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二十話
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「か、帰ってこられた」
「キアスくんっ、今までどこにいたんだ」
私が皆の集合場所にやってくるとライトが駆け寄って来た。いつもより、気が荒い。
「い、いやぁ。森の中で迷っちゃって。あはは~」
私は小隊を組んでいたライトとフレイに笑ってごまかす。
「く……、皆、今すぐに王都に戻れ」
ゲンナイ先生は自力で避難場所に戻って来て、皆に命令する。彼の話を聞き、生徒達は一斉に走り出した。
フレイがゲンナイ先生を担ぎ、救助する。今回も実習は失敗した。
私が何も言わなければルドラさんがまたボコボコに殴られるのだろう。それもいいかと思ったが、さすがに魔族が拘わっている話なので伝えておく必要がある。
私は学園に戻った後にウルフィリアギルドに向かい、ルドラさんがいる仕事部屋に移動した。
「ルドラさん。こんにちは。魔族に遭遇したので報告に来ました」
ルドラさんは椅子に座りながら視線を私に向けてくる。
「魔族に遭遇しただと?」
「魔族の中でも頭がいい魔人と遭遇しました。今は魔族との平和条約がありますから、私が何かしても犯罪になりますし、仲直りして魔族領に返しました」
――一方的に送っただけなんだよな。まあ、あっちから攻撃してきたし、仲直りしたと言っても過言じゃないか。
「そうか。じゃあ、キアス。魔王の討伐を……」
「嫌です。私、そういうのこりごりなのでお断ります。他の冒険者に頼んでください」
私はルドラさんが何か言いかけたところで話を切り、大量の魔物が入った魔法の袋を仕事机の上に置く。
「この中に大量の魔物が入っていますから全部換金しておいてください」
「はぁ……、わかった。だが、キアス以外に魔王と渡り合える奴は見当がつかないな」
私は用事が済んだのでDランククラスの寮に帰る。
食堂で一年のDランククラスの者達が下を向きながら静かに食事していた。実習が二度も失敗し、精神的に堪えているようだ。
「おいおい、お前ら。いつものバカ騒ぎはどうした」
サンザ先輩は大きな体を持ち上げ、落ち込んでいるフレイやライトの肩に手を乗せながら周りをみやる。
「今回も実習中に魔物の群れに襲われて、また、死にかけてしまったんです」
ライトはサンザ先輩に軽く説明していた。今のライトなら普通に戦えたと思うけどな。弱い魔物の代名詞であるスライムに捕まったせいで自身を失くしてしまったのかもしれない。
「まあ、最近は魔物の数が増えているって聞くし、生きていたんだからよかったじゃないか。生きていなかったらSランククラスだろうがDランククラスだろうが関係ないぞ」
サンザ先輩は珍しく下級生を慰めていた。私の同級生たちは彼に大量の料理を無理やり押し付けられていく。
私は魔物の討伐や魔族の尋問をこなし、普通に疲れた。料理を軽く食べてから部屋に戻る。お風呂に入り、ぐっすり眠って疲れをとらなければ。
次の日、朝起きると、目の前に見覚えのある顔がいる。
「く、罠を仕掛けておくなんて卑怯だぞっ」
私は、以前のような失態を犯さないよう、眠っている間に侵入者が来た時用の罠を張っていた。それが発動し、ザウエルが捕まっていた。
彼女は体をゴキブリのように見苦しく動かしている。
「う、うちをまた捕まえて頭が爆発するくらい刺激が強い拷問にかけるんだろ。殺してやるぅ」
ザウエルは縛られている状態で身をくねらせ、うっすら笑っていた。
「何しに来たの?」
「う、うちに拷問しながら訊くんだな。そ、そうしたら答えるかもしれないぞ。まあ、簡単に答えるつもりはないがな」
私は罠に捕まった間抜けなザウエルをベッドに放り投げる。うつ伏せでプリンとしたお尻を突き出した状態で固定した。
「きゃっ、ちょ、なにするんだ」
ザウエルは尻尾をうねらせながら、お尻を振る。
私は身動きが取れない彼女の尻尾を掴み、手繰り寄せるようにグイグイと引っ張る。
「きゅぅううううううっ~。し、尻尾は弱いからぁ、だ、だめぇ~」
ザウエルはイルカのような甲高い鳴き声を発する。寝起きの脳に響く声がうるさい。
尻尾を引っ張りながら羽根ペンで足裏を優しく擽る。
「あはははははははははっ、こ、これこれぇ~。あぁぁ、ぞくぞくすりゅううっ~」
ザウエルは何かしらに目覚めてしまったのか、拷問されているのに紫色の瞳をらんらんと輝かせていた。
――重症だな。一回拷問しただけなのにな。もう、癖になるなんて、相当変態なのかな。
「ザウエルちゃん、なんで私のところに来たのかな?」
「こ、こんな拷問じゃ足りないな。うちを簡単に落とせると思うなよ」
ザウエルは猛者のような雰囲気を纏い、微笑む。
――め、めんどくさぁ。
「はぁ……。『固定』」
私はザウエルの体を魔法で完全に固めた。加えて羽根ペンを彼女の股の敏感な部分に当たるように固定する。その状態のまま羽根ペンを超高速で振動させる魔法を付与した。私の魔力が残っている限り、超振動は止まらない。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ~。こ、これは凄い拷問だぁっ」
ザウエルは完全に固定された状態で羽根ペンの擽りを受け続ける。
「じゃ、私は学園に行ってくるから、静かにしているんだよ」
「え……、ちょ、ちょっと。こ、これ、止めてくれないの?」
「止めないよ。私が戻ってくるまでそのままね。拷問だし、そのくらいがちょうどいいでしょ。私を襲おうとしたことを後悔するといいよ」
私は服を着替え、ザウエルがいる部屋から出る。
「はぁ、これでこりてくれるといいけど……」
私はザウエルの存在をいったん忘れ、講義を受けた。もうすぐ期末試験なので勉強しておかないと単位を落としてしまう。留年する気はない。講義に忘れず出て出席点も稼いでおかないといけない。
今朝はザウエルのせいで朝食を取り損ね、お腹が減ったので昼に学園の食堂に足を運ぶ。
「なあ、Dランククラスの学生寮から断末魔が聞こえるらしいぞ。あぁぁぁ~、じぬぅ~、しんじゃうぅ~って超可愛い声で叫んでいるんだ。もう、怖くて怖くて仕方なくてよ……」
「そ、そんなわけねえだろ。朝、俺達が寮の食堂にいた時は全然聞こえなかったじゃないか。何かの聞き間違いだって」
「そ、そうだと良いんだが……」
Dランククラスの者達が顔を青白くさせながら話し会っていた。
――ザウエルちゃん、優しい拷問で死にかけるなんて雑魚雑魚だなぁ。
優しい拷問にしたつもりなのだが、ザウエルは相当弱い魔人らしい。あの程度の拷問で音を上げるなど師匠なら激怒していただろう。
私は昼食を済ませ、教室に戻る。
「なあ、俺、一度寮に戻ったんだけどよ。うぉおおお、とか、んぁぁああ、とか、叫び声が聞こえてよ……。ビビッておしっこちびっちまったよ」
「お、俺も聞いた。んんんんっ~とか、んんあぁぁああっ~、とか。あんな声、聞いたことねえよ。まさかアンデッド系が住み着いているんじゃ……」
教室でもザウエルの声に怖がっている男子生徒がちらほらいた。
「き、キアスくん。キアスくん……」
誰よりもガクガクブルブルと震えているライトが話しかけてきた。
「ライト、トイレにでも行きたいの?」
「ち、違うよ。もう、噂になっているでしょ。断末魔の話。ぼくも教科書を取りに寮に戻った時、聞いちゃったんだ」
ライトの顔はもともと白いがもっと白くなり青っぽくなった。
「あんまり気にしなくてもいいんじゃないかな。ただの声だし。何かあれば私の魔法で討伐してあげるよ」
「で、でも……。こ、殺してやるぅ、こ、殺してやるぅう~って。言ってて。あぁ、また来た、また来たぁあああ~っ、んんああああああ、って悍ましい声で叫んだんだ」
「ライト、気にしすぎるのも体に悪いぞ。同部屋の俺が付いてる。安心しろ」
フレイはライトの肩を持ち、安心させるように腕の側面を摩った。
「う、うん、ありがとう、フレイくん」
ライトはフレイに抱かれ、顔色を元に戻す。凄い信頼関係だ。
☆☆☆☆
放課後に私は生徒会の仕事をこなすため、生徒会室に向かった。生徒会室の中に入ると、パッシュさんとハンスさんが制服ではなく、冒険者服を着ており、戦闘態勢に入っていた。
「あ、キアスくん。お疲れ様~。いやぁ、まさか学園にアンデッドが出るなんてね」
パッシュさんは長袖に短パンという何とも子供っぽい服装。脚に試験管が入ったホルスターを巻き付け、腰に銀剣を掛けている。アンデッドを倒しに行く気満々だ。
「はぁ、いったい誰がアンデッドなど呼び寄せたのか。面倒な仕事ですよ。全く」
ハンスさんは眼鏡を掛け直した。性格通りきっちりとした服装で、冒険者というより商人っぽい。魔導書を持ち、左腰に銀剣を掛けているので、こちらもアンデッドを倒しに行く気なのだろう。
「キアスくんっ、今までどこにいたんだ」
私が皆の集合場所にやってくるとライトが駆け寄って来た。いつもより、気が荒い。
「い、いやぁ。森の中で迷っちゃって。あはは~」
私は小隊を組んでいたライトとフレイに笑ってごまかす。
「く……、皆、今すぐに王都に戻れ」
ゲンナイ先生は自力で避難場所に戻って来て、皆に命令する。彼の話を聞き、生徒達は一斉に走り出した。
フレイがゲンナイ先生を担ぎ、救助する。今回も実習は失敗した。
私が何も言わなければルドラさんがまたボコボコに殴られるのだろう。それもいいかと思ったが、さすがに魔族が拘わっている話なので伝えておく必要がある。
私は学園に戻った後にウルフィリアギルドに向かい、ルドラさんがいる仕事部屋に移動した。
「ルドラさん。こんにちは。魔族に遭遇したので報告に来ました」
ルドラさんは椅子に座りながら視線を私に向けてくる。
「魔族に遭遇しただと?」
「魔族の中でも頭がいい魔人と遭遇しました。今は魔族との平和条約がありますから、私が何かしても犯罪になりますし、仲直りして魔族領に返しました」
――一方的に送っただけなんだよな。まあ、あっちから攻撃してきたし、仲直りしたと言っても過言じゃないか。
「そうか。じゃあ、キアス。魔王の討伐を……」
「嫌です。私、そういうのこりごりなのでお断ります。他の冒険者に頼んでください」
私はルドラさんが何か言いかけたところで話を切り、大量の魔物が入った魔法の袋を仕事机の上に置く。
「この中に大量の魔物が入っていますから全部換金しておいてください」
「はぁ……、わかった。だが、キアス以外に魔王と渡り合える奴は見当がつかないな」
私は用事が済んだのでDランククラスの寮に帰る。
食堂で一年のDランククラスの者達が下を向きながら静かに食事していた。実習が二度も失敗し、精神的に堪えているようだ。
「おいおい、お前ら。いつものバカ騒ぎはどうした」
サンザ先輩は大きな体を持ち上げ、落ち込んでいるフレイやライトの肩に手を乗せながら周りをみやる。
「今回も実習中に魔物の群れに襲われて、また、死にかけてしまったんです」
ライトはサンザ先輩に軽く説明していた。今のライトなら普通に戦えたと思うけどな。弱い魔物の代名詞であるスライムに捕まったせいで自身を失くしてしまったのかもしれない。
「まあ、最近は魔物の数が増えているって聞くし、生きていたんだからよかったじゃないか。生きていなかったらSランククラスだろうがDランククラスだろうが関係ないぞ」
サンザ先輩は珍しく下級生を慰めていた。私の同級生たちは彼に大量の料理を無理やり押し付けられていく。
私は魔物の討伐や魔族の尋問をこなし、普通に疲れた。料理を軽く食べてから部屋に戻る。お風呂に入り、ぐっすり眠って疲れをとらなければ。
次の日、朝起きると、目の前に見覚えのある顔がいる。
「く、罠を仕掛けておくなんて卑怯だぞっ」
私は、以前のような失態を犯さないよう、眠っている間に侵入者が来た時用の罠を張っていた。それが発動し、ザウエルが捕まっていた。
彼女は体をゴキブリのように見苦しく動かしている。
「う、うちをまた捕まえて頭が爆発するくらい刺激が強い拷問にかけるんだろ。殺してやるぅ」
ザウエルは縛られている状態で身をくねらせ、うっすら笑っていた。
「何しに来たの?」
「う、うちに拷問しながら訊くんだな。そ、そうしたら答えるかもしれないぞ。まあ、簡単に答えるつもりはないがな」
私は罠に捕まった間抜けなザウエルをベッドに放り投げる。うつ伏せでプリンとしたお尻を突き出した状態で固定した。
「きゃっ、ちょ、なにするんだ」
ザウエルは尻尾をうねらせながら、お尻を振る。
私は身動きが取れない彼女の尻尾を掴み、手繰り寄せるようにグイグイと引っ張る。
「きゅぅううううううっ~。し、尻尾は弱いからぁ、だ、だめぇ~」
ザウエルはイルカのような甲高い鳴き声を発する。寝起きの脳に響く声がうるさい。
尻尾を引っ張りながら羽根ペンで足裏を優しく擽る。
「あはははははははははっ、こ、これこれぇ~。あぁぁ、ぞくぞくすりゅううっ~」
ザウエルは何かしらに目覚めてしまったのか、拷問されているのに紫色の瞳をらんらんと輝かせていた。
――重症だな。一回拷問しただけなのにな。もう、癖になるなんて、相当変態なのかな。
「ザウエルちゃん、なんで私のところに来たのかな?」
「こ、こんな拷問じゃ足りないな。うちを簡単に落とせると思うなよ」
ザウエルは猛者のような雰囲気を纏い、微笑む。
――め、めんどくさぁ。
「はぁ……。『固定』」
私はザウエルの体を魔法で完全に固めた。加えて羽根ペンを彼女の股の敏感な部分に当たるように固定する。その状態のまま羽根ペンを超高速で振動させる魔法を付与した。私の魔力が残っている限り、超振動は止まらない。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ~。こ、これは凄い拷問だぁっ」
ザウエルは完全に固定された状態で羽根ペンの擽りを受け続ける。
「じゃ、私は学園に行ってくるから、静かにしているんだよ」
「え……、ちょ、ちょっと。こ、これ、止めてくれないの?」
「止めないよ。私が戻ってくるまでそのままね。拷問だし、そのくらいがちょうどいいでしょ。私を襲おうとしたことを後悔するといいよ」
私は服を着替え、ザウエルがいる部屋から出る。
「はぁ、これでこりてくれるといいけど……」
私はザウエルの存在をいったん忘れ、講義を受けた。もうすぐ期末試験なので勉強しておかないと単位を落としてしまう。留年する気はない。講義に忘れず出て出席点も稼いでおかないといけない。
今朝はザウエルのせいで朝食を取り損ね、お腹が減ったので昼に学園の食堂に足を運ぶ。
「なあ、Dランククラスの学生寮から断末魔が聞こえるらしいぞ。あぁぁぁ~、じぬぅ~、しんじゃうぅ~って超可愛い声で叫んでいるんだ。もう、怖くて怖くて仕方なくてよ……」
「そ、そんなわけねえだろ。朝、俺達が寮の食堂にいた時は全然聞こえなかったじゃないか。何かの聞き間違いだって」
「そ、そうだと良いんだが……」
Dランククラスの者達が顔を青白くさせながら話し会っていた。
――ザウエルちゃん、優しい拷問で死にかけるなんて雑魚雑魚だなぁ。
優しい拷問にしたつもりなのだが、ザウエルは相当弱い魔人らしい。あの程度の拷問で音を上げるなど師匠なら激怒していただろう。
私は昼食を済ませ、教室に戻る。
「なあ、俺、一度寮に戻ったんだけどよ。うぉおおお、とか、んぁぁああ、とか、叫び声が聞こえてよ……。ビビッておしっこちびっちまったよ」
「お、俺も聞いた。んんんんっ~とか、んんあぁぁああっ~、とか。あんな声、聞いたことねえよ。まさかアンデッド系が住み着いているんじゃ……」
教室でもザウエルの声に怖がっている男子生徒がちらほらいた。
「き、キアスくん。キアスくん……」
誰よりもガクガクブルブルと震えているライトが話しかけてきた。
「ライト、トイレにでも行きたいの?」
「ち、違うよ。もう、噂になっているでしょ。断末魔の話。ぼくも教科書を取りに寮に戻った時、聞いちゃったんだ」
ライトの顔はもともと白いがもっと白くなり青っぽくなった。
「あんまり気にしなくてもいいんじゃないかな。ただの声だし。何かあれば私の魔法で討伐してあげるよ」
「で、でも……。こ、殺してやるぅ、こ、殺してやるぅう~って。言ってて。あぁ、また来た、また来たぁあああ~っ、んんああああああ、って悍ましい声で叫んだんだ」
「ライト、気にしすぎるのも体に悪いぞ。同部屋の俺が付いてる。安心しろ」
フレイはライトの肩を持ち、安心させるように腕の側面を摩った。
「う、うん、ありがとう、フレイくん」
ライトはフレイに抱かれ、顔色を元に戻す。凄い信頼関係だ。
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「あ、キアスくん。お疲れ様~。いやぁ、まさか学園にアンデッドが出るなんてね」
パッシュさんは長袖に短パンという何とも子供っぽい服装。脚に試験管が入ったホルスターを巻き付け、腰に銀剣を掛けている。アンデッドを倒しに行く気満々だ。
「はぁ、いったい誰がアンデッドなど呼び寄せたのか。面倒な仕事ですよ。全く」
ハンスさんは眼鏡を掛け直した。性格通りきっちりとした服装で、冒険者というより商人っぽい。魔導書を持ち、左腰に銀剣を掛けているので、こちらもアンデッドを倒しに行く気なのだろう。
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