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嬉しそうな笑顔をしやがって。依里は心の中でそんな事を言いつつ、その背中を見送った。
元々同居可能な物件だったことも功を奏したのか、依里が不動産と大家に、同居人が増える事を連絡すると、彼等とはそこまでもめる事もなく、晴美の同居は許された。
提出する必要書類の確認をし、それを指定日までに提出する事を約束し、いったん連絡を終えた依里は、段ボール箱に荷物を詰め始める。
まさかここまで何の障害もなく、同居が進むとは思わなかった。大家さんあたりが渋るかと思ったのだが……意外と渋らなかったのだ。
別に晴美の知り合いというわけでもないのに。
まあ、そんな事もあるのだろう……
そんな思いから、本日も可能なだけ荷物を段ボールに詰め、ついに彼女は冷蔵庫を開けた。
そこに残っているものは本当に少ない。何故かある大根の欠片と、キャベツ四分の一玉と、魚肉ソーセージ一本くらいだ。
「これで二人分の自炊はきつくないか……?」
だが、一人分作るにはいささか量が多いかもしれない。
晴美がありがたい事に、二食分はあった冷凍ご飯を雑炊にして、かなり減らしてくれたので、今晩二人分の食事を作ったら、冷蔵庫の電源を落せる。そうなったら明日の朝は、コンビニかどこかで朝食を仕入れて、引っ越し業者を待てるだろう。
「あの雑炊美味しかったな……」
元々同居可能な物件だったことも功を奏したのか、依里が不動産と大家に、同居人が増える事を連絡すると、彼等とはそこまでもめる事もなく、晴美の同居は許された。
提出する必要書類の確認をし、それを指定日までに提出する事を約束し、いったん連絡を終えた依里は、段ボール箱に荷物を詰め始める。
まさかここまで何の障害もなく、同居が進むとは思わなかった。大家さんあたりが渋るかと思ったのだが……意外と渋らなかったのだ。
別に晴美の知り合いというわけでもないのに。
まあ、そんな事もあるのだろう……
そんな思いから、本日も可能なだけ荷物を段ボールに詰め、ついに彼女は冷蔵庫を開けた。
そこに残っているものは本当に少ない。何故かある大根の欠片と、キャベツ四分の一玉と、魚肉ソーセージ一本くらいだ。
「これで二人分の自炊はきつくないか……?」
だが、一人分作るにはいささか量が多いかもしれない。
晴美がありがたい事に、二食分はあった冷凍ご飯を雑炊にして、かなり減らしてくれたので、今晩二人分の食事を作ったら、冷蔵庫の電源を落せる。そうなったら明日の朝は、コンビニかどこかで朝食を仕入れて、引っ越し業者を待てるだろう。
「あの雑炊美味しかったな……」
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