45 / 65
45 貴族
しおりを挟む
『ぎゃーー、目が!!』
『ハックション!!』
『ゴホッゴホッ……の、喉…。』
『く、くそ!撃て!!』
しばらく銃声が響き渡っていたが、静かになった。
大丈夫かな?誰も傷ついてないか??
「トーマスさん、大丈夫?」
「私は大丈夫。兵士の方達は?」
「ちょっと覗いてみる。」
「気をつけて。」
「うん。」
しっかりと閉めらていた窓の木の扉をそっと開けて外の様子を見た。
銃弾は全部透明な膜に弾き返されてアニマ国の兵士は無事だ。
これも、トーマスさんがニーン国で色々と作っていた道具の一つだ。本当にあの時トーマスさんと一緒に逃げて良かった。トーマスさんがいなければ、今も沢山の犠牲者が出ていたと思う。
『くそー!!撤退だ!』
ふぅ~。とりあえず今回はなんとかなった。
ん?帰って行かない人達が数人いるぞ?
ほとんど山の中に入って行ったのを確認して、戻って来た人もいる。
「トーマスさん、あれ!」
「ん?こっちに近づいて来てないかい?」
「本当だ。」
「何か言ってる?」
「え?」
よく見ると、両手をあげて何か叫んでる。
「コインさん、スピーカーの音聞こえるようにして!」
「わかった。」
『頼む、助けてくれ!』
『私達は、無理矢理連れて来られたんだ。』
『私達も貴族だが、ニーン国の兵士にわからないようにアニマ国の人達を大切にしてきたんだ。』
『信じてもらえないかもしれないが、ここに残った我々はアニマ国と仲良くしたいと思ってきた。』
『アニマ国との友好を勧め、私の娘は王に連れて行かれた。』
『他にも家族を捕えられたり、奴隷にされた人もいる。それが怖くて何も出来なくなってしまったんだ。』
『本当に申し訳ない。』
それを通訳して、兵士に伝える。
「どうする?シオン決めてくれ!」
「えっ?俺が決めるの?」
「それが1番いいだろう。」
「あぁ。」
「そうだな。」
「トーマスさん、あの人達の事知ってる?」
「いや、私は城の中にずっといたので貴族の顔は知らないんだよ。」
「そうか。よし、俺ちょっと行って話してくる。」
「えっ、シオン君1人じゃ危ないよ。」
「大丈夫。ほら、トーマスさんが作ってくれたコレがあるから!」
「でもね、もしもの事があったら困るよ。」
「んー、じゃあコインさんと一緒に行ってくる。」
「わかった。」
トーマスさんに作ってもらった前世のスタンガンのような物と、唐辛子の粉末を詰め込んだ水鉄砲を持ってコインさんとニーン国の貴族の人達の所までゆっくりと近づいた。
『俺はシオン。ニーン国の人間だ。でも、アニマ国に来てアニマ国に助けてもらったんだ。』
『あ、あの、私が代表で話してもかまわないだろうか?』
『わかった。』
『本当に、ここにいる人達はアニマ国との友好を願っていた人達だ。都合の良い事を言ってるのはわかってる。願うだけで何もできなかったし、人質を取られ逆らう事もせず私達が助けられた人はほんの数人だ。それも、奴隷として買い取り少しマシな暮らしを用意するくらいしか出来なかった。』
『わかった信じよう。』
『ありがとう。』
『で、助けてほしいってどういう事?』
『実は君達がニーン国から人を逃してから、ニーン国は大変なんだ。』
どうやら、俺達が魔力を持って逃げてからも国王は贅沢を続け、贅沢に慣れた貴族達も何も考えずにやりたい放題。魔力が尽きそうになり、平民達に食糧を出させようとしたが、ほとんどの人がアニマ国に逃げていて人がいない。さらに貴族同士の食料の奪い合い、料理人は食材を持って逃げ出してしまい、料理を作った事がない貴族達は、たとえ野菜があってもそのまま食べる事しかできず、こんな不味い物食えるか!と怒り捨ててしまっているようだ。
救いようがないな!
ここに残った人達は、使用人や奴隷を大切にしていたので残ってくれた人もいるし、なんとかなったらしいが、それを理解してない他の貴族達が使用人を連れて行ってしまったり、料理を奪いにきたりしたそうだ。
だから、使用人達を兵士に紛れるようにして、自分達も目をつけられていたから、兵士としてアニマ国を攻めるように言われたらしい。この機会を逃したら二度と逃げ出せないと思って、こっそり連絡を取り合って計画を立てた。
『わかった。受け入れようと思う。』
『ハックション!!』
『ゴホッゴホッ……の、喉…。』
『く、くそ!撃て!!』
しばらく銃声が響き渡っていたが、静かになった。
大丈夫かな?誰も傷ついてないか??
「トーマスさん、大丈夫?」
「私は大丈夫。兵士の方達は?」
「ちょっと覗いてみる。」
「気をつけて。」
「うん。」
しっかりと閉めらていた窓の木の扉をそっと開けて外の様子を見た。
銃弾は全部透明な膜に弾き返されてアニマ国の兵士は無事だ。
これも、トーマスさんがニーン国で色々と作っていた道具の一つだ。本当にあの時トーマスさんと一緒に逃げて良かった。トーマスさんがいなければ、今も沢山の犠牲者が出ていたと思う。
『くそー!!撤退だ!』
ふぅ~。とりあえず今回はなんとかなった。
ん?帰って行かない人達が数人いるぞ?
ほとんど山の中に入って行ったのを確認して、戻って来た人もいる。
「トーマスさん、あれ!」
「ん?こっちに近づいて来てないかい?」
「本当だ。」
「何か言ってる?」
「え?」
よく見ると、両手をあげて何か叫んでる。
「コインさん、スピーカーの音聞こえるようにして!」
「わかった。」
『頼む、助けてくれ!』
『私達は、無理矢理連れて来られたんだ。』
『私達も貴族だが、ニーン国の兵士にわからないようにアニマ国の人達を大切にしてきたんだ。』
『信じてもらえないかもしれないが、ここに残った我々はアニマ国と仲良くしたいと思ってきた。』
『アニマ国との友好を勧め、私の娘は王に連れて行かれた。』
『他にも家族を捕えられたり、奴隷にされた人もいる。それが怖くて何も出来なくなってしまったんだ。』
『本当に申し訳ない。』
それを通訳して、兵士に伝える。
「どうする?シオン決めてくれ!」
「えっ?俺が決めるの?」
「それが1番いいだろう。」
「あぁ。」
「そうだな。」
「トーマスさん、あの人達の事知ってる?」
「いや、私は城の中にずっといたので貴族の顔は知らないんだよ。」
「そうか。よし、俺ちょっと行って話してくる。」
「えっ、シオン君1人じゃ危ないよ。」
「大丈夫。ほら、トーマスさんが作ってくれたコレがあるから!」
「でもね、もしもの事があったら困るよ。」
「んー、じゃあコインさんと一緒に行ってくる。」
「わかった。」
トーマスさんに作ってもらった前世のスタンガンのような物と、唐辛子の粉末を詰め込んだ水鉄砲を持ってコインさんとニーン国の貴族の人達の所までゆっくりと近づいた。
『俺はシオン。ニーン国の人間だ。でも、アニマ国に来てアニマ国に助けてもらったんだ。』
『あ、あの、私が代表で話してもかまわないだろうか?』
『わかった。』
『本当に、ここにいる人達はアニマ国との友好を願っていた人達だ。都合の良い事を言ってるのはわかってる。願うだけで何もできなかったし、人質を取られ逆らう事もせず私達が助けられた人はほんの数人だ。それも、奴隷として買い取り少しマシな暮らしを用意するくらいしか出来なかった。』
『わかった信じよう。』
『ありがとう。』
『で、助けてほしいってどういう事?』
『実は君達がニーン国から人を逃してから、ニーン国は大変なんだ。』
どうやら、俺達が魔力を持って逃げてからも国王は贅沢を続け、贅沢に慣れた貴族達も何も考えずにやりたい放題。魔力が尽きそうになり、平民達に食糧を出させようとしたが、ほとんどの人がアニマ国に逃げていて人がいない。さらに貴族同士の食料の奪い合い、料理人は食材を持って逃げ出してしまい、料理を作った事がない貴族達は、たとえ野菜があってもそのまま食べる事しかできず、こんな不味い物食えるか!と怒り捨ててしまっているようだ。
救いようがないな!
ここに残った人達は、使用人や奴隷を大切にしていたので残ってくれた人もいるし、なんとかなったらしいが、それを理解してない他の貴族達が使用人を連れて行ってしまったり、料理を奪いにきたりしたそうだ。
だから、使用人達を兵士に紛れるようにして、自分達も目をつけられていたから、兵士としてアニマ国を攻めるように言われたらしい。この機会を逃したら二度と逃げ出せないと思って、こっそり連絡を取り合って計画を立てた。
『わかった。受け入れようと思う。』
5
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件
フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。
だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!?
体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる