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52 ハチミツ食べたいな
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おやつ、おやつが食べたい。
レーズンバターサンドが食べたい。バナナも食べたい、あるいはタコ焼きも食べたい。
そのどれもがこの世界には存在しないという事実。絶対的な絶望、悲劇、あるまじき事態。
「いかに膨大な魔力を持ち、それを駆使して強大な敵を打ち倒そうが、美味しいおやつの1つも食べられないようでは意味がない。俺はそう断言しよう。ここに宣誓しよう」
「それでハチミツなんて採りに行くんですか? エフィルア様。それ、ほんとに美味しいんですか?」
「ふう、トカマル君よ。美味いかどうかだって? そりゃあ分からないさ。なにせこの世界でのハチミツがどんな味なのか俺は知らないのだから。だけどね、それがほんの僅かな可能性だとしたって、俺は挑戦し続けるだろう。なぜなら、甘いものが食べたいからだ」
「良く分からないですけど、とにかく甘いものが食べたいんですね、エフィルア様は」
「そういうことだ」
何の変哲もないあの日本からこの世界に来て、時がたてばたつほど、なにか美味しい物が食べたいなという感情がムクムクと押し寄せてくる。そんな最近。
俺達はついにハチミツ採集へと向かうことにした。
やや遠い場所なのだけれど、いくつかついでの用事もある方向なので都合がよかったのだ。
俺達の乗った馬車は、積荷を乗せて街道を進む。
「おいっ、この縄を解け下郎どもめ。本来なら貴様らなどが我々の身体に触れるだけでもおこがましいというのに、よりによって縄に縛って運ぼうなどとは……」
今回の積荷は、少しばかり騒がしい罪人である。
このあいだまで聖女神殿の神官をやっていた人たちなのだが、彼らを大きな町へと運ぶのが今回の仕事だ。
そう、ただ単に甘いものが食べたいからなどという考えだけで動いているわけではなく、ちゃんとお仕事もしているのだ。
ああー大変だなー、喧しい罪人を護送するのは大変なお仕事だなー。
ちなみにこの馬車は大屋さんの物。
荷台を引いている生物は、馬というよりは牛に似ている。
四肢の筋骨は隆々とたくましいし、額には丸い小さな1本角もある。
ユニコーンの親戚で、もともとは精霊だったらしい。
防御力に秀でた精霊で非常におとなしいため、一般の人間が飼育するほとんど唯一の家畜となっている。
もっとも、伝説級の英雄であればドラゴンの1体や1000体くらいは飼い馴らすこともあるようだが。
馬車の外見は酷くおんぼろだ。
一見すれば、良く崩壊せずに車輪が回っているものだと感心するほどの年代ものにしか見えない。しかし荷台の中には、ロックゴーレム換算で10体分以上の鉱石が積み込めるという。体積と質量を軽減する高度な魔導回路が内部に組み込まれているらしい。
「なあに、ちょっとくらい見てくれが悪いほうが、賊に狙われずにすむってもんさね」
御者台からは大屋さんの声が聞こえてくる。
さて、今回の積荷は喧しい罪人たちだけではない。
他にも物品の山を積み込んでいる。それは鉱物や細工された宝石、人間には珍しい魔道具の数々など。ほとんどはコボルトさん達の手によるものだ。
大屋さんは仕入れたばかりのこの商品を、大きな町に売りに行くのだ。
彼女の見立てによると、これが実に儲かるというが。さて、どうなることやら。
そもそもこれを売りさばくのも楽な仕事ではない。
この世界の人間たちは非人間族との取引にやたらと厳しい目を向ける。
俺たちの住んでいるリナザリア王国では法的には許されている事なのだが、とにかく普通の人間は毛嫌いをする。
しかし、そうであるがゆえに利益がある。少なくとも大家さんはそのように見立てていた。
馬車は町をでてからそのまま南下。ガーゴイルガーデンと呼ばれる荒地をグルリと迂回してから西に向かう進路をとる。
街道はよく整備されていて魔物も少ない。
のんびりした旅路である。
ただし元神官たちは相変わらず喧しい。
「おい剣聖、お前は一体誰に従って動いているのか分かっているのか? そこにいるのは闇の悪魔だぞ? 聖なる力にあだなす悪魔たちだぞ?」
「う、うるさいな、今は俺に話しかけるな……」
元神官たちが今度話しかけたのは、馬車の後ろを駆け足でついてくる男だ。
彼はシオエラル。リナザリア南町では次代剣聖と呼ばれている。いつも聖女エルリカの影に隠れていたからあまり目立っていなかった彼だが、それでも彼はあの街の領主の1人息子である。
今回の罪人護送の見届け人として、兵士2名と共に俺達についてきている。
正直言って邪魔臭い。
護送任務はさっさと終えて彼らとはさよならしたい。
そんな俺の思いを乗せて馬車は軽快に進んだ。
リナザリア王国南部の都市、ドンパウに到着した頃、日はまだ高く、町の門にも中の大通りにも人が多かった。
とりあえず依頼を達成してしまおう。
護送先はこの町の領主が治める砦である。
砦の前まで馬車で行き、元神官達を降ろして中へと進む。
「エフィルア、わたしゃこっちの商売をやってるからね」
「はい大屋さん、またのちほど」
俺達は砦の兵士に案内されて中へ。
ここの領主はリナザリア国王と直接の血縁関係がある人物らしい。
魔物に対する防衛の要衝であるこの城塞都市は、俺達が住んでいる南町のよりも遥かに強固な防御網を築いている。
領主の立場を比べても、半分独立した地方豪族である剣聖一族とはかなり違うようだ。
砦の奥に進むと、そこには身分の高そうな役人がいた。この町の冒険者ギルド職員も来ているようだ。
受け渡しは思っていたよりもあっさりと完了した。
罪人たちは多少暴れたものの、厳ついギルド職員にゲシゲシと足蹴にされてからは大人しく言う事を聞くようになっていた。
ギルドの人はご立腹の様子で、罪人に対して容赦がなかった。
なにせ聖女神殿で起きた事件の最後の被害者は冒険者ギルドのマスターだったわけで。流石にギルドサイドも本気でお怒りのようだ。
この事件の首謀者である聖女エルリカの親父は既にこの世に存在しないが、聖女神殿の残党には、これから普通に人間の法による処罰が待っている。
ひととおり手続きも終わって砦を出る俺達。
これで面倒な仕事も片付いたので、剣聖たちにはとっとと帰ってもらう。
さてそれでは、美味いものでも探そうか。
何の為にこんなところまで馬車にゆられてやってきたのか。それはもちろん美味いものを求めての事なのである。
それが唯一にして絶対の真理、万物不変の法則。
さあ、ハチミツの情報を集めようか。そして、その他もろもろ何でもいいから肉以外の食材を探そう。
俺達は町の広場へと向い、そこで徐に屋台の準備を始めるのだった。
レーズンバターサンドが食べたい。バナナも食べたい、あるいはタコ焼きも食べたい。
そのどれもがこの世界には存在しないという事実。絶対的な絶望、悲劇、あるまじき事態。
「いかに膨大な魔力を持ち、それを駆使して強大な敵を打ち倒そうが、美味しいおやつの1つも食べられないようでは意味がない。俺はそう断言しよう。ここに宣誓しよう」
「それでハチミツなんて採りに行くんですか? エフィルア様。それ、ほんとに美味しいんですか?」
「ふう、トカマル君よ。美味いかどうかだって? そりゃあ分からないさ。なにせこの世界でのハチミツがどんな味なのか俺は知らないのだから。だけどね、それがほんの僅かな可能性だとしたって、俺は挑戦し続けるだろう。なぜなら、甘いものが食べたいからだ」
「良く分からないですけど、とにかく甘いものが食べたいんですね、エフィルア様は」
「そういうことだ」
何の変哲もないあの日本からこの世界に来て、時がたてばたつほど、なにか美味しい物が食べたいなという感情がムクムクと押し寄せてくる。そんな最近。
俺達はついにハチミツ採集へと向かうことにした。
やや遠い場所なのだけれど、いくつかついでの用事もある方向なので都合がよかったのだ。
俺達の乗った馬車は、積荷を乗せて街道を進む。
「おいっ、この縄を解け下郎どもめ。本来なら貴様らなどが我々の身体に触れるだけでもおこがましいというのに、よりによって縄に縛って運ぼうなどとは……」
今回の積荷は、少しばかり騒がしい罪人である。
このあいだまで聖女神殿の神官をやっていた人たちなのだが、彼らを大きな町へと運ぶのが今回の仕事だ。
そう、ただ単に甘いものが食べたいからなどという考えだけで動いているわけではなく、ちゃんとお仕事もしているのだ。
ああー大変だなー、喧しい罪人を護送するのは大変なお仕事だなー。
ちなみにこの馬車は大屋さんの物。
荷台を引いている生物は、馬というよりは牛に似ている。
四肢の筋骨は隆々とたくましいし、額には丸い小さな1本角もある。
ユニコーンの親戚で、もともとは精霊だったらしい。
防御力に秀でた精霊で非常におとなしいため、一般の人間が飼育するほとんど唯一の家畜となっている。
もっとも、伝説級の英雄であればドラゴンの1体や1000体くらいは飼い馴らすこともあるようだが。
馬車の外見は酷くおんぼろだ。
一見すれば、良く崩壊せずに車輪が回っているものだと感心するほどの年代ものにしか見えない。しかし荷台の中には、ロックゴーレム換算で10体分以上の鉱石が積み込めるという。体積と質量を軽減する高度な魔導回路が内部に組み込まれているらしい。
「なあに、ちょっとくらい見てくれが悪いほうが、賊に狙われずにすむってもんさね」
御者台からは大屋さんの声が聞こえてくる。
さて、今回の積荷は喧しい罪人たちだけではない。
他にも物品の山を積み込んでいる。それは鉱物や細工された宝石、人間には珍しい魔道具の数々など。ほとんどはコボルトさん達の手によるものだ。
大屋さんは仕入れたばかりのこの商品を、大きな町に売りに行くのだ。
彼女の見立てによると、これが実に儲かるというが。さて、どうなることやら。
そもそもこれを売りさばくのも楽な仕事ではない。
この世界の人間たちは非人間族との取引にやたらと厳しい目を向ける。
俺たちの住んでいるリナザリア王国では法的には許されている事なのだが、とにかく普通の人間は毛嫌いをする。
しかし、そうであるがゆえに利益がある。少なくとも大家さんはそのように見立てていた。
馬車は町をでてからそのまま南下。ガーゴイルガーデンと呼ばれる荒地をグルリと迂回してから西に向かう進路をとる。
街道はよく整備されていて魔物も少ない。
のんびりした旅路である。
ただし元神官たちは相変わらず喧しい。
「おい剣聖、お前は一体誰に従って動いているのか分かっているのか? そこにいるのは闇の悪魔だぞ? 聖なる力にあだなす悪魔たちだぞ?」
「う、うるさいな、今は俺に話しかけるな……」
元神官たちが今度話しかけたのは、馬車の後ろを駆け足でついてくる男だ。
彼はシオエラル。リナザリア南町では次代剣聖と呼ばれている。いつも聖女エルリカの影に隠れていたからあまり目立っていなかった彼だが、それでも彼はあの街の領主の1人息子である。
今回の罪人護送の見届け人として、兵士2名と共に俺達についてきている。
正直言って邪魔臭い。
護送任務はさっさと終えて彼らとはさよならしたい。
そんな俺の思いを乗せて馬車は軽快に進んだ。
リナザリア王国南部の都市、ドンパウに到着した頃、日はまだ高く、町の門にも中の大通りにも人が多かった。
とりあえず依頼を達成してしまおう。
護送先はこの町の領主が治める砦である。
砦の前まで馬車で行き、元神官達を降ろして中へと進む。
「エフィルア、わたしゃこっちの商売をやってるからね」
「はい大屋さん、またのちほど」
俺達は砦の兵士に案内されて中へ。
ここの領主はリナザリア国王と直接の血縁関係がある人物らしい。
魔物に対する防衛の要衝であるこの城塞都市は、俺達が住んでいる南町のよりも遥かに強固な防御網を築いている。
領主の立場を比べても、半分独立した地方豪族である剣聖一族とはかなり違うようだ。
砦の奥に進むと、そこには身分の高そうな役人がいた。この町の冒険者ギルド職員も来ているようだ。
受け渡しは思っていたよりもあっさりと完了した。
罪人たちは多少暴れたものの、厳ついギルド職員にゲシゲシと足蹴にされてからは大人しく言う事を聞くようになっていた。
ギルドの人はご立腹の様子で、罪人に対して容赦がなかった。
なにせ聖女神殿で起きた事件の最後の被害者は冒険者ギルドのマスターだったわけで。流石にギルドサイドも本気でお怒りのようだ。
この事件の首謀者である聖女エルリカの親父は既にこの世に存在しないが、聖女神殿の残党には、これから普通に人間の法による処罰が待っている。
ひととおり手続きも終わって砦を出る俺達。
これで面倒な仕事も片付いたので、剣聖たちにはとっとと帰ってもらう。
さてそれでは、美味いものでも探そうか。
何の為にこんなところまで馬車にゆられてやってきたのか。それはもちろん美味いものを求めての事なのである。
それが唯一にして絶対の真理、万物不変の法則。
さあ、ハチミツの情報を集めようか。そして、その他もろもろ何でもいいから肉以外の食材を探そう。
俺達は町の広場へと向い、そこで徐に屋台の準備を始めるのだった。
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