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プロローグ
プロローグー1
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ミナス大陸の北に位置するセラスフィリア王国。
恵まれた土地にあるその国は、世界でも有数の魔法国家として知られている。
国王は常人にはありえないほどの魔力を持ち、国を守護する黒龍との契約を結んでいるため、隣国は手が出せない。
その為、隣国は少しでもその恩恵に預かろうと手を回している。
私の国も、そうだった。
かの王国の第一王子との所謂縁談というものを父上が持ってきた時、私は遂に来たか、なんて思ったものだ。
隣国の中で最もセラスフィリア王国の第一王子と歳が近く、そこそこの魔力量と前世と比べれば月とすっぽんの容姿。
王位継承権の低い第三王女である私がやたら沢山の教養を詰め込まれたのは、その為だろうとここまで条件が揃っていれば誰であろうと分かるというものだ。
今更逆らう気にもならず、父上の言葉に頷き、あれよあれよという間にいつの間にかセラスフィリア王国で結婚式。
……時が経つのって、早いのね……。
目の前の第一王子がヴェールを取り去ったことで、やっとその顔を拝めた私は、目を見開いた。
……ええ……この人めっちゃ美形……。
頬は赤くなっていないだろうか。目の前の彼は、少しでも私を好ましく思ってくれているだろうか。
私だって国では周りの人に美しい、可憐だと言われてきた。自分の容姿に自信が無いわけじゃない。
だけど、こんな美形だなんて……。釣り合って、いるだろうか。
不安になってそわそわしていた私は、王子の顔を見れなくて俯いた。
「……アリアード国の第三王女、ミシェライア・リーネ・アリアード。汝は我が伴侶として、その全てをもって生涯我に、そして国に尽くすことを誓うか」
低いテノールの声が、誓約の言葉を放つ。
「……はい。私は私の全てをもって、セラスフィリア王国第一王子、アウロンド・フェリス・セラスフィリア様、そしてセラスフィリア王国に尽くすことを誓います」
私の発した言葉が、誓約の鎖となって左手の薬指に巻き付く。
「セラスフィリア王国第一王子、アウロンド・フェリス・セラスフィリア様。貴方は私の伴侶として、その全てをもって生涯私を、そして国を守護することを誓いますか」
「我、アウロンド・フェリス・セラスフィリアはその全てをもってアリアード国第三王女、ミシェライア・リーネ・アリアードとこの国を護ることを誓う」
アウロンド王子の左手の薬指にも、同様に誓約の鎖が巻き付いた。
「ここに誓約は成った。我、アクロウィス・フェリス・セラスフィリア第113代国王は、ここに両名の結婚を祝福し、王位をアウロンド・フェリス・セラスフィリア第一王子に継承するものである。祖先の誓いを忘れずに、よく国を治めよ」
アクロウィス陛下が、司祭の差し出すアウロンド王子の為の王冠を、そして私には私のためのティアラを授けたのと同時に、参列していた民が盛大に声をあげ始めた。
『新しき王、アウロンド・フェリス・セラスフィリア陛下万歳!!』
『美しき王妃、ミシェライア・リーネ・セラスフィリア様万歳!!』
私はアウロンド陛下の隣で、その声に応えるべく手を振るのだった。
恵まれた土地にあるその国は、世界でも有数の魔法国家として知られている。
国王は常人にはありえないほどの魔力を持ち、国を守護する黒龍との契約を結んでいるため、隣国は手が出せない。
その為、隣国は少しでもその恩恵に預かろうと手を回している。
私の国も、そうだった。
かの王国の第一王子との所謂縁談というものを父上が持ってきた時、私は遂に来たか、なんて思ったものだ。
隣国の中で最もセラスフィリア王国の第一王子と歳が近く、そこそこの魔力量と前世と比べれば月とすっぽんの容姿。
王位継承権の低い第三王女である私がやたら沢山の教養を詰め込まれたのは、その為だろうとここまで条件が揃っていれば誰であろうと分かるというものだ。
今更逆らう気にもならず、父上の言葉に頷き、あれよあれよという間にいつの間にかセラスフィリア王国で結婚式。
……時が経つのって、早いのね……。
目の前の第一王子がヴェールを取り去ったことで、やっとその顔を拝めた私は、目を見開いた。
……ええ……この人めっちゃ美形……。
頬は赤くなっていないだろうか。目の前の彼は、少しでも私を好ましく思ってくれているだろうか。
私だって国では周りの人に美しい、可憐だと言われてきた。自分の容姿に自信が無いわけじゃない。
だけど、こんな美形だなんて……。釣り合って、いるだろうか。
不安になってそわそわしていた私は、王子の顔を見れなくて俯いた。
「……アリアード国の第三王女、ミシェライア・リーネ・アリアード。汝は我が伴侶として、その全てをもって生涯我に、そして国に尽くすことを誓うか」
低いテノールの声が、誓約の言葉を放つ。
「……はい。私は私の全てをもって、セラスフィリア王国第一王子、アウロンド・フェリス・セラスフィリア様、そしてセラスフィリア王国に尽くすことを誓います」
私の発した言葉が、誓約の鎖となって左手の薬指に巻き付く。
「セラスフィリア王国第一王子、アウロンド・フェリス・セラスフィリア様。貴方は私の伴侶として、その全てをもって生涯私を、そして国を守護することを誓いますか」
「我、アウロンド・フェリス・セラスフィリアはその全てをもってアリアード国第三王女、ミシェライア・リーネ・アリアードとこの国を護ることを誓う」
アウロンド王子の左手の薬指にも、同様に誓約の鎖が巻き付いた。
「ここに誓約は成った。我、アクロウィス・フェリス・セラスフィリア第113代国王は、ここに両名の結婚を祝福し、王位をアウロンド・フェリス・セラスフィリア第一王子に継承するものである。祖先の誓いを忘れずに、よく国を治めよ」
アクロウィス陛下が、司祭の差し出すアウロンド王子の為の王冠を、そして私には私のためのティアラを授けたのと同時に、参列していた民が盛大に声をあげ始めた。
『新しき王、アウロンド・フェリス・セラスフィリア陛下万歳!!』
『美しき王妃、ミシェライア・リーネ・セラスフィリア様万歳!!』
私はアウロンド陛下の隣で、その声に応えるべく手を振るのだった。
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