夢十夜

zebra

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卒業

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 担任の女性教師のところへ行った。

 「入学試験のため、しばらく学校を休ませていただきます」

 「あなた、テーマをまだ提出していないでしょ。休むのは構わないけど、卒業式までに必ず提出すること」

 そんなものがあったっけ。すっかり忘れていた。相当前に聞いたような、聞いていないような、朧げな記憶しかない。

 「あの、どういうものでしたっけ」

 「全員に話したはずだけどね。白地図の上に、「あなたの想像する鉄道地図」を描き込んで完成させてください」

 なんだ、そういうものか。そういうものなら私の得意分野。楽しみながらこなせる。ただ、渡されたプリントがどこに行ったか分からない。

 「すみません。プリントをもう一度いただけますか」

 「いいわよ。取って来るわね」

 待ちながら思った。やること自体は苦ではないが、提出期限までそれほど時間があるわけではない。ちょっと頑張らなければならなさそうだ。

 

 
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