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足るを知らない、欲
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思わず、後ずさる。
貝合わせの貝は足元に華やぐ様に並べられている。
それなのに、侑梨にはジーノの言う〈貝合わせ〉が別物に感じてならない。
近づくジーノに侑梨は座り込んだまま後ずさる。
「まって、なに…?」
奥の襖に辿り着き、怖くなった侑梨は隣の部屋に逃げ出しギクリとする。
その部屋は窓もない奥部屋で、
出入り口は侑梨の入った襖しかない。
誰もいない部屋のはずなのに、スタンド式の和ランプがぼんやりとした灯りを放つ。
その横の和ベットには高級そうな羽毛布団が整えられている。
「夫人はお姫様だった頃は玩具の貝合わせを。女王の今は男女の貝合わせを楽しむ魔女さ」
襖越しにジーノが語る。
身体が震える。怖い。怖いよ櫂さん!
襖が開いた。
貝合わせの貝は足元に華やぐ様に並べられている。
それなのに、侑梨にはジーノの言う〈貝合わせ〉が別物に感じてならない。
近づくジーノに侑梨は座り込んだまま後ずさる。
「まって、なに…?」
奥の襖に辿り着き、怖くなった侑梨は隣の部屋に逃げ出しギクリとする。
その部屋は窓もない奥部屋で、
出入り口は侑梨の入った襖しかない。
誰もいない部屋のはずなのに、スタンド式の和ランプがぼんやりとした灯りを放つ。
その横の和ベットには高級そうな羽毛布団が整えられている。
「夫人はお姫様だった頃は玩具の貝合わせを。女王の今は男女の貝合わせを楽しむ魔女さ」
襖越しにジーノが語る。
身体が震える。怖い。怖いよ櫂さん!
襖が開いた。
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