あいつの宝は身近にあった

くるみ

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出発

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 いつの間にか寝ていたのだろう。閉じた瞼に光が注いだ。
 直人がゆっくり覚醒すると、体に痛みが走った。硬い畳みで寝ていたせいで、背中が痛い。

 「いてて」
 「あ、起きました?」

 直人が体を起こすと、目の前にボブヘアーの女がいた。
 
 「え?誰?」
 「ごめんなさい。ハサミ借りちゃいました」
 「ああ!あんたか⁈髪切ったのか⁈腰まであったのにもったいないな」
 「あいつの好みが、ロングヘアで強制的に伸ばしてたの。短いとすごく楽だね!長いと乾かすのに時間かかって、疲れるし、飽きちゃうのよ」

 そう言い、女は顔を左右に振り、髪の軽さを実感していた。

 「このウェアもあいつの好みなの。俺を家で迎えるなら、色気のあるものを着て待てって」
 「家にほとんど帰らないのに、とんだエロジジイだな」
 「ね!本っ当!気持ち悪いやつでしょ!」
 「そんなに嫌なら、早く離婚しろよ」
 「したくても、訳あってできないの」

 女は深く思い詰めた顔をした。

 「まぁ、家は出たけど、これからどうするんだ?」
 「実家に戻る」
 「へぇ、実家はどこなの?」
 「北海道」
 「北海道かぁ。遠いなぁ。ここからだと、新幹線か飛行機でいく感じか」
 「新幹線や飛行機は使わない。できるだけ、あいつにバレないように逃げたいから」
 「…車でいいなら、北海道まで送って行こうか?」

 直人は恥ずかしさを隠す為、頭をかきながらボソリと言った。

 「え?」
 「俺、今無職だから。時間はあるからさ」
 「いいの⁈」
 「うん」

 女は、目を輝かせながら直人を見た。

 「ありがとう!」
 
 女は嬉しさのあまり、直人に抱きついた。   勢いがつき、そのまま倒れ込んだ。

 「いてて。そういえば、あんたの名前は?」

 女は、直人に覆い被さったまま答えた。

 「私は、橘……旧姓、佐藤千代」
 「俺は、工藤直人」

 直人はゆっくり体を起こした。冷静な振りをしていたが、内心心臓がバクバクしていた。久しぶりに女性とキスができる距離だったので、焦りと嬉しさのあまり脇から汗が吹き出た。
 
 「車で行くとなると、青森からフェリーに乗る事になるよな。そしたら、どこかで車中泊になるな。一応、毛布位は持ってくか。そしたら、早速準備するか」

 冷蔵庫は空っぽの為、二人はコーヒーを飲み、直人は身支度を始めた。リュックに、必要な着替えと携帯、財布を詰め込んだ。千代に直人の軽自動車に毛布を詰め込んでもらう。火の元を確認し、二人はアパートを出た。
 
 「直人さん。北海道行く前に行きたい所があるの。こんな格好では行かれないし」
 
 千代は恥ずかしそうに、自分が身につけている服を見た。

 「そうだな」
 
 道すがら、二人はATMに寄った後、ファッションセンターに寄った。
 
 千代は、財布、斜め掛けバッグ、靴、靴下、デニム、ロンT、下着、キャップ、次々とカゴに品物を入れていく。

 「直人さん、どっちがいいと思う?」
 
 千代は、ピンクのロンTと白のロンTを体の前に持って、合わせていた。

 「俺に聞く?女の子って何が好きか分かんないよ。好きな色選んだら?」
 「直人さんは彼女いないの?」
 「いたらこんなことしてないわ。いた時はあったけど」
 「ふふ。デートってこんな感じなのかな?彼氏とか作った事ないまま、籍入れちゃったから。デートとか分からないんだよね。外から見たら、カップルに見えるかな?」
 「千代…さんは、何歳なの?」

 直人は初めて千代を下の名前で呼んだ。気恥ずかしくて、ぎこちなかった。

 「…何歳に見えます?」
 「にじゅう、4.5?」
 「ふふ。直人さんは何歳?」
 「俺は、29だけど」
 「ふふ。若く見られて嬉しい。私は27だよ」
 「年近いな。27には見えないけど」

 会計後、千代は品物を持って、トイレに入った。数分待っていると、お待たせと千代が出て来た。
 深く被ったキャップに、パーカー、デニムとカジュアルスタイルで出て来た。

 「やっと、気持ち悪い服から解放されたわ。楽ちん、楽ちん」
 
 千代の衣装チェンジが終わった所で、早速北海道に向かう事にした。

 「なぁ、気になってたんだけど。何で橘と結婚する事になったんだ?かなり歳の差があると思うけど」
 「まぁ、政略結婚みたいな感じよ」
 「千代さん家、お金持ちなの?」
 「一般家庭だよ。それに…父子家庭だったけど、家に父親がいなくて、おばあちゃんに育てられたの」
 「実家にお婆さんはいるのか?」
 
 千代は首を横に振った。

 「去年、病気で亡くなったの」

 直人は気まずくなり、話題を変えた。

 「千代さんが家にいない事が分かったら、橘、探し回るんじゃないか?千代さんの実家にも行ってたりするかもよ」
 「可能性はあると思う」
 「見つかったら、また、あの家に連れ戻されるんじゃないか?」
 「その時は死のうと思う」

 直人は思わず急ブレーキを踏み、千代の体が前に屈んだ。
 直人はハザードを焚き、車を路肩に寄せた。

 「死ぬって…」
 「本気よ。もし、奇跡的に見つからなかったら、おばあちゃんの形見を持って、山奥でひっそりと暮らそうと思うの」
 「そうゆうの、警察とか弁護士とかに相談した方がいいんじゃない?」

 千代は首を横に振った。

 「多分、信じてもらえないし。これが世の中に広まったら、大変な事になる」
 「大変?」

 直人は疑問を抱いた。確かに、橘が妻にしている監禁は異常な行為だと思う。
 しかし、監禁行為が世の中に広がって、大惨事になるとは思えない。
 橘自体、大物の人間ではない。せいぜい、全国放送され、地域の奴らに叩かれる程度だと思うが。

 「でも、死ぬのはダメだ」
 「直人さんは気にしないで。北海道まで送ってほしいって言ったのは私だから。直人さんに迷惑がかかるなら、ここで降ろしてもいいよ」
 「いや、北海道まで送るよ。ここまで来て降ろすなんて事しないよ」
 「ありがとう。ごめんね」

 千代は悲しげに少し俯いた。
 アパートを出発し、3時間経過した。二人は近くの公園に寄り、休憩を取る事にした。
 道中、千代はずっと喋っていたので、直人は運転に飽きなかった。
 2年もまともに会話してないと、こんなにも饒舌なのだろうか。

 「あー、ケツが痛い」

 二人が背伸びをていると、後ろから女性の声がした。

 「すみません!今、元彼に付き纏われてて、彼氏の振りしてもらえませんか?」
 「えっ?彼氏の振り?」

 直人は少し離れた所にある木々に、ひっそりと隠れる男の姿を見つけた。

 「少しだけでいいんです!お願いします」

 女性は直人の手を握った。

 「ごめん。千代さん。すぐ戻るから」
 「彼女さん。ごめんなさい。彼氏さん、借りますね」
 「あ、うん。私は大丈夫」

 千代は動揺していたが、どうしたらいいか分からず、了承する事しかできなかった。
 女性は直人の左腕に抱きつくように歩いた。

 「急にごめんなさい。散歩してたら、誰かに見られてる気がして。振り向いたら、元彼が付けてきて」
 「あの、警察に相談しました?」
 「はい。何度も相談したのですが、自宅周辺のパトロールしかしてくれなくて」

 女性は涙ぐんだ。茶髪の長い髪に、垂れ目でおっとりとした雰囲気の女性。八方美人そうな彼女は、モラハラ男や陰湿なストーカー男に付き纏われそうなタイプだな、と直人は心の中で思った。
 五分程歩いただろうか?直人は千代が気になった。空耳だろうか、なぜか千代の声が聞こえた。

 「直人さーん!助けて下さい!」

 振り向くと、千代は男に追いかけられていた。それも、木の影で見た女性のストーカー男だ。

 「ちっ、あの野郎。ヘマしやがって」

 女性から想像もしない言葉が聞こえた。

 「焼田!女を押さえろ!」

 筋骨隆々な男が千代を追いかけながら叫ぶ。
 女性は向かってきた千代の左腕を掴んだ。その腕を背中に回しながら、千代は地べたに押さえつけられた。

 「ぐっ!」
 「千代さん!あんた、一体!」

 女は、千代を無理矢理起こし、千代の首にナイフを添えた。

 「焼田。よくやったぞ」

 女は男の前に立ちはだかった。女は直人を睨みつけ、醜い形相をしていた。あの、可愛らしい顔は何処へ行ったのか。

 「よくやった?ふざけるな。当初の作戦とは全然違うだろ。私がこいつから男を引き離し、お前がこいつを捉えるはずだったろう?ヘマして、こいつと鬼ごっこかよ。ほんっと使えない男」
 「てめぇ。女だからって調子乗んなよ」
 「口だけの男がうるせぇよ。手柄をあげてやるって啖呵切ってたくせに」
 「あぁ?誰が口だけだって?」 
 「てな訳で、こいつを連れて行く。一歩でも動いたら…分かるよな」

 焼田は千代の首元に当てたナイフをチラつかせた。
 焼田が後ろに下がろうと動き出すと、焼田の後ろにいた男の手元が動いた。ポケットからキラリと鋭利な物が見えた。
 直人の全身に悪寒が走った。嫌な予感が一瞬にして脳裏に過った。
 
 「危ない!!!」

 直人は咄嗟に、3人に向かってタックルした。
 みんなまとまって、後ろに転んだ。

 「千代!車に向かって走れ!」

 千代は立ち上がり、急いで車に向かった。
 直人の左頬に、男のストレートが入った。
 
 「ぐぁぁ!」

 直人は衝撃で倒れ込んだ。
 男は直人に馬乗りになった。

 「てめぇ、邪魔してくれるなよ。焼田を殺せるチャンスだったのに」

 直人は地面に生えていた雑草を掴み、男の顔めがけて投げつけた。

 「ぐぁぁぁぁぁ!!!」

 土が男の目潰しとなり、男は悶えた。
 その隙に直人は男から逃げた。放心状態の焼田を横目に一目散に走った。
 焼田は携帯を取り出し、ある人に電話をかけた。

 「ごめんなさい。逃しました」

 車の前に千代が立っていた。

 「千代さん!乗って!」

 車に乗り込み、アクセルを全開にして、公園からぶっ飛んだ。

 「だぁぁぁ!なんなんだ!あいつら!」
 「と、とにかく。人通りがある所に行きましょう!」
 「だぁぁ!そして、ここは一体どこなんだよ!」
 「私も分かりません!」

 土地勘もない場所で、あんな戦慄な状況に遭い、二人はパニックを起こしていた。
 とにかく、あの公園から離れなければ。あの公園から遠くに、人目がある所に。とにかく、とにかく逃げなければ!
 直人は、案内標識を頼りに、開けた街を目指した。しばらく走ると、ドラックストアや自動車販売店など店舗が連なる風景が広がった。二人はコンビニに停まり、頭の中を整理する事にした。出入り口の前に車を停め、とにかく人の目がある状況にした。
 
 「とりあえず、何か飲もうか。何飲みたい?」
 「わ、私も行きます。一人じゃ怖いので」
 「そうだな」

 二人は一緒にコンビニに入る事にした。
 コンビニに入った瞬間、コーヒーの芳しい香りと揚げ物の油の匂いが混ざり合い、漂っていた。

 「なんだか、お腹空いてきましたね」
 「朝もコーヒーだけで済ませて、何も食べてなかったもんな。ついでに、お昼も買うか」

 直人が弁当を選んでいると、千代はデザートコーナーや、お菓子コーナー、レジ横のスナックコーナーやら目移りが激しい。

 「食べたいの入れてっていいよ」
 「いいんですか⁈」

 千代は、あれもこれもと両手に収まらない位の商品を抱えた。

 「ごめんなさい。私が支払いしますので」

 千代は、都合悪そうな顔で直人からカゴを引き取り、レジに並んだ。

 「こんなに食い切れる?」
 「一日では食べられないですけど。美味しそうだったので。あの家にいてから、こうゆうお菓子とか、なかなか食べられなかったので」

 直人は車を端に寄せ、遅めの昼食を取る事にした。

 「お菓子もダメだったの?」
 「食事はいつもテイクアウトの物を食べてたの。玄関の前に収納箱があって、決まった時間に宅配の人が届けてくれるの。メニューは和食のローテーション。すぐ飽きたよ」
 「何でテイクアウト?自分で作れないのか?」
 「自分で作れば栄養が偏るから、テイクアウトの物をちゃんと食べろって」
 「普通逆だろ。そりゃ、すぐ飽きるし、ストレス溜まるな」
 「そう!ストレス溜まるから、お菓子とか食べたいって言ったら。血液数値が乱れたら、食わせてやるって」
 「血液数値って、検診か何かやってたの?」
 「あ…えっと。橘の知り合いの医者がたまに診察してたの。…その人、たまにだけど、こっそりお菓子をくれたんだ」
 「へぇ。随分過保護だな。橘は一体何がしたいんだ?」
 「さぁ?あれ?直人さん、顔腫れてる?」

 千代は直人の顔をまじまじと見た。

 「さっきの男に殴られて。全然大丈夫だよ。殴られた事すっかり忘れてたから」

 直人は恥ずかしくなって千代から離れた。

 「冷やした方がいいですよ!氷買ってきますよ!」
 「全然大丈夫だから!そういえば!あいつら一体なんなんだ?千代さんを狙ってたけど。千代さん、何か思い当たる?」
 「…全然知らない。でも、もしかしたら、橘が送り込んだのかもしれない」
 「橘が⁈」
 「私を連れ戻す為に。怪しい連中を使ったのかも」
 「あんな輩を使うって事は、ヤクザとも一枚噛んでるのか?それに、橘にとって、千代さんは何かメリットがある存在なのか?」
 
 千代は深刻そうに、深く重い表情をしていた。

 「千代さん。あの家で株とか投資とかやってた?」
 「ううん。全然。家では、一日中テレビや読書、軽い運動しかしてないよ」
 「じゃあ、何のために連れ戻しにきたんだ?しかも、監禁までしていて」
 「きっと、世間に汚れた物を見せたくなかったんだよ。昔の男だからね」
 「だからって、輩を使う程の事か?」
 
 考えれば、考える程答えが見つからない。世間一般の夫婦とは違う事はよく分かったが。嫁を連れ戻すだけで、こんなにも人を使わなければならないのか?独身の直人には分からなかった。

 「夜はどうしますか?」
 「徹夜で運転するのはきついな。泊まるとしたら、人目がある所がいいかもしれないな。流石に人目がある所では襲ったりしないだろう」
 「そうですね」

 二人は昼食を済ませた後、車中泊でき、かつ、人が集まる所を探した。
 夕方、車中泊率が高い道の駅に移動した。
 店舗が閉店していても、駐車場が埋まる程混雑していた。

 「これ位混んでたら、あんなやつらも流石に襲って来ないだろ」
 
 二人は夕食を車中で済ませた。そして、千代が急に質問をしてきた。

 「直人さん、タバコ吸った事あります?」
 「昔、試しに吸ったけど、合わなかったからやめたよ。何?吸う人?」
 「ううん。吸った事ないから、吸ってみたいなぁと思って」

 千代はデニムのポケットから、タバコとライターを取り出した。二人は車から降り、車の後方に回った。

 「どうやって吸うんだろ?」
 
 千代はタバコを1本取り出したが、首を傾げた。

 「貸して」

 直人は千代からタバコを受け取り、そのタバコを千代の口に咥えさせた。そして、タバコに火を付けた。

 「軽く吸ってみて」

 千代はタバコを通して空気を吸った。

 「うえっ!!ゴホッ!ゴホッ!」

 千代はタバコを口から離し、咽返した。

 「大丈夫か⁈」
 「くっさ!!悪かまりする!何これ⁈こんなの吸って美味しいとか意味分かんない!!ゴホッ!ゴホッ!」

 千代の咳は止まらず、涙目になっていた。

 「もう、やめときな。体に良くない」
 「無理!無理!もうやめる!」

 千代はタバコの火を地面に擦り付けて消した。千代は咳き込みながら車に戻った。

 「タバコは諦めよ。直人さん、お酒は飲むよね?」
 「まぁ、飲むけど」
 「何飲む?やっぱり、ビール?」

 千代は直人にビールを差し出した。
 直人は唾を飲み込んだ。

 「うー。飲みたいけど、あいつらがいつ襲ってくるか分からないし」
 「そうだね。じゃあ、半分こしようか。先に飲んで」
 「いや、飲んだら運転できないし」
 「少しなら大丈夫でしょ」

 千代が缶のプルタブを引っ張ると、炭酸が抜ける気持ちの良い音を立てた。

 「はい」
 「じゃあ、頂きます」

 直人は喉を鳴らしながらビールを飲んだ。半分残そうと思っていたが、ぬるくても、あまりの旨さに2/3も飲んでしまった。

 「ごめん。3日ぶりのビールがうまくて、ほとんど残ってない」
 「あはは。じゃあ、全部飲んじゃて。私こっち飲むよ」

 千代は袋からチューハイを取り出した。

 「はい、乾杯!」

 二人は初めて乾杯をした。千代はチューハイを口にすると、苦虫を噛んだような顔をした。

 「にっが!チューハイって苦いの?」
 「千代さん、酒飲まないの?」
 「初めて飲んだ」
 「嘘だろ!!」
 「あっ…お酒弱いから普段は飲まないの。おばあちゃんの甘酒で酔っちゃう位だから」
 「かなり弱いんだな。もう、なくなったよ」

 直人は空のビールの缶を横に振った。
 
 「早すぎ」
 
 千代はちびちびとチューハイを飲んだ。
 結局、千代は350mlのチューハイを半分残し、夢の国に落ちた。
 直人は残りのチューハイを飲み干した。
 寝息を立てる千代に毛布をかけ、直人も横になった。
 直人は車内の天井を見上げ、ふと考えた。誰かと寝るなんて久しぶりだなと。
 元カノがいたのは5年前位。この状況、5年ぶりだ!
 直人は横目で千代を見た。
 大きな寝息を吐き、酒の匂いがしていた。
 初対面の訳アリ人妻。何もする気が起きなかった。

 「はぁ。寝よ」

 直人は複雑な気持ちで眠りに入った。期待はしていない。しかし、久しぶりに女性と一緒にいたので、気持ちが舞い上がっていた。
 感情の上がり、下りが激しくて、気持ちがついていけてなかった。








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