賢者の人生やり直し

冬城レイ

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第一章「ルミナス王国~イグドラ接触まで」

8「受け入れ」

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イグドラの説明が終わり、魔力を流すのをやめた。

そしてイグドラが、移動魔法を使って、私のところに来た。

国民もまだいるけど、気にしていないようだ。

小声で話そう。



「イグドラ、ここにきていいの?まだ国民もいるのに」

「全賢者。そんなことはいい」

「良くないし、全賢者って呼ばないでほしいな」

「じゃあなんと呼べば良い」

「今世はアリシアと名前があります」

「わかった。アリシア。それでー私は、これからどうすればいいでしょうね」

「私と、学院にきてよ」

「え、だって、私神龍ってバレたわよ?」

「多分大丈夫だよ、多分」

「二回言わなくていいわ!」

「まぁ今日は、私達の宿に泊まって、明日、校長先生のところに行って、どうなるか確認しましょ」

「わかったわよ…」





---





今は夜中。

だが、目が冴えてしまっている。

ちょいと魔法の練習をしておこう。

流石に国内で使ったらやばいやつなので、国境の外での使用。



転移で外に来た。

随分離れた。

ここなら、地面がえぐれる程度でも文句はないだろう。



魔法の名は『ヴァルド・レイア』と言い、光・風・火の魔法陣が空にデカデカと展開され、棒状のものになる。

その、棒状のものに、光・風・火の属性がすべて詰まっている。

まあ、コレより強い、魔法はいっぱいあるし、コレくらいならまだね。



よし、やろう。



「ヴァルド・レイア!」



無詠唱でもできるが、一人だし詠唱で。



魔法陣が構築され始めた。

黄色・緑・赤。

この色の魔法陣が、光属性魔法陣を中心に重なり、回っている。

そしてその真中にはすごいスピードで回り、黄色・緑・赤の色が混ざっている棒状のものが、ある。

構築完了までは、三十秒。



「おりゃぁ!」



ドゴォン!と言う音とともに、地面がえぐれているのがわかる。

土のえぐれた表面には、紫の光みたいなのが蓄積されている。

それだけ、光属性魔法が強いことがわかる。

しかも、あの棒状のやつにも、何千という、魔法陣が刻まれている。

情報量は多すぎる。





---





魔力を使って、眠くなった。

転移魔法で寮り戻った。

明日は、イグドラを編入させる。

多分受け入れてくれるはず。

おやすみ。



【早朝】



外に出ると、何やら忙しそうだった。

風に流れ、一枚の紙が、私の顔に落ちてきた。

紙にはこう書かれていた。



『昨夜、国境の外に巨大空中系魔法陣出現。魔物活発化の恐れあり』と。

コレ私。



それは良いとして、今日はイグドラを入れるために、校長に直談判しに行くんだっけ。

今行こう。





---





転移魔法で校長室前に転移。

そして、校長室のドアをノックした。



「はい。どうぞ」

「失礼いたします」

「…制服はどうしたのかね?」



見ると私は寝るときに着る服のまんまだった。



「あ…」



結構胸辺りの露出が高いやつだし。



「出直してきなさい」

「ひゃい」



恥ずかしぃぃぃぃぃ



そして、ちゃんと制服に着替えて、また校長室のドアをノックした。



「はい。どうぞ」

「失礼いたします」

「今日はどんな御用で?」

「えーと、イグドラシルを知っていますよね?」

「ええ、あのホログラムを見ていましたので」

「そのことで、イグドラシルをこの学院に入れたいと思いまして」

「あ、全然良いですよ。本人連れてきてください」

「あ、はい」



転移して、本人を連れてきた。



「ども。イグドラシルです」

「貴女が…神龍様ですね…」



挨拶が軽いね、イグドラ…



「話はアリシアさんから聞いています。この学院に入りたいと?」

「はい。現代の魔法を、学びたいと思いまして」

「あ、はい」



古代魔法で十分な気が…



「じゃ、じゃあ、まずは制服の合う大きさを、測ります」



寸法を測り終え、裏から、制服を持ってきた。



「この制服を試着してください」

「了解した」



試着室に入り数十秒、制服を着たイグドラが出てきた。



「これで、よろしいか?」

「ええ、ぴったりですね」



あれ、イグドラの制服には効果が付属してあるな。

見てみよう、まず『物理攻撃緩和』『魔法攻撃緩和』『身体強化』の三つ。

つよつよ装備やん。



私の制服にも、付けてみよ。



「誰か、紙と、ペンをください」

「コレをどうぞ」



紙とペンを渡された。



この制服に付けられる文字は30文字。

この文字数以内を使わないと付与が失敗する。

まずは、『物理攻撃無効』『魔法攻撃無効』『常時発動』を付けとこ。

そしてここからがポイントである。

この紙に魔力を流す。

そしてそのまま、制服に押し付け、服にも魔力を注ぎ、紙がだんだんと消え始めてくる。

これで成功。



「いま、まさか、付与魔術を使ったのですか?」

「え、はい、そうです」

「まさか…十六歳で、付与魔法を成功させるとは…」



え、そんな難しいものなの?

イグドラは呆れた顔をしている。



「ま、まぁ、私は、このへんで失礼します~」



転移魔法で寮に戻った。



今から新しい、魔法を作る。

急だけどね。

魔法に大事なのは、正確なイメージ、そして情報の処理能力をうまくできるかで決まる。

そして今回考えた魔法は、一番簡単な魔力障壁を強化したものだ。

もうこの世界には、魔力障壁の強化版はあるらしい。

だけど、使った感想は『ゴミ』だ。

あんなの展開するのは、自殺行為だ。

なので、今回は魔力障壁をばりばり強化する。

まずは、イメージ。



―――分厚い鉄の壁、三十枚をこの一枚に圧縮したような物にし、常に回転するように。

そして、実行。



バチッ。

魔力障壁ができた。

案外簡単。

これテストしよ。

ミレーユを呼ぼう。



「ミレーユ!」

「はいはいなんですか―」

「急に呼んでごめん。頼みがあるの」

「なに?」

「私が作った、強化魔力障壁の耐久性を試したいから、ミレーユの中で一番強力な、魔法を私に撃ってほしいの」

「え、本当に、大丈夫?」

「ええ。もちろん」



真剣な表情で。



「わ、わかったわよ」

「なら国境の外でやるわよ」

「はい」





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