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44 ついに!
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アニマ国に戻って5日が経った。
ニーナにはお父さんの事を伝えてある。ニーナは、泣いたりする事もなく、お母さんには自分で伝えるから俺に気にするなって言って笑ってた。
人間のしたことは許せない事ばかりだけど、ジンさんの事故の時に病院に連れて行ってくれたり、獣人族とわかっていて結婚する人間だっている。やっぱり、貴族の一部とあの最低な王だな!あいつらは絶対許せない!!
その日の朝、トーマスさんから呼び出されて魔力を大量に機械に入れて、ジンさんの髪の毛と爪を同じ機械に入れ、ジンさんの足を大きな袋で覆ってスイッチを入れる。
「……あ、熱い!」
「ジンさん、大丈夫?」
「あぁ、一瞬熱かっただけだ。」
「もう少しこのままでいてください。」
「わかった。」
1時間ほど経ってから足の袋を外すと、足が元通りになっている。
さすがトーマスさん!!
「足が………足がある…。信じられん!!ありがとう、ありがとう!!」
「無事に戻って良かったです。でも、まだ赤ちゃんの足と同じですから、少しづつ歩く練習をしましょう。感覚はありますか?」
「あぁ、触られているのがわかる。痛みもわかる。少しだが、足先を動かす事もできる。」
「良かった。最初は痛みもあるでしょうが、無理のない範囲で頑張って動かしてくださいね。」
「あぁ、わかった。本当にありがとう!」
それから、俺も手伝ってジンさんの足をマッサージしたり膝を曲げたりのリハビリを30分ほどして、トーマスさんの指示で一度休憩して、昼からもう一度リハビリをする事になった。
昼ご飯を食べて、畑の様子を見に行き、ジンさんのリハビリを始めようとした時に、ポンタさんが駆け込んできた。
「おい、シオン!!急いで来てくれ!トーマスさんも来てほしい!」
「??……わかった。」
「説明しながら向かうから、とりあえずついて来て!」
馬車が用意されていて、コインさんやホクスさん達城からの兵士の人も乗っていた。
「何かあった?」
「ニーン国の連中が山を越えようとしていると連絡が入った。」
「しかも武器を持っている。」
「ついに……。」
「とりあえず、俺達は山の麓まで行くから、少し離れた場所でシオンとトーマスさんは馬車の中で隠れていてほしい。」
「わかった。」
「トーマスさん、この機械を借ります。これで通訳をしてほしいんです。」
「わかりました。」
「シオンも頼む。」
「うん。わかった。」
山に近づくと既に多くの兵士が集まっていた。
避難してきたニーン国の人達はできるだけ山から離れた場所に移動を始めている。
少し離れた木の影に馬車を停めて、コインさん達は他の兵士達と合流した。
しばらく、機械の使い方や音が聞こえるかなどのチェックをしていると、山から出てくる人間が見えた。
『この最低野郎ども!!私達の国の王子を返せ!!』
『俺達の奴隷と、税金を払う為にいる平民どもを返しやがれ!泥棒!!』
『お前らなんか、俺達人間様の為に働いていればいいんだ!』
『そうだ!早く返せ!!』
『返さないなら撃つぞ!』
それを通訳しながら、トーマスさんと相変わらずの態度に呆れた。
『それから、早く食い物を出せ!』
『獣達が作った物でも、仕方ないな。我慢して食ってやる。』
『平民の奴らに食わせるくらいなら、俺達貴族に渡せ!』
『早く出せ!!』
機械のスイッチを切り替えて、俺とトーマスさんが話した事をスピーカーから出してもらうようお願いした。
『お前達ニーン国の貴族達に渡す食べ物はない。』
『諦めて帰ってください。自分達で畑仕事をしたらいいじゃないですか。』
『なんだとー!!さっさと渡せ!』
『後、一ヶ月分くらいの食料は残してあるはずです。その間に、自分達で食べ物を作る努力をするべきです。』
『うるせー!!もう食い物は無いんだよ!』
『あんな不味いもん食えるか!』
『さっさと出せば許してやる!』
『早く出さないと撃つぞ!』
『やれるもんなら、やってみろ!』
トーマスさんと交代で通訳もしてある。
俺の合図で、トーマスさんの作った大量の胡椒爆弾が空で爆発した。
さらにもう一つ、唐辛子の粉爆弾も撃った。
ニーナにはお父さんの事を伝えてある。ニーナは、泣いたりする事もなく、お母さんには自分で伝えるから俺に気にするなって言って笑ってた。
人間のしたことは許せない事ばかりだけど、ジンさんの事故の時に病院に連れて行ってくれたり、獣人族とわかっていて結婚する人間だっている。やっぱり、貴族の一部とあの最低な王だな!あいつらは絶対許せない!!
その日の朝、トーマスさんから呼び出されて魔力を大量に機械に入れて、ジンさんの髪の毛と爪を同じ機械に入れ、ジンさんの足を大きな袋で覆ってスイッチを入れる。
「……あ、熱い!」
「ジンさん、大丈夫?」
「あぁ、一瞬熱かっただけだ。」
「もう少しこのままでいてください。」
「わかった。」
1時間ほど経ってから足の袋を外すと、足が元通りになっている。
さすがトーマスさん!!
「足が………足がある…。信じられん!!ありがとう、ありがとう!!」
「無事に戻って良かったです。でも、まだ赤ちゃんの足と同じですから、少しづつ歩く練習をしましょう。感覚はありますか?」
「あぁ、触られているのがわかる。痛みもわかる。少しだが、足先を動かす事もできる。」
「良かった。最初は痛みもあるでしょうが、無理のない範囲で頑張って動かしてくださいね。」
「あぁ、わかった。本当にありがとう!」
それから、俺も手伝ってジンさんの足をマッサージしたり膝を曲げたりのリハビリを30分ほどして、トーマスさんの指示で一度休憩して、昼からもう一度リハビリをする事になった。
昼ご飯を食べて、畑の様子を見に行き、ジンさんのリハビリを始めようとした時に、ポンタさんが駆け込んできた。
「おい、シオン!!急いで来てくれ!トーマスさんも来てほしい!」
「??……わかった。」
「説明しながら向かうから、とりあえずついて来て!」
馬車が用意されていて、コインさんやホクスさん達城からの兵士の人も乗っていた。
「何かあった?」
「ニーン国の連中が山を越えようとしていると連絡が入った。」
「しかも武器を持っている。」
「ついに……。」
「とりあえず、俺達は山の麓まで行くから、少し離れた場所でシオンとトーマスさんは馬車の中で隠れていてほしい。」
「わかった。」
「トーマスさん、この機械を借ります。これで通訳をしてほしいんです。」
「わかりました。」
「シオンも頼む。」
「うん。わかった。」
山に近づくと既に多くの兵士が集まっていた。
避難してきたニーン国の人達はできるだけ山から離れた場所に移動を始めている。
少し離れた木の影に馬車を停めて、コインさん達は他の兵士達と合流した。
しばらく、機械の使い方や音が聞こえるかなどのチェックをしていると、山から出てくる人間が見えた。
『この最低野郎ども!!私達の国の王子を返せ!!』
『俺達の奴隷と、税金を払う為にいる平民どもを返しやがれ!泥棒!!』
『お前らなんか、俺達人間様の為に働いていればいいんだ!』
『そうだ!早く返せ!!』
『返さないなら撃つぞ!』
それを通訳しながら、トーマスさんと相変わらずの態度に呆れた。
『それから、早く食い物を出せ!』
『獣達が作った物でも、仕方ないな。我慢して食ってやる。』
『平民の奴らに食わせるくらいなら、俺達貴族に渡せ!』
『早く出せ!!』
機械のスイッチを切り替えて、俺とトーマスさんが話した事をスピーカーから出してもらうようお願いした。
『お前達ニーン国の貴族達に渡す食べ物はない。』
『諦めて帰ってください。自分達で畑仕事をしたらいいじゃないですか。』
『なんだとー!!さっさと渡せ!』
『後、一ヶ月分くらいの食料は残してあるはずです。その間に、自分達で食べ物を作る努力をするべきです。』
『うるせー!!もう食い物は無いんだよ!』
『あんな不味いもん食えるか!』
『さっさと出せば許してやる!』
『早く出さないと撃つぞ!』
『やれるもんなら、やってみろ!』
トーマスさんと交代で通訳もしてある。
俺の合図で、トーマスさんの作った大量の胡椒爆弾が空で爆発した。
さらにもう一つ、唐辛子の粉爆弾も撃った。
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