ソードオブマジック 異世界無双の高校生

王国編

オークキング

「いや、やりすぎだ。いきなり最大威力の魔法ぶっ飛ばすと素材取れないだろ！」
そう俺はともはるに注意したのだが
ともはるは
「殺された恩返しをしてしまいました。すみません。」
とにやにやしながら言ったのであった。
こりゃいかん。
こいつ、どんだけ鼻伸ばしてんだ。
3年前の失敗忘れてんのか。
そこに雪の静かな叱責が飛ぶ。
「ともはる。いい加減に、しなさい。オークジェネラル100体以上討伐させたら、例のあれくる。その時は私がする。」

一見、調子に乗ってるともはるを注意してるように見えるが
これは違う。
ただ、暴れたがってるだけだ。

しかも、『天災クラス』オークキング相手に。
まぁ師匠の見立てなら雪レベルだったら余裕らしいのだが
油断したらどんなに強くても死ぬ。
そこで俺は
「雪、わかってるとは思うが油断はしないでくれよ。」
そう雪に言った。
「ん。ごめん。あっ来た。」
そう言い雪は、前を見た。

ともはるがオークジェネラルを蒸発させたあたりから、黒いモヤみたいなものが集まる。

そして、そいつは実体を表した。

全身に鎧を装備し、腰には二本の剣。
そして5mはあるであろう巨躯。
間違いないあいつがオークキングだ。

「ぱたーんワン。起動。」
姿を確認した雪が即座に、スキルを発動させた。
雪のスキルは『オーバー』。
これに変わりはないが、スキルレベルMAXになった雪は
様々なことができるようになった。
そのうちの一つが、スキル発動のパターン化だ。

パターンワンは、自分の身体能力を5倍にして、対象の敵の身体能力を5分の1にするという、雪が最も使っているものだ。

そして、これを発動させて、勝てた相手は俺と師匠しか未だいない。

ともはるはあっさり負けました。
まぁともはるは基本武器を使った戦い方だからな。
さっきの魔法とか、強敵相手だったら使わせてもらえないし。

そうこうしているうちに、オークキングは俺たちに向かってきた。
「雪来たぞ。」
一応俺は雪にそう言った。
が
「ん。もう終わった。」

まだオークキングは走って来ているが？

走ってきていたオークキングの体が横にズレた。

なるほど。しゅっ、て走って、ぱっ、と切ってきたんだな。

『天災クラス』のオークキング。

まぁこんなもんか。