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第4部〜決戦・vsライム編〜
第26話〜新たな心配〜
しおりを挟む「いただきまーす!」
今度はネズミ9匹と、ネコ9匹。広間のテーブルの周りは、ぎゅうぎゅう詰めだ。
……さて、一口目……。
何だ、クッソ美味え! ネズミたちめ、魚の、ゼツミョーな味付けを知ってやがるぜ!
そして星光団のメンバーも――。
「もぐもぐむしゃむしゃ……美味い! 美味いぜ、ほらソールも早く食えよ」
「やめなさいマーズ! 行儀悪いわよ、ほんっっとにもう!」
「マーズ、ヴィーナス、お、落ち着くんだ!」
ゴタついてるマーズさん、ヴィーナスさん、ソールさんの様子を見たマーキュリーさんは不安げに、スピカに話しかけている。
「はあー……、星光団は、普段はいつもこんな感じなのよ……。ス……スピカちゃん、ついてこれる?」
「あはは、ええやん! あんたらとおると何か楽しいわあ! ウチも久々に、お腹から笑うた気がするで!」
フォボスさんとダイモスさんも、戦いから解放されて楽しげにしながら、ネズミどもの超美味え川魚料理を味わっている。
「魚にはタンパク質がたっぷりなんだぜぃ! ふんすっ! この後はみんなで筋トレするぞ! ネズミたちも一緒にやるぞ!」
「……ダイモス、やめておけ。一緒にいて恥ずかしい」
みんな楽しげにメシを食っている中、母ちゃんだけはさっきから何も話さずにうつむいている。メシもちょっとしか食ってねえじゃねえか。
あれからライムはずっと深い眠りに落ちていて、母ちゃんはライムと話せずじまいだったとの事だ。今もライムの事で色々、思うところがあるんだろう。それはボクも同じだ。家族が、敵だったんだからニャ。
ライムは、これからどうなるんだろう。
「ほっほ、星光団というのかいの? 賑やかなネコさんたちじゃのう。ムーンさん、元気がないようじゃが……大丈夫かの?」
「星光団さんのお話、色々お話、聞かせとくれ。ムーンさん、早く食べないとトムに全部食べられてしまうわ」
ダンじいちゃんとサンディばあちゃんが、心配して話しかけてきてくれた。母ちゃんは「……はい、すみません。頂きます」と返事して、魚料理を口に運ぶ。
目の前でネコとネズミがすっかり仲良くなって騒いでいる様子を見てると、いつかはニャンバラの奴らとも分かり合える日が来るんじゃねえか――そう思えてくる。
きっと、大丈夫だぜ、母ちゃん。
ライムとちゃんと話してくれ。そして戦争とか侵略みたいな真似じゃなく、ちゃんとした手段でニャンバラのピンチも、救ってやろうぜ。
さあてメシ食ったら、まずはボクも棲家に帰って、メルさんたちに報告しなきゃな……。
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