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二章 もう一人の異世界人は毒舌少女
16話 大将への報告
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サキヒデさんはどこかの狂人のように、助けようとした俺をいきなり殺したりはしない。
ただ、一度許可してしまえば、最大限利用して殺すことしか考えない、ある意味狂人よりも性質の悪い思想だ……。
「マジであの人性格悪いな……」
俺はサキヒデさんの性格の黒さに少しだけ身震いをした。
あの状況でとんでもない嘘までついて見せたのだ。
下手したら二人殺されたかも知れない中で、顔色一つ変えずに――ジュウロウさんを騙したのだ。
俺がサキヒデさんを守りながら戦うと。
本当は怪我をしていようが、俺が守られる立場であるにも関わらないのだが。そう言い通すことで、如何にも俺が戦う力を持っていると思わせた。
しかも、嘘を付いたサキヒデさんは無傷で逃げることにも成功していた。
……いや、俺は経験値じゃなくて身代わり人形か!
「つっても、俺が提案したから、多少の痛みは我慢しないとな……」
畑から出た俺は、急いで城へと向かう。
他の全ての領に異世界人がいる可能性。そしてそれが俺と一緒にいた5人であることを考慮すると、早くカナツさんに伝えに行かなければならない。
――戦う際に異世界人を殺さないで欲しいと。
俺達が耕す畑を飛び出し、俺は天守閣に走る。クガンが進軍していたように、俺達カラマリ領も、戦に備えているはずだ。
もしかしたら、もうここにはいないのかも知れない。
俺は焦る気持ちを胸に足を動かしていた。
すると、
「あれー? リョータ帰ってたんだー? うん? サキヒデはー?」
アイリさんが俺に話しかけてくれた。
深紅の髪とおっとりした表情のアイリさんこれから戦に向かうとは思えないほどのんびりしていた。
だが、主戦力の彼女が残っていると言うことは、まだ、進軍していないと言う証拠だ。
俺は安心感から大きく息を吐いた。
「アイリさん! 良かった。えっと、サキヒデさんは無事です。でも、今はそれよりも、大変なことが起こってるんですって!」
「大変なこと? サキヒデがジュウロウにやられちゃったとか? あの二人、仲悪いからなー」
「やっぱ、そうなんですね」
どうやら、アイリさんもジュウロウさんとは会ったことはあるようだ。
それはそうか。
元々、友好関係にあるからこそ、怪我したサキヒデさんと役に立たない俺が向かったわけなのだから。
それなのに、まさか、話しすら聞いて貰えないとは。
「って、あの二人のことなんてどうでもいいんです! 全ての領に異世界人がいるかも知れないんですよ!!」
「えっと、それはどういうことかな……?」
予想していなかったとばかりに、大きく口を開けた。
驚いた顔も美人である。
いや、だから、そんなこと言ってる場合じゃないんだって。俺のこの感想の方がサキヒデさんとジュウロウさんのチーム腹黒の関係性よりもどうでもいい。
反省、反省。
ここはちゃんと話を進めないとな。
俺は、クガン領で土通 久世に出会ったことを告げた。
異世界人がもう一人いることを知ったアイリさん。
落ち着いた所作で俺に確認を取る。
「クガン領に、リョータの世界のお友達が居たってこと……? でも、それじゃあ、これまでの〈統一杯〉が――、ううん。私が考えても駄目だよね。大将に伝えに行かなきゃ!」
私がここで考えても仕方がないと、カナツさんの元へと駆けだした彼女の後を追って走る。全力で走れば俺なんて、ものの数秒で置いてかれるだろうに、わざわざ、俺に合わせてくれているようだ。
意外に気遣いは出来るのだ。
まあ、気遣いはできても怖いんだけどね。
割とすぐ手がでるタイプ。
大将は戦の前にも関わらずに、いつものように天守閣にいた。
高座に胡坐を掻いて右手で顔を支えている。
その顔は――なんというか、まあ、分かりやすく不機嫌である。
ご丁寧に頬まで膨らませていた。
……可愛い大将だな、おい!
「アイリ。戦前にどこに行ってたの?」
拗ねた口調から面倒くさいモードへと突入してることを察した。
どうやら、アイリさんに構って貰えなかったことにご立腹のようだ。
実に下らない理由である。
本人を前に言えないので、俺は存在感を消して二人の行く末を見据えた。
「えっとー。今回はサキヒデが行かないから、その分の準備をしてたのー」
「そんなの他の人間にやらしておけばいいんだよ! クロタカとかケイン……、いや、あの二人は馬鹿だから無理か」
「うんー、絶対無理だよ」
確かにあの二人に戦前の準備は無理だな。
物資の整理と調達。
兵士たちへの作戦の伝達。
どちらも、頭脳を使うものである。肉体労働専門の二人に任せたら、どんな目にあうの眼も当てられない。
なお、普段、戦前でのアイリさんの役目は戦前のカナツさんを癒すことである。その役割こそ最も不必要だとも思うのだが、まあ、大将がこんな不機嫌になるのであれば、それは必要なことなのかも知れない。
うん、実際に面倒くさいもん。
こうして面倒くさくなるのが分かっていたにも関わらずに、何故、アイリさんが戦の準備をしていたのかと言うと、単純にサキヒデさんの代わりであった。
……いや。
ちょっと待ってくれ。
斬り込み隊長と特攻隊長の二人を、大将は能筋|《ばか》扱いしたが誰が一番馬鹿なのかよく考えてみて欲しい。
アイリさんは参謀の穴を埋めれるだけの能力があるのだ。
にも関わらずに、普段は大将の癒し役で手を取られてしまって要る。
……。
つまり、一番の馬鹿は大将だ。
「そんなこと、誰も言わないけど……」
恐らくアイリさん以外の人間は皆そこのことに気付いているが何も言わない。
大将は怒ると怖いのだ。
「うん? どうしたリョータ?」
アイリさんの膝枕にセットされた大将が幸せそうな顔をして俺に言う。
機嫌が回復したようなので、俺は消していた存在感を呼び戻して説明をする。
「クガン領で土通 久世さんという知り合いに会いました。俺と同じ異世界人です」
「本当か……? 異世界人が二人? どうなっている?」
「いえ、そうなるとハクハの武器も怪しいです。異世界人の関与した線が濃厚といいますか……」
俺の言葉を嘘だと否定しようとするが、俺がここで嘘を付く必要性がないことと、これまでの行いから信じてくれたようだ。
良かった!
人に信じられないのが一番辛いもん!
日々、真面目に経験値として殺されて良かったっす!!
「そうか。良くやった。この戦が終わればお前にまた、報酬を渡さなければいけないな……」
事前に強力な助っ人がいることが分かったのだ。
サキヒデさんを失っても、最下位相手ならば負けないという余裕を改めなければならない。と、大将らしく重々しく続けた。
……アイリさんの腰に手を回して頬を擦りつけながらでは、なにを言っても人の心には届かないだろうけどね。
「……報酬はいらないから別のことをして欲しいんですけど、いいですかね?」
百合百合しい光景を創り出す二人に俺は切り出した。
邪魔するなと大将の視線が痛いが、ここで俺は引くわけには行かない。
この願いは叶えて貰いたいのだから――。
「あの、もしもこれから戦う最下位に、俺の異世界人がいたら殺さないで欲しいんです」
まだ、一緒にキャンプをしていた先輩たちが、この世界に来ているとは限らない。
もしかしたら、最下位の領に異世界人はいないかもしれないし、俺と全く関係ない人間かも知れない。
いなければ、それで問題はないのだけど、もし、居たとしたら、例え知り合いでなくても同じ境遇の人間を殺してほしくない。
それが俺の願いだった。
「約束はできないぞ? 戦闘向きの異世界人が、かつて猛威を振るったことは、お前にも話したはずだ」
いくら、私でも強敵を相手に加減はできないと言う。アイリさんの腰を撫でる手を止めた所をみると、異世界人との戦いは危険であることが伝わってくる。
ジュウロウさんも俺を警戒していたしな。
「分かってます。でも、一応、それは言って置きたくて……」
「……分かったよ。努力はしよう」
「ありがとうございます。で、願いを聞き入れて貰ってアレなのですけど、実はもう一つお願いが――」
アイリさんを弄るべく再度動き出した指が、図々しくも二つ目の願いを乞う俺の言葉に停止した。
ただ、一度許可してしまえば、最大限利用して殺すことしか考えない、ある意味狂人よりも性質の悪い思想だ……。
「マジであの人性格悪いな……」
俺はサキヒデさんの性格の黒さに少しだけ身震いをした。
あの状況でとんでもない嘘までついて見せたのだ。
下手したら二人殺されたかも知れない中で、顔色一つ変えずに――ジュウロウさんを騙したのだ。
俺がサキヒデさんを守りながら戦うと。
本当は怪我をしていようが、俺が守られる立場であるにも関わらないのだが。そう言い通すことで、如何にも俺が戦う力を持っていると思わせた。
しかも、嘘を付いたサキヒデさんは無傷で逃げることにも成功していた。
……いや、俺は経験値じゃなくて身代わり人形か!
「つっても、俺が提案したから、多少の痛みは我慢しないとな……」
畑から出た俺は、急いで城へと向かう。
他の全ての領に異世界人がいる可能性。そしてそれが俺と一緒にいた5人であることを考慮すると、早くカナツさんに伝えに行かなければならない。
――戦う際に異世界人を殺さないで欲しいと。
俺達が耕す畑を飛び出し、俺は天守閣に走る。クガンが進軍していたように、俺達カラマリ領も、戦に備えているはずだ。
もしかしたら、もうここにはいないのかも知れない。
俺は焦る気持ちを胸に足を動かしていた。
すると、
「あれー? リョータ帰ってたんだー? うん? サキヒデはー?」
アイリさんが俺に話しかけてくれた。
深紅の髪とおっとりした表情のアイリさんこれから戦に向かうとは思えないほどのんびりしていた。
だが、主戦力の彼女が残っていると言うことは、まだ、進軍していないと言う証拠だ。
俺は安心感から大きく息を吐いた。
「アイリさん! 良かった。えっと、サキヒデさんは無事です。でも、今はそれよりも、大変なことが起こってるんですって!」
「大変なこと? サキヒデがジュウロウにやられちゃったとか? あの二人、仲悪いからなー」
「やっぱ、そうなんですね」
どうやら、アイリさんもジュウロウさんとは会ったことはあるようだ。
それはそうか。
元々、友好関係にあるからこそ、怪我したサキヒデさんと役に立たない俺が向かったわけなのだから。
それなのに、まさか、話しすら聞いて貰えないとは。
「って、あの二人のことなんてどうでもいいんです! 全ての領に異世界人がいるかも知れないんですよ!!」
「えっと、それはどういうことかな……?」
予想していなかったとばかりに、大きく口を開けた。
驚いた顔も美人である。
いや、だから、そんなこと言ってる場合じゃないんだって。俺のこの感想の方がサキヒデさんとジュウロウさんのチーム腹黒の関係性よりもどうでもいい。
反省、反省。
ここはちゃんと話を進めないとな。
俺は、クガン領で土通 久世に出会ったことを告げた。
異世界人がもう一人いることを知ったアイリさん。
落ち着いた所作で俺に確認を取る。
「クガン領に、リョータの世界のお友達が居たってこと……? でも、それじゃあ、これまでの〈統一杯〉が――、ううん。私が考えても駄目だよね。大将に伝えに行かなきゃ!」
私がここで考えても仕方がないと、カナツさんの元へと駆けだした彼女の後を追って走る。全力で走れば俺なんて、ものの数秒で置いてかれるだろうに、わざわざ、俺に合わせてくれているようだ。
意外に気遣いは出来るのだ。
まあ、気遣いはできても怖いんだけどね。
割とすぐ手がでるタイプ。
大将は戦の前にも関わらずに、いつものように天守閣にいた。
高座に胡坐を掻いて右手で顔を支えている。
その顔は――なんというか、まあ、分かりやすく不機嫌である。
ご丁寧に頬まで膨らませていた。
……可愛い大将だな、おい!
「アイリ。戦前にどこに行ってたの?」
拗ねた口調から面倒くさいモードへと突入してることを察した。
どうやら、アイリさんに構って貰えなかったことにご立腹のようだ。
実に下らない理由である。
本人を前に言えないので、俺は存在感を消して二人の行く末を見据えた。
「えっとー。今回はサキヒデが行かないから、その分の準備をしてたのー」
「そんなの他の人間にやらしておけばいいんだよ! クロタカとかケイン……、いや、あの二人は馬鹿だから無理か」
「うんー、絶対無理だよ」
確かにあの二人に戦前の準備は無理だな。
物資の整理と調達。
兵士たちへの作戦の伝達。
どちらも、頭脳を使うものである。肉体労働専門の二人に任せたら、どんな目にあうの眼も当てられない。
なお、普段、戦前でのアイリさんの役目は戦前のカナツさんを癒すことである。その役割こそ最も不必要だとも思うのだが、まあ、大将がこんな不機嫌になるのであれば、それは必要なことなのかも知れない。
うん、実際に面倒くさいもん。
こうして面倒くさくなるのが分かっていたにも関わらずに、何故、アイリさんが戦の準備をしていたのかと言うと、単純にサキヒデさんの代わりであった。
……いや。
ちょっと待ってくれ。
斬り込み隊長と特攻隊長の二人を、大将は能筋|《ばか》扱いしたが誰が一番馬鹿なのかよく考えてみて欲しい。
アイリさんは参謀の穴を埋めれるだけの能力があるのだ。
にも関わらずに、普段は大将の癒し役で手を取られてしまって要る。
……。
つまり、一番の馬鹿は大将だ。
「そんなこと、誰も言わないけど……」
恐らくアイリさん以外の人間は皆そこのことに気付いているが何も言わない。
大将は怒ると怖いのだ。
「うん? どうしたリョータ?」
アイリさんの膝枕にセットされた大将が幸せそうな顔をして俺に言う。
機嫌が回復したようなので、俺は消していた存在感を呼び戻して説明をする。
「クガン領で土通 久世さんという知り合いに会いました。俺と同じ異世界人です」
「本当か……? 異世界人が二人? どうなっている?」
「いえ、そうなるとハクハの武器も怪しいです。異世界人の関与した線が濃厚といいますか……」
俺の言葉を嘘だと否定しようとするが、俺がここで嘘を付く必要性がないことと、これまでの行いから信じてくれたようだ。
良かった!
人に信じられないのが一番辛いもん!
日々、真面目に経験値として殺されて良かったっす!!
「そうか。良くやった。この戦が終わればお前にまた、報酬を渡さなければいけないな……」
事前に強力な助っ人がいることが分かったのだ。
サキヒデさんを失っても、最下位相手ならば負けないという余裕を改めなければならない。と、大将らしく重々しく続けた。
……アイリさんの腰に手を回して頬を擦りつけながらでは、なにを言っても人の心には届かないだろうけどね。
「……報酬はいらないから別のことをして欲しいんですけど、いいですかね?」
百合百合しい光景を創り出す二人に俺は切り出した。
邪魔するなと大将の視線が痛いが、ここで俺は引くわけには行かない。
この願いは叶えて貰いたいのだから――。
「あの、もしもこれから戦う最下位に、俺の異世界人がいたら殺さないで欲しいんです」
まだ、一緒にキャンプをしていた先輩たちが、この世界に来ているとは限らない。
もしかしたら、最下位の領に異世界人はいないかもしれないし、俺と全く関係ない人間かも知れない。
いなければ、それで問題はないのだけど、もし、居たとしたら、例え知り合いでなくても同じ境遇の人間を殺してほしくない。
それが俺の願いだった。
「約束はできないぞ? 戦闘向きの異世界人が、かつて猛威を振るったことは、お前にも話したはずだ」
いくら、私でも強敵を相手に加減はできないと言う。アイリさんの腰を撫でる手を止めた所をみると、異世界人との戦いは危険であることが伝わってくる。
ジュウロウさんも俺を警戒していたしな。
「分かってます。でも、一応、それは言って置きたくて……」
「……分かったよ。努力はしよう」
「ありがとうございます。で、願いを聞き入れて貰ってアレなのですけど、実はもう一つお願いが――」
アイリさんを弄るべく再度動き出した指が、図々しくも二つ目の願いを乞う俺の言葉に停止した。
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