10 / 14
使用人友達?
そんな落ち込む日があって早めに寝ても、
起きたらちゃんと異世界。
それを何日も繰り返していると自然と慣れてきてしまって、、。
顔を洗って、髪を整えて、使用人服を着て、、。
いわゆるモーニングルーティンをこなす
「前髪…伸びてきたな」
鏡の前で自分の前髪を掴んでみる
前髪は節約のために自分で切っていたけど、ハサミなんて持ってきていないし勿論切ることができない。
「あ。」
こちらの世界に来た時のジャージはクローゼットにしまっていたのでそれを取り出す。
確かポケットに…あった。
いつも使っていた黄色のピン留めを取り出す。
とりあえず、ルーマスさんにハサミはありますかと聞くまではこのピンつけて過ごすかな。
このピンは小学生の時に仲が良かった友達から貰ったものだった。
その友達は家の都合で遠くに引っ越してしまい、学校も別々になったけれど、すごく仲が良かった。はず。
その時はまた私のせいで。なんて思ってたな。
実際そうかもだけど。
そんな楽しくもない思い出を振り返りながらドアを開ける。
「あー!おはようございますう!」
びくっ
ドアを開けた先に人がいると思ってなくて、
それと朝聞くことのない大音量な声ですごくびっくりしてしまった。
「えと」
「あ!すみません驚かせてぇ。私、同じ使用人のエレナと申します!よろしくお願いします~‼︎」
テンションが高い…
「よろしくお願いします、」
「使用人仲間として、末長くよろしくお願いしますねぇ‼︎」
薄いピンクの髪に、ぱっつん、垂れ目の女の子という感じの子だ。
こういうタイプ、はじめてすぎてどうしたらいいのか。
普通の人だって結構大変なのにレベル高いの来たな(失礼)
「数日前にお見かけしてからどーにか話しかけられないかなって思ってたのに全然話せなくて悲しかったですう」
「えと、どうして探してたんですか」
え、なに
ちょっと本当に人間と話さなすぎて戸惑う。
「あの…お聞きしたいことがあってぇ」
「あ、はい」
ガシィ‼︎
「!!」
なに、なに、
エレナはレイの顔を両手でガシッと掴んで自分に近づける
目を大きく開けてこちらを見てくる様は本当に昨日あったモンスター(ほんと失礼)
「あなた‼︎」
「、はい」
「この顔はなにをしたらこうなるの?肌の保湿は?毛穴はどこに?髪の毛はどうしてこんなに綺麗なの?まつ毛長すぎない?お化粧はしたないわよねぇ!?なにもかもなんでこんなに綺麗なのよ‼︎」
え?
ぽけー、としてしまう。
使用人舐めんなよ、とかあんたうざいから出てけとかそういう類だと思っていた。
「しかも細い、ちゃんとご飯は食べているの?こんな細い腕と手と足と指とで掃除やらなんやらできるわけぇ!?」
「っあ」
あっちこっちとサワサワされて流石にくすぐったくて声が出てしまう。
「なに!可愛いわぁ!」
「ねぇねぇ!私もこっそりお名前で呼んで良いかしら?」
「あと今度休みの日少し合わせてどこか行きません?案内しまするわ!」
「そこで色々聞かせてもらうわねぇ‼︎」
沢山会話をしているように見えるかもしれないが全てエレナの言葉だ。
レイの中では新種すぎてどう対応したら良いか分かず
こくん、と頷くことしかできなかった。
「わぁ!うれしいわぁ‼︎やったー‼︎では日程はまた話し合いましょお‼︎早く行かないと遅刻してしまうわ‼︎行くわよ!」
そう言って腕を軽く引っ張られる
不思議。昨日あんなに思い詰めていたけど
すごい勢いだしよく分からないけど、すごいな
エレナの後ろ姿をみて、そう思う。
そしてなぜかあの時のことを思い出す。
「「黄色のピンすごく似合ってる」」
「ぇ」
「だから、その黄色のピンすごく似合ってるわ!可愛いわね。」
っ!!
前にエレナではない誰かにそう言われたことがあった。
すごくすごく嬉しくて、ピンを貰えたことも、褒めて貰えたことも、そしてその子の可愛い笑顔も。
忘れていたのに、エレナが同じことを言うもんだから。
「ありがとう」
すごく幸せな朝を迎えることができた気がした
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
婚約者のいる運命の番はやめた方が良いですよね?!
月白みき
恋愛
結婚に恋焦がれる凡庸な伯爵令嬢のメアリーは、古来より伝わる『運命の番』に出会ってしまった!けれど彼にはすでに婚約者がいて、メアリーとは到底釣り合わない高貴な身の上の人だった。『運命の番』なんてすでに御伽噺にしか存在しない世界線。抗えない魅力を感じつつも、すっぱりきっぱり諦めた方が良いですよね!?
※小説家になろうにも投稿しています※タグ追加あり
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界で、自分の幸せを選べるようになるまでの逆ハーレム恋愛ファンタジー。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハーレム異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーレムです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
【完結】タジタジ騎士公爵様は妖精を溺愛する
雨香
恋愛
【完結済】美醜の感覚のズレた異世界に落ちたリリがスパダリイケメン達に溺愛されていく。
ヒーロー大好きな主人公と、どう受け止めていいかわからないヒーローのもだもだ話です。
「シェイド様、大好き!!」
「〜〜〜〜っっっ!!???」
逆ハーレム風の過保護な溺愛を楽しんで頂ければ。
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
「元カノが忘れられないんでしょう?」と身を引いた瞬間、爽やか彼氏の執着スイッチが入りました
恋せよ恋
恋愛
「元カノが忘れられないなら、私が身を引くわくべきよね」
交際一周年、愛するザックに告げた決別の言葉。
でも、彼は悲しむどころか、見たこともない
暗い瞳で私を追い詰めた。
「僕を捨てる? 逃げられると思っているの、アン」
私の知る爽やかな王子の仮面が剥がれ落ち、
隠されていた狂おしいほどの独占欲が牙を剥く。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!