死神のレクイエム

ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ

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第1章  白銀の少年

007  白銀の少年①Ⅲ

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「本当にしつこいな。だけど、これが日常なのか……」
 ほとんどが退屈なこの世界は、皮肉にも普通であり、今は戦争やテロはここ何年か起きていない。
「はぁ……俺、飯食い終わったから帰るわ。帰りにスーパーに寄らないといけないし……」
 バックを背負い、ワイヤレスのイヤホンを片耳に装着した正寿が、音楽の音量を小さくして帰る準備をした。
「結局買い物行くんじゃない。白雪、チャンスだよ。一緒についていきなさいよ……」
「なっ、何を言っているの、かえでちゃん‼ そ、そんな別に……私はいいよ!」
 白雪は、立ち上がって楓の襟を両手で握ると、体を前後に大きく揺さぶった。正寿は、立ち上がって手を振ると、その後に総悟そうごが後からついてきて白雪たちに、じゃあーな、と言い残して教室を出て行った。
「なぁ、さっき楓が言っていたことってなんだ? 白雪がどうとか、何とかって言っていたんだが……。お前、心当たりあるか?」
 総悟は正寿まさとしの隣に並んで歩きながらため息をついた。
 総悟は何か知っているようで、手を口元に当てて、白雪も大変だな、と小さく呟いた。親友である総悟は正寿の知る限り、謎の多い親友である。たまに何を考えているのかわからず、時々、学校を抜け出すこともあるのだ。
「正寿、本当に言っているのか? いや、何でもない……」
 総悟は開き直ってそれ以上何も言わなかった。そして、話を変えるようと総悟は、
「なんで、正寿が家の食材を買いに行くんだ? 家ではめったに作らないんだろ?」
「ん、ああ。ただ、ああ言っておけば早く帰れると思っただけだよ。楓の場合、たまにしつこい所があるからな」
「ま、そう言うことにしといてやるよ……」
「ああ、そうしてくれ……」
 スマホ画面を操作しながら、正寿が呆れた言い草で言う。
 確かにこれが最善の手段だが、嘘は言っていない。たぶん、家に帰ったら荷物持ちをさせられながら午後は振り回されること間違えないだろう。四人兄妹の一番上はこういうことは我慢しないといけない立場である。確か、あの中で一番春乃はるのには頭が上がらない。
「でも、そんなに鈍感だといつかは困る事になるぞ。まあ、その時が来たらわかるさ。俺の言った意味が……」
「あ、そう。じゃあ、その時になったらお前に答えを訊くとするよ」
 総悟はわざとらしく笑いながら、正寿は小笑いした。
 正寿は、白銀の髪を掻く。
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