いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

文字の大きさ
34 / 185

新しい仕事

 エルフ数人は、持って来た薬草を薬草畑に植えていき、私が検索して片っ端から出したハーブの苗も植えていた。
 ドワーフも、酒米の田植えを頑張ってくれている。

 エルフの家族が、蕎麦畑があるのに気付いて、蕎麦屋が開きたいと言ってきた。蕎麦は大好きだから大賛成!蕎麦屋は、川向こうに出す事にする。

 大豆がある事を知ったエルフの数人が、味噌や醤油が作りたいと言ってきてくれた。今までは、大豆に似た豆で作っていたようだが、味噌や醤油が大豆から出来ているとハルー村の人に聞いて作ってみたくなったそうだ。
 早速、味噌蔵、醤油蔵を出す。大豆畑も、川向こうに作る事にした。

 食堂を覗くと、あんなに広かった厨房が狭く見えるほど沢山の人が働いてくれている。エルフが多い。男性も料理好きが多く、意外に力仕事が多い料理には最高の働き手だ。
 楽しそうに、おしゃべりをしたり、料理を教えてもらったりしている。
「ドワーフや、エルフの皆さんも食堂を利用してもらって大丈夫そうですか?」
「もちろんだよ!エルフさんは器用で、すぐに覚えてくれるから助かってる。手があるから凝った料理も作れるようになるよ。」
「ゆっくり休憩する時間も交代で取れるようになって、助かりました。」
 そう言われて、照れているエルフが可愛かった。

 エルフは、やはり美男美女で、耳が少し尖っている。たとえおじいさんであっても、トキメクくらいには整っている顔立ちで、性格は温厚なようだ。
 ドワーフは、職人気質なのか言葉もキツいが、本当は優しくて気のいい人達だ。

『ピンポンパンポーン!もぅそろそろお昼ご飯の時間です。交代で、休んでください。食堂では、沢山の料理が用意されてます。ドワーフ、エルフの皆さんも是非食べに来てください。体育館の横が食堂です。ピンポンパンポーン!』

 スーパーに顔出してみると、私が並べるより見やすく探しやすいように綺麗に商品が並んでいた。探している物がある場所も覚えて、案内までしてくれていた。
 陳列棚は、まだ空いているので、服の種類を増やしたり、作業着も色々なパターンを出した。キッチン用品や、食器類、爪切り、髭剃りなど細々とした物も、大量に出しておいた。品出しは、昼からでいいから交代で昼ごはんに行ってもらう。

 私も食堂に戻り、オムライスを選んで席に着く。一緒のテーブルの人達に、色々と聞いてみたが、どの仕事も楽しいと言ってくれ、ハルー村の人も最初はビクビクしていたけど、一緒に仕事をするうちに仲良くなれたと嬉しそうに話してくれた。
 食堂で働いているエルフの1人が、オリーブオイルを作りたいと言ってくれる。確かにオリーブの木も沢山あり、今のところ使えてないのでお願いする事にした。

 どの仕事も、働き手が増えた事で、かなりの余裕ができたらしい。多すぎるくらいだと言ってるから、他にも新しく仕事を増やそうかな。
 学校も作ろう。とりあえず公民館でいいから、毎日数人づつ午前中に集まってもらってひらがなを覚えてもらおう。
 食べ終わり、オリーブオイル工場を出してから、放送で明日から字の勉強をするから各仕事から数人づつ交代で出て来てもらう事とドワーフもエルフもスーパーで必要な物を持って帰るように言う。銭湯も、利用可能だ!

 公民館で、明日の授業の用意をして、プランターに色々と植えて水やりをする。花が咲き始めたものがあり、スーパーに並べてもらい家に持って帰ってもらっていいと言うと、スーパーで働いていたドワーフの女性達がこっそりキープしていた。お花が可愛くて大好きらしい。
 ラベンダーの鉢植えは、エルフが目を光らせていた。

 ここにはお金が存在しないから、穏やかに暮らせるのかもしれない。と、ふと思った。誰か1人がお金持ちになってしまうと、争いが起きるんじゃないかな。貧しい人は、泥棒をするかもしれないし、お金持ちが貧しい人を見下すかもしれない。頑張って働いてくれている人に、賃金を渡したいとも思ったけど、怠けてる人はいないし、子どもでさえ自分の出来る仕事を探して手伝ってる。でも、人一倍頑張ってくれる人もいるから、何かできないかなぁとずっと思っていた。でも、お金も物もここでは自由……全く思いつかない。またゆっくりと考えよう。

 今日は、銭湯に行こう!最近、マイ軽トラに着替えやタオルは必ず積んである。
 ちょっと早いけど銭湯に行くと、ファーナさんが駆け寄ってきてくれた。
「私、とっても嬉しかったんです。朝、私達の事を家族と言ってくれて、大切だと言ってくれて、私達の為にあんなに怒ってくれた事が、嬉しくて嬉しくて……。」
 ファーナさんが涙ぐみながら言ってくれる。
「そんな風に言ってもらえる事が嬉しいです。ありがとうファーナさん。」
「ハルー村の人達は、皆んな同じ気持ちだと思います。陽菜さんと出会えて本当に良かった。」
 嫌々ここに残る事になって、なんで私が?と何度も思った。でも、ここに来て良かった。皆んなに出会えて本当に幸せだ。
 ファーナさんと抱き合って泣いてしまった。
 あぁ頑張って良かったぁ~。

 銭湯でサッパリして、コーヒー牛乳を飲んで、マッサージ機を独占する。
 あれ?もしかして1番働いてないのは私では??
 ……気のせい………多分……。
感想 8

あなたにおすすめの小説

【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~ 旧タイトルに、もどしました。 日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。 まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。 劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。 日々の衣食住にも困る。 幸せ?生まれてこのかた一度もない。 ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・ 目覚めると、真っ白な世界。 目の前には神々しい人。 地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・ 短編→長編に変更しました。 R4.6.20 完結しました。 長らくお読みいただき、ありがとうございました。

異世界に来たからといってヒロインとは限らない

あろまりん
ファンタジー
※ようやく修正終わりました!加筆&纏めたため、26~50までは欠番とします(笑)これ以降の番号振り直すなんて無理! ごめんなさい、変な番号降ってますが、内容は繋がってますから許してください!!!※ ファンタジー小説大賞結果発表!!! \9位/ ٩( 'ω' )و \奨励賞/ (嬉しかったので自慢します) 書籍化は考えていま…いな…してみたく…したいな…(ゲフンゲフン) 変わらず応援して頂ければと思います。よろしくお願いします! (誰かイラスト化してくれる人いませんか?)←他力本願 ※誤字脱字報告につきましては、返信等一切しませんのでご了承ください。しかるべき時期に手直しいたします。      * * * やってきました、異世界。 学生の頃は楽しく読みました、ラノベ。 いえ、今でも懐かしく読んでます。 好きですよ?異世界転移&転生モノ。 だからといって自分もそうなるなんて考えませんよね? 『ラッキー』と思うか『アンラッキー』と思うか。 実際来てみれば、乙女ゲームもかくやと思う世界。 でもね、誰もがヒロインになる訳じゃないんですよ、ホント。 モブキャラの方が楽しみは多いかもしれないよ? 帰る方法を探して四苦八苦? はてさて帰る事ができるかな… アラフォー女のドタバタ劇…?かな…? *********************** 基本、ノリと勢いで書いてます。 どこかで見たような展開かも知れません。 暇つぶしに書いている作品なので、多くは望まないでくださると嬉しいです。

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜

家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。 そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?! しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...? ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...? 不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。 拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。 小説家になろう様でも公開しております。

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。