みんなの心の傷になる死にキャラなのに、執着重めの皇太子が俺を死なせてくれない

兎束作哉

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第7部3章 対話を目指して

07 竜対策本部司令塔

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 会議は難航し、ほんの数分の休憩に入った。


「ニル、お疲れ」
「お疲れ、ゼラフ……うーん、肩こっちゃったなあ」
「まだ、んな年じゃねえだろ」
「年じゃなくても肩は凝るでしょ。なんか、すごく難航しているなって思って」
「確かにな。皇太子派閥と、皇太子妃派閥って感じか?」
「…………嫌なこと言わないでよ」


 ゼラフに手渡されたコップには水が入っており、俺はそれを受け取った後ため息をついた。
 会議室には見知った貴族から、こういった場にはあまり出てこない貴族までまちまちいる。部屋の中はピリついた空気で、休憩に入った今も気が抜けない状況が続いている。
 最近頻繁にウヴリの目撃情報が上がってきている。
 ウヴリの行動範囲が広くなってきたこと、もしくはオセアーンの予言にあったかことが近々起きるのではないかとささやかれているのだ。そのため、皇室をはじめとするあの調査に関わった貴族たちは気が気じゃない。
 一度、ウヴリと対戦したときに騎士団が完敗してしまったこともあり、今回は慎重に、そして入念に計画を立てなければならないと。
 また珍しく、あの父上が難しい顔をしていたこともあり、これはただことではないとなっている。


(皇太子派閥と、皇太子妃派閥ってなんだよ……)


 コップの水に映る自分の顔を見つめながら、俺はグッとガラスに爪を立てる。
 ゼラフの言う、皇太子派閥と皇太子妃派閥というのは、今回の会議で、どちらの指揮に従うが的な話になったからだ。
 戦術や視野の広いセシルにつくか、竜に攻撃されない俺を中心とした対話型の戦法をとる俺につくか。俺とセシルの知らない話が目の前で繰り広げられたので、さすがに参ってしまった。
 竜と対話はできないと割り切ってしまうのか、それとも対話を目指すのかというのが会議の趣旨だったのだが、それがねじれて俺かセシルかみたいな話になってしまったのだ。

 セシルとて、対話ができて、犠牲を出さずに済むのであれば俺にすべてを託すだろうが、以前、それを試みて失敗した前例があるので、対話は不可能と割り切ってしまったほうがいいという人も中には大勢いる。しかし、その場合、ウヴリを誰が討伐するのか、または討伐できるのかという関門があった。
 騎士団ですら奇襲を食らえばたて直すこともできないほどの力を持つ竜を一体、誰がどんな風に倒すというのだろうか。
 そこの解決策が見つからない限り、ウヴリ討伐なんて言うのは夢のまた夢だ。それに、ウヴリを倒せたところで、飛竜たちの反感を食ってしまえば、大勢の死者が出ることは確実だ。
 竜と人の戦争が始まってしまう日は近いのかもしれない。
 でも、どう考えても圧倒的に人間の力は不足している。


「ピリピリしすぎんのもよくねえよな」
「そうだね……でも、あれだけ目撃情報が上がってるってことは、ウヴリが何かしようとしていることは確実だろうし……」


 ウヴリの目撃情報はここ最近で一気に増えた。それが何を意味しているのかはつかめないままだが、いくつかの憶測は飛び交っている。
 一つは、俺たちへの宣戦布告。人間を滅ぼすために動いているという説だ。これは、ウヴリが人間に対して見せた敵意を見てそう思っている人が多い。
 二つ目は、氷帝を復活させようとしている説だ。ズィーク・ドラッヘンがなしえなかったことだが、竜であるウヴリが復活させようとしているのではないかと一部では囁かれている。各地を飛び回り、目撃情報が多発していることからそう考えている人がいるらしい。
 根拠はそれだけなのだが、にわかにそんなわけがないと言い切れる内容でもなかった。
 ウヴリは、氷帝に執着しているようだったし、俺に対しての扱いも特別なものに感じた。もちろんそれは、オセアーンのときも似ていたが、彼女が向けた寂しそうな瞳は、氷帝と何かつながっているのではないかと思うのだ。


「はあ……」
「ため息は良くないな。ニル」
「……セシル?」


 俺とゼラフが一緒に休んでいると、セシルが割って入ってきた。彼も片手にコップを持ち、水分補給をしている最中らしい。
 俺が座っている椅子の前に、近くにあった椅子を引っ張ってくると、向き合うように座る。何で、そんなことするのだろうと、思わず顔を逸らしてしまえば、寂しそうな雰囲気が前から伝わってきて、しぶしぶ彼のほうを見た。


「どうしたの?」
「今の議題で、俺につくかお前につくかという話が出たからな」
「ああ、セシルも気にしている感じ? あはは……なんか、嫌だよね。俺たちが始めたことじゃないのに」
「確かにそうだな。どちらの方法も確実じゃない……のにもかかわらず、話の話題は、話題となっている俺たちではなく第三者が盛り上がっている」
「まあ、そうだね」
「興味がないのか?」


 セシルは、不思議そうに尋ね、首をかしげていた。
 興味がないというよりは、セシルの言う通り、話題に上がっているのに、俺たちに反応を求めない貴族たちの態度に呆れていたのだ。
 俺的には、対話で解決するなら、それこそ竜と人が手を取り合える時代がくるならそれに越したことはないだろう。しかし、それは一度失敗しているがゆえに現実的ではないとみなされている。
 かといって、竜を殺せば竜殺しの呪いにかかり、一生苦しめられることになる。皆、リスクは負いたくないのだ。だから、こっちの案が通った場合、二つ以上の大きな問題、障壁が立ちふさがる。

 ウヴリをどううち倒すのか。その呪いを誰が背負うのか。

 オセアーンのときは、未来から来た俺たちの息子、フィルマメントが彼を殺してくれた。その後、フィルマメントがどうなったかはいまだ分からない。彼と話す手段もなければ、現在、未来から来たフィルマメントの記憶を持っているのは俺しかいないわけで……
 未来のフィルマメントが二つ呪いを受けたのか、呪いが上書きされたのかもよくわかっていない。
 とにかく、彼がまた来て、俺たちを助けてくれるなんて言う奇跡は起こらないと思う。完全に、この世界から未来のフィルマメントの記憶は消えてしまった。それはすなわち、この世界には本来いちゃいけない存在だったのだ――ということの証明。


「難しい顔をするんだな」
「そりゃ、いろいろ問題だからね。理想はあっても、理想に至るまでの過程が大事なのであって。今は、過程うんぬんよりも、方法を決めている最中だからさ。俺は、考えるよりも身体を動かしたほうが頭が回転する人間だから、議会とか、こういう場は苦手なんだよね」
「そういうふうに見える」
「そういうふうにって……セシルは、こういう場は苦手? 俺よりも、作戦会議とかに出てるよね」


 俺が捕まったとき、魔塔の対策本部が建てられたときも、セシルが先導してくれていたと聞くので、彼はこういった頭を使うことに関しても長けている。
 彼はゲームのキャラクターで言えばすべてが基準値を超えているオールラウンダーだ。
 セシルは、水を一口含み、大きな喉ぼとけを上下させた後「俺も、あまり好きじゃない」と一言言った。


「大切な話だと理解しているが、時間をだらだらとかけるのは嫌いだ。時間を無駄に浪費してまとまった意見が幼稚なものであればあるほど、呆れてしまう。今回の議論についてもそうだが、結局リスクを負いたくないがために逃げている。主題は、忘却竜をどうするかだ。そこからズレてしまって保身に走っている連中を見ていると呆れてしまうな」
「あはは、セシルらしいね……確かにそうだけど」
「リスクは必ず付きまとうものだ。どれほど回避しようとしても、穴は出てくる」
「そういう場合、セシルはどうするの?」
「リスクは伴うものと仮定して物事を進める。そのリスクを最小限に減らす努力はするがな? まあ、リスクを負ったところで、死ななければいい。リスクが大きい方法はとらないただそれだけのことだ」


 はっきりとした物言いに、俺は少し怖気づいてしまった。
 リスクは何事にも付きまとうという言葉は説得力があり、現実的なセシルらしい言葉だ。そのリスクを最小限にするが必ず穴があるわけで、予期せぬことが起きる。それが現実だ。
 それらも視野に入れたうえで極力リスクがないものを選び、最後は力技で――というところだろうか。


(まあ、それが一番現実的だよね……)


 目的を達成させることを第一にすれば、いらぬ感情を殺して突き進むほうが無駄がない。セシルの言っていることには賛成だった。しかし、人間リスクが少しでもあればしり込みしてしまうものだ。そのリスクがあっても……というところを乗り越えられる勇気が必要だ。


「ゼラフだったらどうする?」
「何で俺にふったんだよ」
「いや、 なんとなく。みんなの意見が聞きたいなって……」
「んじゃあ、お前も後で答えろよ」
「え?」
「えっ、ってお前、自分から聞いておいて、答えねえってのはフェアじゃねえだろ」
「あー……二人ともそういうところは似てるんだ」


 完全に盲点だったわけだが、セシルだったとしても、俺が質問すれば同じように質問して答えを求めるだろう。
 ゼラフは、口を尖らせた後、ガシガシと頭を掻いて「俺だったら、か」と一言おいたうえで俺のほうを見た。


「皇太子殿下と同じだよ。リスクは必ず出てくるし、予期せぬこともおこりえる。だからと言って、途中で放り出すわけにはいかねえし、もし絶望的な未来が視えちまえば俺は逃げる。ハイリスクハイリターンなことはしない」
「まあ、普通そうだよね」
「……今回の場合、リスクがすくねえのは、ニルが対話を成功させることだ。つっても、そんな難しいこと簡単にできるかよって話だがな」


 ゼラフは、完全には無理じゃないが、今の状態では厳しいと言った。
 今回の会議にはフロリアン卿も参加している。フロリアン卿は常に俺の味方をしてくれるが、それは、魔塔にとっても帝国にとっても利益がある存在だし、利益のある作戦だからだろう。
 しかし、問題はやはり俺が一度それに失敗しているということ。
 ウヴリの怒りを収める手段を現状もちえないことだった。


(俺が、もう一度彼女と向き合うしかないよな……)


 それは簡単なことじゃないと分かっている。それでも、誰かが傷ついて収めた結果など、俺は認めたくない。犠牲の上に成り立つもの、それが最終的に賛美されて、曲解されていくのが見るに堪えなかった。


「それで、ニルはどうなんだ?」
「俺、俺は……リスクは負いたくない。けど、もし、大切な人が危険にさらされたらリスクなんて考えないと思う」
「おい、話が反れたぞ」
「ああ、そうだっけ……えーっと」
「ニルらしい」
「セシル?」


 ゼラフの的確なツッコミを無視し、フッと笑ったのはセシルだった。
 彼は「失礼」と口元を覆ったが、優しい瞳をこちらに向けていた。全てを包み込んでくれそうな夜色の瞳を見ていると、心が浄化されていくような気もする。


(らしいって……)


 彼は、自分の言った言葉の矛盾に気づいているのだろうか。


「らしい、かな……」
「だが、リスクを考えず飛び込んで、お前の利益にはならないだろう」
「利益……セシルは、利益がないと救わないの?」
「………………そうじゃないのか?」


 セシルの言葉に突き放されたような感覚になった。
 今のセシルは、記憶がないわけで。きっと、記憶のあるセシルなら、リスクがあっても後先考えずに俺を助けてくれるのではないかと。
 でも、本来のセシルの考えは利益があるならリスクを負ってでも助ける。利益とリスクを天秤にかけてより比重の大きいほうを選択するというのだ。損得勘定で動いているといっても差し支えない。
 まあ、皇太子として常に様々なものを天秤にかけてきた彼だからこその一つの指標なのだと思うと、納得はいった。


(収穫祭のときは、損得勘定じゃなくて、リスクも後先考えずに飛行船から飛び降りたのに……)


 あの時の俺こそ、損得勘定で彼の苦言を呈してしまっていた気がする。それでも、心のどこかでセシルに助けてもらえるだろうという傲慢さもあったような……今思えばそう思うのだ。
 誰しもあるもの。


「そうだね。損得勘定……リスクがあっても、その後の利益を考えて選択するのは間違っていないと思うよ」
「そうだろう」
「……まあ、世の中にはそういう理論的なものじゃなくて、制御できない感情があることも知ってほしいけど」
「ニル?」
「そういえば、ゼラフ」


 俺は、話を変えるために、もう一度彼に話を振った。ちょうどあくびをしている最中だったらしく、彼は嫌そうに俺を睨みつける。わざとじゃないと分かっていても、柄が悪くて、一瞬ひょえっと肝が冷えた。


「ゼラフ、本当に君って柄悪いよね」
「ああ?」
「そういうことだよ……」
「はあ~~~~んで? んだよ」
「切り替えの早さも見習わなくちゃね……」


 なんで今、機嫌が悪いのか俺には理解できなかったが、セシルと話したくないがために俺が話題を振ったのが気に食わなかったのかもしれない。というか、それしか考えられなかった。
 ごめん、と心の中で謝りつつ、ゼラフを見れば仕方がなさそうに「何だよ」ともう一度聞きなおした。


「えっと、アルカンシエル王国のほうも難航しているんだったよね。ほら、悪夢竜の……」
「らしいな。帝国が、忘却竜の討伐、もしくは沈静化を急いでんのはそれも理由にあるんだろうな」
「……相手の国に貸しを作ること。俺たちが先に忘却竜を倒したのち、アルカンシエル王国に救援部隊を派遣する。そうすることで、貸しを作ろうって話だよね」


 セシルのほうを見れば、こくりと頷いていた。
 政治や、外交はこういうところがあるから嫌いだ。もちろん、それは国のためであり、お国ファースト精神の表れではあるが、他の国を利用してまで、自分たちの国をどうにかしようというのが少々心苦しかった。言ってしまえば、この大陸にある三か国に関しては全部の国と同盟を結んでおり、来るときは協力しようという条約が交わされているはずなのだ。それなのに、貸しを作るために救援部隊を、先に竜を討伐して――など、私欲に溢れすぎている。
 それが見え透けてしまうため、俺はこの議論の論点がずれていると思ったのだ。

 ウヴリがいることで、国にどんな影響があるのか。それを考えるほうが、アルカンシエル王国に救援を出す出さないや、討伐なのか対話なのか変わってくる気がするのだ。
 ウヴリの力を目の当たりにしている人、セシルの現状を知っている人ならなおさら、ウヴリがいることでどんな被害が出るか分かっているはずだ。
 その被害を最小限に抑えるための会議のはずなのに……

 握った拳の内側に爪が食い込むのを感じた。


「……そうえいば、アルチュールは大丈夫かな?」
「アルチュールか?」
「アルチュールなら大丈夫だろう。あいつは、ああ見えてもできる男だ。心配いらない」
「セ、セシル……その、アルチュールへの信頼感というか、何というか……」
「俺が認めた男だ。常に笑顔の絶えないやつだが、切れ者だ。それに、アルカンシエル王国には勇者がいるからな」
「勇者……か。そうだったね」
「だからあちらのほうがことが早く片付くかもしれない――と思ったが、これもそう変わらないだろうな。国によって竜への対策の方法が違う。また、地形や気候も関わってくるとすれば、いくら軍事力のある国であっても、場合によっては苦戦を強いられるだろう。それほどまでに、竜は異常な存在だ」


 セシルはそう言い切って、コップに入っていた水をグビッと飲んだ……かと思われたが、すでに空だったようで、俺のコップに視線を移した。


「セシル、いる?」
「いいのか?」
「間接キスになるけど、よければ」
「かまわない」


 動揺することなく、彼は俺が差し出したコップに唇をつける。ちょうど俺が飲んでいたところだったが、セシルは気にする様子もなかった。


(まあ、そうなるよね……)


 感謝する、と言って返されたコップは空になっており、水滴だけがべたべたとコップの周りに付着していた。

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