、戦力を増強し、逆襲のための力を蓄えてきました。しかし、それもすべてはレオンハルトの犠牲があってこそ。もし、鬼部おにべが制圧範囲を広げることを優先していれば、守りを固める間もなく敗北していたことでしょう。鬼部おにべがレオンハルトを支配し、その地に残る人々を狩りの獲物として扱うことを優先したからこそ、わたしたちは守りを固めることが出来た。鬼部おにべのそれ以上の侵攻を防ぐことが出来た。わたしたちはレオンハルトを犠牲に時間を稼いだ。その罪の大きさは……」
 「陛下。それは仕方のないことです」
 アステスが軍事の専門家らしくピシャリと言いきった。
 「これは戦争なのです。しかも、鬼部おにべという絶対悪相手の、種族の存亡を懸けた戦い。犠牲を出さずにすむことはあり得ません。多くの犠牲が出るからこそ、その犠牲に報いるために人類世界を守り、鬼部おにべを倒さなければならないのではありませんか。それなのに、その人類を率いる身であるあなたが、そのように覚悟のないことでどうしますか」
 「……確かに。あなたの言うとおりです。わたしにできることは人類を守るために尽力することだけ。犠牲とした人々に詫びるのはそれからのこととしましょう」
 「それでこそ、諸国連合の盟主たるお方です」
 「ええ。ですが、逆襲のためにはまだまだ戦力が足りません。弱虫ボッツはたいそう威力のある新兵器だと聞いておりますが……」
 「……はい」
 ハリエットの言葉に――。
 アステスはややとげを含んだ表情と口調で答えた。
 「性能は申し分ありません。弓矢とちがい非力な婦女子でも扱えますし、威力も数段、高い。ただ、筒のなかで爆発を起こす分、その爆発の威力に耐えられるだけの筒を作ることがむずかしく、大量生産には向きません。主力兵器として頼るわけには参りません」
 その言葉に――。
 くすり、と、ハリエットは笑った。
 「相変わらず、弱虫ボッツに関しては手厳しいですね」
 「そ、そう言うわけでは……」
 サッ、と、アステスの愛らしい美貌に朱が差した。
 アステス自身、小柄で華奢きゃしゃな体付き。指揮能力は優れていても一兵士としてごくごく非力で弱い部類。その弱点を補うべく自分自身、多くの新兵器を発案してきた。
 しかし、それらはいずれも従来の弓矢などを改良したものであり、ガスの爆発を利用して鉄の球を撃ち出すという弱虫ボッツのような画期的な新兵器を生み出したことはない。
 アステスがそのことを密かにくやしがっていることをハリエットは知っている。
 「気になさる必要はありませんよ。弱虫ボッツに使われるガスは北方の山岳地帯にしか産出しないのでしょう? あなたが開発できなかったのは当たり前です」
 「そのガスも問題です!」
 アステスは顔を真っ赤にして叫んだ。
 「あのガスは産出する地域が限られている上に、少量しか採取できない。気体という特性上、輸送するのは極めてかさばりますし、その間に自然と失われてしまう。全軍に豊富に供給する、と言うわけには参りません。まして、鬼界きかいとうにまで運ぶのは無理があります。結論として、弱虫ボッツは防衛用の兵器としてはかなめとなり得ますが、こちらから攻め込むために使うには向かないと言うことです」
 「そうですか。つまり、逆襲に転じる際にはこれまで通り、剣や弓に頼るしかない。そういうことですね」
 「はい。そして、そのためにこそ、いまジェイ団長、いえ、ジェイ総将がその剣や弓の使い手を育成するために内陸において練兵に励んでおります。逆襲のための準備期間として定められた三年目が終わるまでもう間もなく。近いうちにジェイ総将が精鋭軍を率いてご帰還なされることでしょう。そうなれば……」
 アステスがそう言ったそのときだ。
 国王の執務室だというのにノックする程度の礼儀すら忘れてひとりの事務官が飛び込んできた。
 「陛下! ジェイ総将がたったいま、ご帰還なさいました!」

[注一] 逃げ兎とおおわしのベルンに関しては「自分は戦士じゃないけれど」第四話「我らが英雄、逃げ兎 ~前日譚~」を参照のこと。
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