夢十夜

学校

　よく分からないが、学校に入学したらしい。

　教師や同級生の年齢はまちまちで、私の担任は見たところ私の半分くらいの若い女性。

　倉庫のような大きな教室で、今後のスケジュールの冊子が渡された。今後の授業はスマホを使うらしい。

　そんなものは入っていないと言うと、

　「貸してもらえますか」

　何やらインストールしているらしい。終わると、

　「ノートを出してください」

　聞いていないので用意していないと答える。考えてみれば学校に入ったのにノートを用意して来ないというのも不自然なのだが。

　「しようがないなあ」

　「学校から差し上げるのですから、しっかり勉強してくださいね」

　渡されたのはノートではなく、レポート用紙。

　「これ、大丈夫なんですか？」

　高校時代、レポート用紙がノートとして認められなかったことを思い出す。

　「大丈夫だと思いますけど」

　何だか心許ない答えだ。

　休憩時間になった。

　驚いたことに同級生も教師も一斉にタバコを吸い始めた。今時こんな光景は見たことが無い。

　私はタバコが大嫌いなのだが、これだけ周囲で吸われると逃げようがない。

　教室の外に出てもいたるところでタバコを吸っている。

　一体ここは何の学校なのだろうか。