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お休みの日
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タリム男爵家には礼拝日以外に1日必ず休みの日がある。
今日はそのお休みの日だ。
一般的に礼拝日は仕事をしないものだが、ミシェルが絶対にそれ以外に1日はお休みが必要だと声高に主張したため、礼拝日の翌日は執務はしないことになった。
そのかわり、2人の時間をゆっくりと楽しむというのがミシェルの思いである。
ちなみに、メイドたちも必ず週2回はお休みを取ることを推奨していて、ミシェルが屋敷内で働く時間…シフトを組むようにしており、結構好評だという。
「ミシェルは何で休みの日にこだわるんだ?」
「人間休息は必要でしょ。それにこうして二人きりのお昼の時間をゆっくり過ごせるじゃない」
私とミシェルはこの休日を利用して、屋敷の庭先でお茶をしている。
「ところでレイ君、そろそろ家でお茶会を開きたいのだけどいいかしら?」
「そうだねようやくいろいろなものが軌道に乗り始めたからちょうどよい機会だと思うよ」
「では学生時代のお友達を呼んでランチパーティーでも企画しますか」
「ま、まってくれミシェルの学生時代の友達なんていったら現在は王子妃殿下までいないか?」
「さすがにそんなところまでお声がけしないわよ。
まぁべリリム侯爵令嬢にはお声がけするけれど」
「…そうなるよな。男爵家のお茶会に侯爵令嬢なんて来るのか??」
「きっと来て下さるわ。べリリム侯爵は鶏の品種改良については良いものが出来たら逆輸入してくださると言われているから」
一応はタリム男爵家は父であるガリム伯爵の加護というか後ろ盾のもとで成り立っている家ではある。
家族であることも周知の事実ではあるが、男爵家のお誘いで侯爵令嬢が来るのは何ともな気分だ。
「というわけで、新しいデイドレスが欲しいのだけど良いわよね?」
「男爵家としての予算内ならミシェルの好きにしてくれていいよ」
「じゃあレイ君が選んでくれる?」
思わず口に含もうとしていた紅茶を吹き出すところだった。
てっきり自分で勝手に買うのかと思っていたら私に選んでほしかったのか。
「わかった、でもいいのかい?僕の瞳の色のドレスにして独占欲を爆発させても」
「きっとそうなるだろうと思って頼んでるのよ。
レイ君の愛を全身で受け止めてあげるわ」
まったく、ミシェルにはかなわないな。
私の気持ちを全力で受け止めてくれるなどと言い放つとは…
普通の貴族令嬢なら奥ゆかしくそんなこと言わずにいるだろうが、ミシェルは平気で愛情表現をしてくれる。
男の私からすればわかりやすくて非常に助かるが…
既に結婚や婚約している男友達の手紙では女心が分からないなんてぼやきも有ったりすることを考えると、家は良好な関係を築けているな。
お茶会開催の話が終わると、するするとミシェルが私の横に寄ってきた。
今まで向かいに座っていたのに椅子ごと移動してくるとは思わなかった。
無言のままぴったりと私に肩を寄せてくるとミシェルは目を閉じる。
「こうしてレイノルドと結婚出来て幸せだわ」
「僕も、ミシェルと結婚出来て幸せだよ」
「レイ君は私の好みドストライクだったんだから!それで性格はとっても紳士
これ以上の優良物件はなかったわ!」
「僕も、前にも言ったけれどミシェルのことは一目ぼれだったんだ」
「貴族男性としては珍しい性癖よね」
「性癖って…まぁそうか」
「私なんて学生時代陰で鶏ガラとかカモシカとか呼ばれていたのよ?知っているでしょ?」
「それをいうと、僕だってモヤシとか呼ばれていたんだけどな」
「…そういえばモヤシは有るのよね。今度あれをシェフにお願いしてみましょう」
ミシェルが急に思い立ったように私から離れた。
モヤシは一般的に平民の食べ物だ。
収穫して保管していた豆から芽が出てしまっても食べているというレベルのもの。
それを食べようというのだろうか?
「レイ君、モヤシを馬鹿にしちゃだめよ。
とっても健康に良い食べ物なんだから。塩コショウと油でいためただけでとってもおいしく食べられるのよ」
そういってメイドを呼ぶと、モヤシを買ってくるように託していた。
今夜の夕飯には今言われたモヤシ炒めなるものが食卓に並びそうだ。
******
この休みの日、ミシェルとイチャイチャする以外に個人的な趣味をする時間でもある。
ミシェルは読書をしたり刺繍をしたりと淑女らしいことをやる傍ら、私を誘ってゲームをやることもある。
主にチェスやトランプ遊びだ。
後は馬術などのスポーツに興じる。
領内を見て回るときにはもっぱらミシェルも私も馬で回ることが多く、遠乗りも出来るが私が最近はまっているのは単に馬を駆けるのではなく、障害物を越えたりする馬術である。
今貴族の間で流行りつつある競技で、ミシェルからは「体形維持のためにも運動を!」といわれており嗜んでいる。
ミシェルはさすがに柵越えなどはしないが、それでも乗馬にて運動している。
平日の朝は騎士団との剣術の練習をしたりといった日課もあるが、それ以外の趣味の一つだな。
この休みの日というのは書類仕事とは別の時間として活用している。
ある程度体を動かした後は風呂に入る。
これもミシェルが強烈に要望した設備だ。
上水を引いてからミシェルは毎日必ず入っており、私もそうしろと強く言うので入るようにしている。
普通であれば普段は体を濡れタオルで拭くだけで、水浴びなど週に一度するものだが、このお風呂というのはなかなかに良い。
古代帝国では当たり前に平民でもお湯に浸かりサウナを楽しんだというので恐ろしい。
ミシェル的には街中にも銭湯という公衆浴場を建てたいようだ。
適度な入浴は病気予防になり、疲労回復にも良いのだと言う。
こないだは、一緒に入らないか?と誘われたほどだ。
流石にそれは断った…自制心が効くとは思えない。
ちなみに、お風呂は沸かすのが大変なため、使用人にも開放しており、好評になってきている。
それらの使用時間はミシェルが管理しているので、私もお風呂に入る時にはミシェルに一言申し出る必要があるのだ。
これが私たちタリム男爵家の休日だ。
さて、ミシェルが開くお茶会…どんなものになるんだろうな?
今日はそのお休みの日だ。
一般的に礼拝日は仕事をしないものだが、ミシェルが絶対にそれ以外に1日はお休みが必要だと声高に主張したため、礼拝日の翌日は執務はしないことになった。
そのかわり、2人の時間をゆっくりと楽しむというのがミシェルの思いである。
ちなみに、メイドたちも必ず週2回はお休みを取ることを推奨していて、ミシェルが屋敷内で働く時間…シフトを組むようにしており、結構好評だという。
「ミシェルは何で休みの日にこだわるんだ?」
「人間休息は必要でしょ。それにこうして二人きりのお昼の時間をゆっくり過ごせるじゃない」
私とミシェルはこの休日を利用して、屋敷の庭先でお茶をしている。
「ところでレイ君、そろそろ家でお茶会を開きたいのだけどいいかしら?」
「そうだねようやくいろいろなものが軌道に乗り始めたからちょうどよい機会だと思うよ」
「では学生時代のお友達を呼んでランチパーティーでも企画しますか」
「ま、まってくれミシェルの学生時代の友達なんていったら現在は王子妃殿下までいないか?」
「さすがにそんなところまでお声がけしないわよ。
まぁべリリム侯爵令嬢にはお声がけするけれど」
「…そうなるよな。男爵家のお茶会に侯爵令嬢なんて来るのか??」
「きっと来て下さるわ。べリリム侯爵は鶏の品種改良については良いものが出来たら逆輸入してくださると言われているから」
一応はタリム男爵家は父であるガリム伯爵の加護というか後ろ盾のもとで成り立っている家ではある。
家族であることも周知の事実ではあるが、男爵家のお誘いで侯爵令嬢が来るのは何ともな気分だ。
「というわけで、新しいデイドレスが欲しいのだけど良いわよね?」
「男爵家としての予算内ならミシェルの好きにしてくれていいよ」
「じゃあレイ君が選んでくれる?」
思わず口に含もうとしていた紅茶を吹き出すところだった。
てっきり自分で勝手に買うのかと思っていたら私に選んでほしかったのか。
「わかった、でもいいのかい?僕の瞳の色のドレスにして独占欲を爆発させても」
「きっとそうなるだろうと思って頼んでるのよ。
レイ君の愛を全身で受け止めてあげるわ」
まったく、ミシェルにはかなわないな。
私の気持ちを全力で受け止めてくれるなどと言い放つとは…
普通の貴族令嬢なら奥ゆかしくそんなこと言わずにいるだろうが、ミシェルは平気で愛情表現をしてくれる。
男の私からすればわかりやすくて非常に助かるが…
既に結婚や婚約している男友達の手紙では女心が分からないなんてぼやきも有ったりすることを考えると、家は良好な関係を築けているな。
お茶会開催の話が終わると、するするとミシェルが私の横に寄ってきた。
今まで向かいに座っていたのに椅子ごと移動してくるとは思わなかった。
無言のままぴったりと私に肩を寄せてくるとミシェルは目を閉じる。
「こうしてレイノルドと結婚出来て幸せだわ」
「僕も、ミシェルと結婚出来て幸せだよ」
「レイ君は私の好みドストライクだったんだから!それで性格はとっても紳士
これ以上の優良物件はなかったわ!」
「僕も、前にも言ったけれどミシェルのことは一目ぼれだったんだ」
「貴族男性としては珍しい性癖よね」
「性癖って…まぁそうか」
「私なんて学生時代陰で鶏ガラとかカモシカとか呼ばれていたのよ?知っているでしょ?」
「それをいうと、僕だってモヤシとか呼ばれていたんだけどな」
「…そういえばモヤシは有るのよね。今度あれをシェフにお願いしてみましょう」
ミシェルが急に思い立ったように私から離れた。
モヤシは一般的に平民の食べ物だ。
収穫して保管していた豆から芽が出てしまっても食べているというレベルのもの。
それを食べようというのだろうか?
「レイ君、モヤシを馬鹿にしちゃだめよ。
とっても健康に良い食べ物なんだから。塩コショウと油でいためただけでとってもおいしく食べられるのよ」
そういってメイドを呼ぶと、モヤシを買ってくるように託していた。
今夜の夕飯には今言われたモヤシ炒めなるものが食卓に並びそうだ。
******
この休みの日、ミシェルとイチャイチャする以外に個人的な趣味をする時間でもある。
ミシェルは読書をしたり刺繍をしたりと淑女らしいことをやる傍ら、私を誘ってゲームをやることもある。
主にチェスやトランプ遊びだ。
後は馬術などのスポーツに興じる。
領内を見て回るときにはもっぱらミシェルも私も馬で回ることが多く、遠乗りも出来るが私が最近はまっているのは単に馬を駆けるのではなく、障害物を越えたりする馬術である。
今貴族の間で流行りつつある競技で、ミシェルからは「体形維持のためにも運動を!」といわれており嗜んでいる。
ミシェルはさすがに柵越えなどはしないが、それでも乗馬にて運動している。
平日の朝は騎士団との剣術の練習をしたりといった日課もあるが、それ以外の趣味の一つだな。
この休みの日というのは書類仕事とは別の時間として活用している。
ある程度体を動かした後は風呂に入る。
これもミシェルが強烈に要望した設備だ。
上水を引いてからミシェルは毎日必ず入っており、私もそうしろと強く言うので入るようにしている。
普通であれば普段は体を濡れタオルで拭くだけで、水浴びなど週に一度するものだが、このお風呂というのはなかなかに良い。
古代帝国では当たり前に平民でもお湯に浸かりサウナを楽しんだというので恐ろしい。
ミシェル的には街中にも銭湯という公衆浴場を建てたいようだ。
適度な入浴は病気予防になり、疲労回復にも良いのだと言う。
こないだは、一緒に入らないか?と誘われたほどだ。
流石にそれは断った…自制心が効くとは思えない。
ちなみに、お風呂は沸かすのが大変なため、使用人にも開放しており、好評になってきている。
それらの使用時間はミシェルが管理しているので、私もお風呂に入る時にはミシェルに一言申し出る必要があるのだ。
これが私たちタリム男爵家の休日だ。
さて、ミシェルが開くお茶会…どんなものになるんだろうな?
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