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4 風呂と着替え
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それから、俺は風呂に入れてもらい、擦り傷だらけの手足の手当てをしてもらった。
腹の蹴られた跡を見て、顔を顰めながらコインさんが打ち身に効く湿布を貼ってくれた。
ポンタさんの持ってきてくれた服は、少し大きかったけど今まで着たことがない前世で言うトレーナーとズボンだ。
「さぁ、シオン。これでゆっくり話せるな。」
「ありがとうございます!!俺、こんな立派な服着たことない!」
「弟のお古ですまないな。もう着ないからシオンがずっと着ていていいぞ。」
「ほ、本当に?やったーーー!!!」
「お古だぞ?そんなに喜んでもらえるようなもんじゃない。」
「ううん、あったかいし、破れてないし、すげー服だ!靴も穴が空いてないし、紐でぐるぐる巻きにしなくていいし、足が痛くない。」
「そうか。そりゃ良かった。」
「シオン、質問してもいいか?」
「うん!」
それから、俺はニーン国の事や、俺の母さんの事、信じてもらえないかもしれないけど前世を夢で見る事や日本の事などを話した。
「へぇー、すごいな!その日本語ってやつが俺達と同じ言葉だったのか。」
「シオン、ニーン国の言葉を話してみてくれ。」
「うん。わかった。えーっと、『チャイトルドーナ』」
「なんて言ったんだ?」
「こんにちはって言った。」
「すげーな何言ってるかサッパリだな!」
「日本語と何が違うのかもわからない。」
「んー、例えば日本語で、さっきのスープはすごい美味かった。をニーン語にしたら、スープ、美味かった、さっき、すごい。って感じかな。」
「なるほどな!言葉だけじゃなくて、言葉の繋げ方も違うんだな。そりゃ理解できん!」
「本当にな!シオンが言葉を知っててくれて助かった。」
「シオン、これからどうしたい?ニーン国に帰りたいか?それとも、ここで暮らしていくか?」
「俺、帰っても何もない。母さんのお墓があるけど、仕事もないし食べる物もない。」
「そうか。アニマ国で暮らす事はできる。ただ、役所に行って手続きをしないとな。それと、13歳かぁ~孤児院に行く事になるかな。」
「アニマ国では15歳が成人なんだ。だから仕事ができるのは15歳から。うまくいけば、養子にほしいって人が現れるかもしれない。」
「どーする?」
「俺、ここで暮らしたい。」
「よし、わかった。孤児院も良いところだぞ!それに俺達もちょくちょく顔出すしな!」
「役所に行こう。」
それから、役所に連れて行ってもらい、手続きをした。種族って所に人間がなく、その他に丸をして人間と書いて提出したら、受付のウサギ耳のお姉さんがビックリして大声を上げて、役所のお偉いさんが出てくるわで大騒ぎになってしまった。書くのも日本語のひらがなで大丈夫だったし、なんとかコインさんやポンタさんに説明してもらって手続きは終了。
お金も少し貰えたし、孤児院も空きがあるからすんなりと入る事ができた。
孤児院で働いていたのは羊の耳と小さな角があるメリーさん20歳。メリーさんそっくりな妹のメイリーさん18歳。
2人のお母さんのリーナさん41歳とお父さんのメイトさん43歳。
とても優しそうな家族で、温かく迎え入れてくれた。
孤児院の子ども達は、5歳と3歳の兄弟の犬人族クーンとケーン。
7歳になる猫人族のミーナ。
「よろしくお願いします。人間のシオンです。」
「人間なの?」
「うん。」
「すげー!」
「しゅげー!」
「ミーナ、初めて人間見た。私達と変わらないのね。」
「そーだな。」
「しょーだな。」
「さぁさぁ、ミーナ、クーン、ケーン、今日からあなた達のお兄ちゃんだよ。」
「そっかぁ~!お兄ちゃん。私、お兄ちゃんほしかったの!シオンお兄ちゃん、よろしくね。」
「シオンの兄ちゃん、よろしくな。」
「チオンの、ニーニ、よろちくな。」
「よろしく!兄ちゃんなんて呼ばれるの初めてだから、なんだかこそばゆい。」
「お兄ちゃんの部屋に案内してあげる。ニーナに着いて来て!」
腹の蹴られた跡を見て、顔を顰めながらコインさんが打ち身に効く湿布を貼ってくれた。
ポンタさんの持ってきてくれた服は、少し大きかったけど今まで着たことがない前世で言うトレーナーとズボンだ。
「さぁ、シオン。これでゆっくり話せるな。」
「ありがとうございます!!俺、こんな立派な服着たことない!」
「弟のお古ですまないな。もう着ないからシオンがずっと着ていていいぞ。」
「ほ、本当に?やったーーー!!!」
「お古だぞ?そんなに喜んでもらえるようなもんじゃない。」
「ううん、あったかいし、破れてないし、すげー服だ!靴も穴が空いてないし、紐でぐるぐる巻きにしなくていいし、足が痛くない。」
「そうか。そりゃ良かった。」
「シオン、質問してもいいか?」
「うん!」
それから、俺はニーン国の事や、俺の母さんの事、信じてもらえないかもしれないけど前世を夢で見る事や日本の事などを話した。
「へぇー、すごいな!その日本語ってやつが俺達と同じ言葉だったのか。」
「シオン、ニーン国の言葉を話してみてくれ。」
「うん。わかった。えーっと、『チャイトルドーナ』」
「なんて言ったんだ?」
「こんにちはって言った。」
「すげーな何言ってるかサッパリだな!」
「日本語と何が違うのかもわからない。」
「んー、例えば日本語で、さっきのスープはすごい美味かった。をニーン語にしたら、スープ、美味かった、さっき、すごい。って感じかな。」
「なるほどな!言葉だけじゃなくて、言葉の繋げ方も違うんだな。そりゃ理解できん!」
「本当にな!シオンが言葉を知っててくれて助かった。」
「シオン、これからどうしたい?ニーン国に帰りたいか?それとも、ここで暮らしていくか?」
「俺、帰っても何もない。母さんのお墓があるけど、仕事もないし食べる物もない。」
「そうか。アニマ国で暮らす事はできる。ただ、役所に行って手続きをしないとな。それと、13歳かぁ~孤児院に行く事になるかな。」
「アニマ国では15歳が成人なんだ。だから仕事ができるのは15歳から。うまくいけば、養子にほしいって人が現れるかもしれない。」
「どーする?」
「俺、ここで暮らしたい。」
「よし、わかった。孤児院も良いところだぞ!それに俺達もちょくちょく顔出すしな!」
「役所に行こう。」
それから、役所に連れて行ってもらい、手続きをした。種族って所に人間がなく、その他に丸をして人間と書いて提出したら、受付のウサギ耳のお姉さんがビックリして大声を上げて、役所のお偉いさんが出てくるわで大騒ぎになってしまった。書くのも日本語のひらがなで大丈夫だったし、なんとかコインさんやポンタさんに説明してもらって手続きは終了。
お金も少し貰えたし、孤児院も空きがあるからすんなりと入る事ができた。
孤児院で働いていたのは羊の耳と小さな角があるメリーさん20歳。メリーさんそっくりな妹のメイリーさん18歳。
2人のお母さんのリーナさん41歳とお父さんのメイトさん43歳。
とても優しそうな家族で、温かく迎え入れてくれた。
孤児院の子ども達は、5歳と3歳の兄弟の犬人族クーンとケーン。
7歳になる猫人族のミーナ。
「よろしくお願いします。人間のシオンです。」
「人間なの?」
「うん。」
「すげー!」
「しゅげー!」
「ミーナ、初めて人間見た。私達と変わらないのね。」
「そーだな。」
「しょーだな。」
「さぁさぁ、ミーナ、クーン、ケーン、今日からあなた達のお兄ちゃんだよ。」
「そっかぁ~!お兄ちゃん。私、お兄ちゃんほしかったの!シオンお兄ちゃん、よろしくね。」
「シオンの兄ちゃん、よろしくな。」
「チオンの、ニーニ、よろちくな。」
「よろしく!兄ちゃんなんて呼ばれるの初めてだから、なんだかこそばゆい。」
「お兄ちゃんの部屋に案内してあげる。ニーナに着いて来て!」
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