36 / 52
36
しおりを挟む
そんな事を思いながら、相手の後ろにまたがっていた依里は、ある事を思い出した。
それは晴美が、今年のクリスマスあたりは、たまりまくった有給を消化するという事である。
ああしまった、この情報を、水葉さんに教えておけばよかった、クリスマスだから無理、何て言うんじゃなかった、と彼女はちょっと後悔した。
素敵なお嬢さんの恋の応援は、気分がいいものなのである。
だがしかし、たとえ晴美がお休みを取っていても、そのあたりに予定があった場合は、あまり意味がないだろう。
彼女に連絡する前に……連絡手段は柳川さんのラインなので、そこを経由するわけだが……晴美に聞かなくては。
こう言った事を考えながら、依里が晴美の後ろにしがみついていると、晴美は何やらとても楽しそうに鼻歌なんか歌っている。
おい、どこに出しても恥ずかしい音痴っぷりを発揮するな、道路で。
依里はそんな事を頭の中で突っ込みつつ、とりあえずこの晩秋の気温は寒いため、大人しくしていた。
そんな風に運転を続け、晴美は無事に暮らしているマンションの駐輪場まで到着した。
手がかじかんでうまく動かない。依里が後ろから下りようとすると、晴美が得たりと言わんばかりに、先に降りて、これまた当たり前の動きで彼女を、抱きかかえておろした。
笑顔はふにゃふにゃだが、体はがっちりとしっかりしている料理人の体幹であるらしい。確かに料理人は体力勝負だ。
「わあ、ヨリちゃん手が冷たい!」
晴美は暢気にそんな事を言いながら、依里の両手を自分の温かすぎるような手で包み込み、心配そうに彼女の顔を覗き込む。
「寒くない? ごめんね、ヨリちゃんの防寒着の事すっかり考えてなかった。バイクは冷えるんだった」
「……いや、私が考えないで後ろにまたがったから、おあいこだろうが」
「そう? 足も痛いでしょ、ちょっとごめんね!」
言いつつ晴美が、荷物を背負ったと思うや否や、依里の普通の女性よりは背の高い体を、ひょいとばかりに担ぎ上げたのだ。
「ちょ、ま、おい!」
「わあ、ヨリちゃんかるいかるい! 何年か前にフランスで鹿を仕留めたおじいちゃんの手伝いした時の、牡鹿より軽いから大丈夫!」
「まて。鹿は結構百キロこえるだろ、そんな物と私の体重を引き合いに出すな、デリカシーないだろうおまえ!」
「知ってるでしょ、おれにデリカシーないって事くらい!」
晴美は何が楽しいのか、きゃらきゃらと笑い声をあげながら、依里の体を当たり前のように抱きかかえて、階段を上がっていく。
運がいいのか悪いのか、共用部分で誰とも会わなかったため、依里は恥をさらす事はなかった物の、晴美が思いもよらないほど安定感のある男だったため、少し見直す事にしたのだった。
「うちに帰ったら、ヨリちゃんはお風呂だね。そうしたら、怪我見てあげる」
「靴擦れだったら自分でもなんとかできるから安心しろ」
「ヨリちゃんお洒落な靴はことごとく靴擦れ起こすんだっけ?」
「変な事ばっかり覚えてやがって」
やりにくい、と依里がぼやくと、晴美がくふくふと笑った。
「おれのヨリちゃんだもの、覚えているに決まってるでしょ?」
「それ、他所で言うなよ、変態の響きがあるからな」
晴美に対しての忠告をすると、彼はうん、と機嫌よさげに返事をした。
そして玄関まで抱えられた依里は、そのまま自室に戻り、普段着とはけたが違う値段の余所行きの衣装を、丁寧に脱ぎ、洗濯表示の確認をして、それから部屋着で風呂場に直行した。
晴美はと言えば、何やら手を洗いうがいをした後、何か作り始める様子で、ごそごそと何かしている。
これなら問題ないだろう。依里はそう判断し、
「先に風呂入るから」
「うん! お風呂あがったらお夕飯出来てるくらいにするね!」
声をかけると、やはり楽しげな声で、晴美が返事をしたわけだった。
緊張感から、本日は非常に疲れた依里は、靴擦れにお湯が染みるため、湯船につかる事を断念し、とりあえず入念にシャワーを浴びて、風呂から上がった。
そうすると、当たり前の顔をして、晴美が夕飯の食器をダイニングテーブルに並べており、相変わらず驚いてしまう状態である。
「今日は何」
「今日はねえ、簡単お料理チャンネル用の大根の煮物風と、肉団子の酢豚風と、ほうれん草の茹でたのに、葱とおあげのお味噌汁でしょ、それから白いご飯!」
「豪華。お前そんな豪華でいいの」
「何言ってるの、おれはこう言うのを作るのが好きで楽しくてやってるんだから、いいんだよ」
「ふうん……」
何故か大根の煮物風は耐熱ガラスのボウルに入っているし、肉団子の酢豚風は肉団子よりもはるかに野菜の量が多いし、ほうれん草の茹でたのはがっつりタッパーに詰まっている。
「……晴美、二人分のご飯って分かってて作ったか?」
「いやあ、作りやすい量にしたら、ちょっと多かったね! でも大丈夫! 余ったら明日の皆の差し入れになるから!」
「皆の差し入れって何だよ」
「一人暮らしで、お夕飯作れないって泣いてる後輩の、林君がいてね。林君に差し入れすると喜ばれるから、時々余りものあげてるの」
「だから大丈夫、腐らせないって言いたいのか」
「うん!」
「ちなみに林君に、お前はどれだけ迷惑をかけているんだ」
「ええとねえ……林君葉ね、おれの簡単お料理チャンネルの撮影スタッフだから、おれの突っ込み役だよ!」
「目いっぱい迷惑かけてるだろうが!」
「うふふふ」
楽しげに笑う晴美が、冷めちゃうから食べよう、と言い、依里は事実であるため、席に座ったのだった。
「野菜がシャキシャキの酢豚だ。でも豚じゃない」
「そりゃあねえ、簡単お料理チャンネル用に作った試作品だから、普段のおれとは作り方がちょっと違う感じだもの」
「ちなみに、どう違う」
「肉団子は冷凍食品。お野菜はカット野菜を想定した中身にしてある感じ」
「……お前のお料理チャンネルが、人気の理由が分かった気がする」
「でしょう。家庭の皆は忙しいのに、ちゃんと作らなくちゃって思って、つらいんだよ。おれみたいに、好きな事を好きなだけやってる人の方が少ないし」
「酸味が柔らかいのは子供向けだからか」
「そう。小さい子って、複雑な味があんまり好きじゃない子が多いから。昔もそうだったでしょ、うちの三兄弟は全員、甘じょっぱいたれよりもシンプルな塩が好きだった」
「焼き鳥争奪戦だろ」
「よくわかるね!」
「隣家に回覧板を渡しに行ったら、大声で争ってりゃあわかるわ」
「恥ずかしいもの聞かせちゃってたね」
依里はそれを恥ずかしいと認識できたのか、と感心した。
「お前がそれを恥ずかしいと思うのが意外だ」
「一般的に恥ずかしいって奴でしょ? おれヨリちゃん相手に、見られて恥ずかしい物ってほとんどなくなっちゃったけど」
「だからって半裸をさらすのはやめろ」
「えー、うちのルールは、暑かったら脱ぐ、寒かったら着る! 暖房冷房は最終手段! だったんだけど」
「それでも。たまにびっくりするから」
「そっかあ、びっくりするからだめなんだね!」
わかってんのかこいつ。依里はそう持ってから、大根の煮物をつまみ、意外だ、と声を上げた。
「味が染みてるのに歯ごたえがある」
「それはねえ、レンジで加熱したからかな? 冷凍大根をだし汁とか味付け汁に入れて、レンジで何度か様子見ながら加熱したら、こんな風になった。おつまみって感じの大根だよねえ」
「ごま油と海苔」
「わかる! 今度持ち寄り飲み会の時に持って行かなくちゃ」
楽しそうに笑った晴美は、自分の作ったものをぺろりと食べ、依里が夢中で食べている顔を、幸せそうに眺めていた。
それは晴美が、今年のクリスマスあたりは、たまりまくった有給を消化するという事である。
ああしまった、この情報を、水葉さんに教えておけばよかった、クリスマスだから無理、何て言うんじゃなかった、と彼女はちょっと後悔した。
素敵なお嬢さんの恋の応援は、気分がいいものなのである。
だがしかし、たとえ晴美がお休みを取っていても、そのあたりに予定があった場合は、あまり意味がないだろう。
彼女に連絡する前に……連絡手段は柳川さんのラインなので、そこを経由するわけだが……晴美に聞かなくては。
こう言った事を考えながら、依里が晴美の後ろにしがみついていると、晴美は何やらとても楽しそうに鼻歌なんか歌っている。
おい、どこに出しても恥ずかしい音痴っぷりを発揮するな、道路で。
依里はそんな事を頭の中で突っ込みつつ、とりあえずこの晩秋の気温は寒いため、大人しくしていた。
そんな風に運転を続け、晴美は無事に暮らしているマンションの駐輪場まで到着した。
手がかじかんでうまく動かない。依里が後ろから下りようとすると、晴美が得たりと言わんばかりに、先に降りて、これまた当たり前の動きで彼女を、抱きかかえておろした。
笑顔はふにゃふにゃだが、体はがっちりとしっかりしている料理人の体幹であるらしい。確かに料理人は体力勝負だ。
「わあ、ヨリちゃん手が冷たい!」
晴美は暢気にそんな事を言いながら、依里の両手を自分の温かすぎるような手で包み込み、心配そうに彼女の顔を覗き込む。
「寒くない? ごめんね、ヨリちゃんの防寒着の事すっかり考えてなかった。バイクは冷えるんだった」
「……いや、私が考えないで後ろにまたがったから、おあいこだろうが」
「そう? 足も痛いでしょ、ちょっとごめんね!」
言いつつ晴美が、荷物を背負ったと思うや否や、依里の普通の女性よりは背の高い体を、ひょいとばかりに担ぎ上げたのだ。
「ちょ、ま、おい!」
「わあ、ヨリちゃんかるいかるい! 何年か前にフランスで鹿を仕留めたおじいちゃんの手伝いした時の、牡鹿より軽いから大丈夫!」
「まて。鹿は結構百キロこえるだろ、そんな物と私の体重を引き合いに出すな、デリカシーないだろうおまえ!」
「知ってるでしょ、おれにデリカシーないって事くらい!」
晴美は何が楽しいのか、きゃらきゃらと笑い声をあげながら、依里の体を当たり前のように抱きかかえて、階段を上がっていく。
運がいいのか悪いのか、共用部分で誰とも会わなかったため、依里は恥をさらす事はなかった物の、晴美が思いもよらないほど安定感のある男だったため、少し見直す事にしたのだった。
「うちに帰ったら、ヨリちゃんはお風呂だね。そうしたら、怪我見てあげる」
「靴擦れだったら自分でもなんとかできるから安心しろ」
「ヨリちゃんお洒落な靴はことごとく靴擦れ起こすんだっけ?」
「変な事ばっかり覚えてやがって」
やりにくい、と依里がぼやくと、晴美がくふくふと笑った。
「おれのヨリちゃんだもの、覚えているに決まってるでしょ?」
「それ、他所で言うなよ、変態の響きがあるからな」
晴美に対しての忠告をすると、彼はうん、と機嫌よさげに返事をした。
そして玄関まで抱えられた依里は、そのまま自室に戻り、普段着とはけたが違う値段の余所行きの衣装を、丁寧に脱ぎ、洗濯表示の確認をして、それから部屋着で風呂場に直行した。
晴美はと言えば、何やら手を洗いうがいをした後、何か作り始める様子で、ごそごそと何かしている。
これなら問題ないだろう。依里はそう判断し、
「先に風呂入るから」
「うん! お風呂あがったらお夕飯出来てるくらいにするね!」
声をかけると、やはり楽しげな声で、晴美が返事をしたわけだった。
緊張感から、本日は非常に疲れた依里は、靴擦れにお湯が染みるため、湯船につかる事を断念し、とりあえず入念にシャワーを浴びて、風呂から上がった。
そうすると、当たり前の顔をして、晴美が夕飯の食器をダイニングテーブルに並べており、相変わらず驚いてしまう状態である。
「今日は何」
「今日はねえ、簡単お料理チャンネル用の大根の煮物風と、肉団子の酢豚風と、ほうれん草の茹でたのに、葱とおあげのお味噌汁でしょ、それから白いご飯!」
「豪華。お前そんな豪華でいいの」
「何言ってるの、おれはこう言うのを作るのが好きで楽しくてやってるんだから、いいんだよ」
「ふうん……」
何故か大根の煮物風は耐熱ガラスのボウルに入っているし、肉団子の酢豚風は肉団子よりもはるかに野菜の量が多いし、ほうれん草の茹でたのはがっつりタッパーに詰まっている。
「……晴美、二人分のご飯って分かってて作ったか?」
「いやあ、作りやすい量にしたら、ちょっと多かったね! でも大丈夫! 余ったら明日の皆の差し入れになるから!」
「皆の差し入れって何だよ」
「一人暮らしで、お夕飯作れないって泣いてる後輩の、林君がいてね。林君に差し入れすると喜ばれるから、時々余りものあげてるの」
「だから大丈夫、腐らせないって言いたいのか」
「うん!」
「ちなみに林君に、お前はどれだけ迷惑をかけているんだ」
「ええとねえ……林君葉ね、おれの簡単お料理チャンネルの撮影スタッフだから、おれの突っ込み役だよ!」
「目いっぱい迷惑かけてるだろうが!」
「うふふふ」
楽しげに笑う晴美が、冷めちゃうから食べよう、と言い、依里は事実であるため、席に座ったのだった。
「野菜がシャキシャキの酢豚だ。でも豚じゃない」
「そりゃあねえ、簡単お料理チャンネル用に作った試作品だから、普段のおれとは作り方がちょっと違う感じだもの」
「ちなみに、どう違う」
「肉団子は冷凍食品。お野菜はカット野菜を想定した中身にしてある感じ」
「……お前のお料理チャンネルが、人気の理由が分かった気がする」
「でしょう。家庭の皆は忙しいのに、ちゃんと作らなくちゃって思って、つらいんだよ。おれみたいに、好きな事を好きなだけやってる人の方が少ないし」
「酸味が柔らかいのは子供向けだからか」
「そう。小さい子って、複雑な味があんまり好きじゃない子が多いから。昔もそうだったでしょ、うちの三兄弟は全員、甘じょっぱいたれよりもシンプルな塩が好きだった」
「焼き鳥争奪戦だろ」
「よくわかるね!」
「隣家に回覧板を渡しに行ったら、大声で争ってりゃあわかるわ」
「恥ずかしいもの聞かせちゃってたね」
依里はそれを恥ずかしいと認識できたのか、と感心した。
「お前がそれを恥ずかしいと思うのが意外だ」
「一般的に恥ずかしいって奴でしょ? おれヨリちゃん相手に、見られて恥ずかしい物ってほとんどなくなっちゃったけど」
「だからって半裸をさらすのはやめろ」
「えー、うちのルールは、暑かったら脱ぐ、寒かったら着る! 暖房冷房は最終手段! だったんだけど」
「それでも。たまにびっくりするから」
「そっかあ、びっくりするからだめなんだね!」
わかってんのかこいつ。依里はそう持ってから、大根の煮物をつまみ、意外だ、と声を上げた。
「味が染みてるのに歯ごたえがある」
「それはねえ、レンジで加熱したからかな? 冷凍大根をだし汁とか味付け汁に入れて、レンジで何度か様子見ながら加熱したら、こんな風になった。おつまみって感じの大根だよねえ」
「ごま油と海苔」
「わかる! 今度持ち寄り飲み会の時に持って行かなくちゃ」
楽しそうに笑った晴美は、自分の作ったものをぺろりと食べ、依里が夢中で食べている顔を、幸せそうに眺めていた。
0
あなたにおすすめの小説
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
溺愛彼氏は消防士!?
すずなり。
恋愛
彼氏から突然言われた言葉。
「別れよう。」
その言葉はちゃんと受け取ったけど、飲み込むことができない私は友達を呼び出してやけ酒を飲んだ。
飲み過ぎた帰り、イケメン消防士さんに助けられて・・・新しい恋が始まっていく。
「男ならキスの先をは期待させないとな。」
「俺とこの先・・・してみない?」
「もっと・・・甘い声を聞かせて・・?」
私の身は持つの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界と何ら関係はありません。
※コメントや乾燥を受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
絵麻
恋愛
桐島花は父が病没後、継母義妹に虐げられて、使用人同然の生活を送っていた。
父の財産も尽きかけた頃、義妹に縁談が舞い込むが継母は花を嫁がせた。
理由は多額の結納金を手に入れるため。
相手は二十五歳も歳上の、海軍の大佐だという。
放り出すように、嫁がされた花を待っていたものは。
地味で冴えないと卑下された日々、花の真の力が時東邸で活かされる。
不能と噂される皇帝の後宮に放り込まれた姫は恩返しをする
矢野りと
恋愛
不能と噂される隣国の皇帝の後宮に、牛100頭と交換で送り込まれた貧乏小国の姫。
『なんでですか!せめて牛150頭と交換してほしかったですー』と叫んでいる。
『フンガァッ』と鼻息荒く女達の戦いの場に勢い込んで来てみれば、そこはまったりパラダイスだった…。
『なんか悪いですわね~♪』と三食昼寝付き生活を満喫する姫は自分の特技を活かして皇帝に恩返しすることに。
不能?な皇帝と勘違い姫の恋の行方はどうなるのか。
※設定はゆるいです。
※たくさん笑ってください♪
※お気に入り登録、感想有り難うございます♪執筆の励みにしております!
花も実も
白井はやて
恋愛
町で道場を営む武家の三男朝陽には最近、会うと心が暖かくなり癒される女性がいる。
跡取り問題で自宅に滞在したくない彼は癒しの彼女に会いたくて、彼女が家族と営む団子屋へ彼は足しげく熱心に通っているのだが、男と接客している様子を見ると謎の苛立ちを抱えていた。
それは、ホントに不可抗力で。
樹沙都
恋愛
これ以上他人に振り回されるのはまっぴらごめんと一大決意。人生における全ての無駄を排除し、おひとりさまを謳歌する歩夢の前に、ひとりの男が立ちはだかった。
「まさか、夫の顔……を、忘れたとは言わないだろうな? 奥さん」
その婚姻は、天の啓示か、はたまた……ついうっかり、か。
恋に仕事に人間関係にと翻弄されるお人好しオンナ関口歩夢と腹黒大魔王小林尊の攻防戦。
まさにいま、開始のゴングが鳴った。
まあね、所詮、人生は不可抗力でできている。わけよ。とほほっ。
半年間、俺の妻になれ〜幼馴染CEOのありえない求婚から始まる仮初の溺愛新婚生活〜 崖っぷち元社畜、会社が倒産したら玉の輿に乗りました!?
とろみ
恋愛
出勤したら会社が無くなっていた。
高瀬由衣(たかせゆい)二十七歳。金ナシ、職ナシ、彼氏ナシ。ついでに結婚願望も丸でナシ。
明日までに家賃を用意できなければ更に家も無くなってしまう。でも絶対田舎の実家には帰りたくない!!
そんな崖っぷちの由衣に救いの手を差し伸べたのは、幼なじみで大企業CEOの宮坂直人(みやさかなおと)。
「なぁ、俺と結婚しないか?」
直人は縁談よけのため、由衣に仮初の花嫁役を打診する。その代わりその間の生活費は全て直人が持つという。
便利な仮初の妻が欲しい直人と、金は無いけど東京に居続けたい由衣。
利害の一致から始まった愛のない結婚生活のはずが、気付けばいつの間にか世話焼きで独占欲強めな幼なじみCEOに囲い込まれていて――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる